70代
①吉永小百合 236票
②岩下志麻 178票
③倍賞千恵子 169票
④樹木希林 167票
⑤●浅丘ルリ子 164票
⑥夏目雅子 162票
⑦大原麗子 141票
⑧松坂慶子 126票
⑨●池内淳子 125票
⑩八千草薫 118票
80代以上
①●有馬稲子 54票
②●淡島千景 52票
③●高峰秀子 46票
④岩下志麻 40票
⑤●浅丘ルリ子 37票
⑤●乙羽信子 37票
⑤●京マチ子 37票
⑧大原麗子 34票
⑧●岸惠子 34票
⑩●新珠三千代 31票
⑩●池内淳子 31票
全体
①吉永小百合 863票
②夏目雅子 780票
③樹木希林 695票
④岩下志麻 625票
⑤大原麗子 604票
⑥倍賞千恵子 524票
⑦松坂慶子 484票
⑧大竹しのぶ 448票
⑨市原悦子 434票
⑩八千草薫 418票
30代までの世代では、全体で2位になった夏目雅子さんがベスト10外に。夏目さんが27歳で亡くなったのは昭和60年。この世代にとっては目に触れる機会が少なかったためでしょうか。代わりに黒木瞳さん、原田知世さん、沢口靖子さんらがランクインしました。元宝塚歌劇団月組トップ娘役の黒木さんは、61年に「化身」で映画主演デビュー。平成以降も「失楽園」「仄暗い水の底から」「20世紀少年」シリーズなどで印象深い役柄を演じ、現在も第一線で活躍中です。
30代までの8位に浅野ゆう子さん、40代の6位と50代の7位には浅野温子さんが入りました。同学年の二人は「W(ダブル)浅野」とも言われ、バブル期のトレンディードラマで時代を席巻しました。浅野ゆう子さんは13歳のときにアイドル歌手としてデビューし、日本レコード大賞新人賞を受賞。水着キャンペーンモデルなどで活躍した後、昭和末期に女優業を本格化させました。浅野温子さんは高校在学中にドラマ出演したのを皮切りに、数々の作品でキュートな魅力を振りまいてきました。昭和時代の代表作は角川映画「スローなブギにしてくれ」「汚れた英雄」などです。
50代の4位には薬師丸ひろ子さんが選ばれました。30代まで、40代ともに14位となり、全体でも12位と存在感を示しました。中学1年生のときに角川映画「野性の証明」のヒロイン役に選ばれ、「セーラー服と機関銃」「探偵物語」などでは自らが歌う主題歌も大ヒット。平成中期以降は母親役が似合うようになりました。女優と歌手、二つの顔で誇る屈指の表現力は健在です。
70代と80代以上の5位には浅丘ルリ子さんがランクインしました。昭和15年、旧満州国出身。30年に「緑はるかに」で銀幕デビューした後、日活の看板として活躍。日活退社後は「男はつらいよ」シリーズに4回出演し、マドンナのクラブ歌手「リリー」役を熱演しました。舞台作品や歌手もこなすマルチな才能を兼ね備え、昭和を代表する「大女優」と呼ぶにふさわしい存在です。全体の順位は惜しくも11位でした。
80代以上ではベスト10の顔ぶれがガラリと変化。トップ3は有馬稲子さん、淡島千景さん、高峰秀子さんで、世代を象徴する名優が並んだ格好です。有馬さんは7年生まれで、24年に宝塚歌劇団に入団。4年後に退団し、役者として活動の幅を広げました。舞台女優としての地位も確立しています。淡島さんも宝塚の元娘役トップスター。映画デビュー作「てんやわんや」で、いきなりブルーリボン主演女優賞を獲得しました。「麦秋」「夫婦善哉」「螢火」などの名作出演で歴史に名を刻み、平成24年に87歳で亡くなりました。子役スターだった高峰さんも小津安二郎、豊田四郎、五所平之助といった巨匠監督の作品など300本以上の映画に出演。引退後はエッセイストとして活動し、平成22年に86歳で人生の幕を下ろしました。
調査は昨年12月下旬から1月上旬にかけて実施。男性1850人、女性1009人で、年齢別では80代以上142人、70代669人、60代1008人、50代643人、40代266人、30代以下131人。