カジノで1億円賭けて1億円儲けてプラスマイナス「ゼロ」でも課税!?日本の「所得税法」の異様さが先進国のなかでも一線を画すワケ【税理士が解説】
先進国のなかでも群を抜いて異様な「日本の税法」
たとえ全体では赤字になっていても、勝ちがあれば課税対象になるのです。たとえば、1億円を賭けて3,000万円しか残らなかった場合でも、勝ったゲームで得た利益があれば課税対象です。 この課税方法を適用すれば、過去に話題となった巨額賭博事件においても、税法違反が問われる可能性があります。競馬や競輪ファンの多くも、理論上は申告漏れに該当するケースがあるといえるでしょう。 賭けに負けた分を損失として扱わず、勝ち馬投票券だけで計算するのだから日本の所得税法は恐ろしいです。 本稿で紹介した事例からも分かるように、日本の税法における「賭博収入」への対応は、他の先進国と比べても非常に厳しい部類に入ります。 自己申告制を基本とする税制度において、どのように適切な課税を実現するかは今後の課題です。一方で、課税対象となりうる収入を得た以上、適切な理解と申告が求められることは間違いありません。 税理士法人奥村会計事務所 代表 奥村眞吾
奥村 眞吾
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