トランプ大統領の一挙手一投足に世界中が翻弄される中、実に気持ちのいい、スカッとする声明文がX(旧ツイッター)に2025年4月15日、投稿された。

 発信者はPresident Alan Garber。米ハーバード大学の第31代学長アラン・ガーバー氏だ。

 "No government-regardless of which party is in power-should dictate what private universities can teach, whom they can admit and hire, and which areas of study and inquiry they can pursue."

 ――どの政党が政権を握っているかにかかわらず、いかなる政府も、私立大学が何を教え、誰を入学させ、雇用し、どのような研究・探求分野を追究できるかについて、口出しすべきではない(著者訳)。

 米国では、ガザ地区で続くイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘に対する抗議デモが全米の大学に拡大したことを受け、政権が反ユダヤ主義に対する取り締まりを強化。報道によると、ハーバード大学に対しては、一部のユダヤ人学生が嫌がらせを受けた事案があったとして、DEI(多様性・公平性・包摂性)の取り組みの廃止、能力に基づく教職員の採用、入試改革などを要求していた。

 冒頭の声明はこの要求を拒否したもので、ハーバード大の卒業生でもあるオバマ元大統領も即座に反応。自身のSNSで「ハーバード大は他の高等教育機関に模範を示した。これに続くことを期待する」とした。

 ああ、これぞ“アメリカ”である。実にスカッとする。

 個人的な話になってしまうが、子供の頃、米アラバマ州で過ごした4年間、現地の小中学校で、一貫して教育されたのが「Independence」だった。

 Independenceは単なる「自立」ではない。「独立」「自主性」「自由」といった多面的な意味合いが込められている。学校は学生の「Independence」を育み、サポートする社会的リソースとして存在する。そこには「自分の最高のパフォーマンスを発揮せよ」というメッセージがある。

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