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手術要件が違憲判断へ? 性転換手術をしなくても性を変更できるように 何が心配?

投票受付終了
開始:2023/05/04 18:23終了:2023/06/30 23:59

手術要件が違憲判断へ? 性転換手術をしなくても性を変更できるように 何が心配?

出生時の登録(法的な性別)と、自分自身が確信的に抱いている性別(性自認)が異なる場合、法的な性別を性自認に合わせて変更することができる。
ただしこの変更のためには、生殖能力を喪失させる手術などを受ける必要がある。

この「手術要件」が最高裁で違憲と判断される可能性がでてきた。
つまり、2人以上の医師によって「性同一性障害である」と診断され、18歳以上で、婚姻をしておらず、未成年の子がいなければ、法的な性別を性自認に合わせて変更できることになる可能性がある。

性転換手術をしなくても性を変更できるようになったらどんなことが心配なのか?
投票した方は是非ともそう思う理由も、なるべく具体的に書いていただきたい。

目次いたずらに危険視する論調は避けよう法的な性別を性自認に合わせて変更するには?87.5%が「性別適合手術は必要ない」手術要件のなにが問題とされているのか?性自認はどうやって形成されるのか?手術要件が違憲となったらどうなるか?性自認による法的性転換が容易になった場合に考慮すべき問題参考にした資料

いたずらに危険視する論調は避けよう

私たちの社会生活上、性別により区分されていることは、関係するすべての人の健康上・安全上の利益が保全されるように理にかなった擦り合わせを行っていくことが求められる。

この「擦り合わせ」はつまり、「みなさんの隣人への想像力」や「国会での合意形成」、「関係ルールの制定」などである。このイシューも「擦り合わせ」の一環だと考えている。

そこで、ここではみなさんの懸念について聞きたい。
選択肢のなかからあなたが最も懸念することを一つ選んで、その理由を教えてほしい。

漠然とした懸念でも構わないが、
【トランスジェンダー】温泉や浴場、スパなど裸になる空間へのアクセスをどう考えるか?
にも書いたように、日本では、公衆浴場法に基づき、公衆浴場組合は戸籍ではなく、身体的な性別を基準として男女を分けているため、男性器がついている人が女湯に入ること(またはその逆)はできない。
つまり、「全裸になったときの身体の特徴が男性の人」は女湯に入れない。当然、男性の外性器があるトランスジェンダー女性やトランスジェンダー男性も女湯に入れない。

出生時の登録と異なる性別を生きる人びとについて、いたずらに危険視する論調を避けながらも、皆さんの懸念を教えていただきたい。

なお、この結果は、皆さんの意見としてSurfvote編集部にて取りまとめたうえ、厚生労働省や法務省など関係省庁や国会議員などに提出させていただく。

法的な性別を性自認に合わせて変更するには?

出生時の登録(法的な性別)と、自分自身が確信的に抱いている性別(性自認)が異なる場合、法的な性別を性自認に合わせて変更することができる。
ただしこの変更のためには、以下を満たす必要がある。

■2人以上の、経験のある医師によって「性同一性障害である」と診断される。
■以下の(1)~(5)をすべて満たし、家庭裁判所の審判を経る。
(1)18歳以上であること
(2)現に婚姻をしていないこと
(3)現に未成年の子がいないこと
(4)子宮卵巣または精巣陰茎の摘出手術を受ける(つまり生殖能力を喪失させる)
(5)尿道を延長させて陰茎や陰嚢を形成したり自分の性器を切り取ったりする手術を受ける(つまり変更後の性別に近い性器の外観を備える)

このなかで、(4)すなわち「性別変更のためには生殖能力を喪失している状態であること」が争われた家事審判で、最高裁第1小法廷は15人の裁判官全員による大法廷で判断することを決めた(2022年12月)。

これは(大法廷で)違憲判断がなされる可能性があることを意味する。
なお、手術要件は多くの国で撤廃しているまたは撤廃する方向である。

87.5%が「性別適合手術は必要ない」

2021年10月にSurfvoteで取り上げた際、合計87.5%が、法律上の性別変更手続には性別適合手術は必要ないと答えている。
こうした国民の意識や社会の受け止め方の変化を受けて、最高裁判所は性別適合手術の合憲性について、大法廷に回付することを決定した。

【多様性を認め合う社会のデザイン】トランスジェンダーの性別適合手術は必要か?

手術要件のなにが問題とされているのか?

当事者に一律に性別適合手術を強要する性同一性障害特例法は、憲法13条で保障されるべき、性自認に従って生きる権利を侵害するのではないかということが問題とされる。

手術要件は、性別取扱いの変更を望む者に性別適合手術を受けさせることで、生殖能力を喪失させ、変更後の性別に近い性器の外観を備えることを要求している。
しかし、この手術は身体的に大きな負担をかけるものであり、失敗したり後遺症が残ったりするリスクもある。
手術にかかる時間や費用も簡単に準備できるものではない。
持病や体質によっては、手術を受けることができない場合もある。
その場合、当事者たちに、社会で生活している性別と法的性別の不一致という不利益を課し続けることになる。

また、性別移行のプロセスや程度は千差万別であり、本人がどの程度まで性別移行を望むのかも人それぞれである。
それにもかかわらず、性別取扱いを変更して自身が社会で生活する性別と法的性別を一致させるために手術を受けることが課される。

性自認はどうやって形成されるのか?

性自認の形成や発達に関する研究は進行中であり、そのメカニズムは完全には解明されていないが、遺伝的要因、出生前のホルモン環境(妊娠中の母体のホルモン環境)、社会的・文化的要因などが複雑に関与していると考えられている。

また、いくつかの研究が性自認と脳の関係について示唆に富む知見を提供している。
例えば脳の分界条床核の主核は女性よりも男性の方が大きく、また分界条床核の背外側部は男性よりも女性の方が大きいが、トランスジェンダーの人びとの分界条床核が、当人が自認する性別により近い構造を示すことが報告されている。
また、脳の視床下部の一部にも男女差があるが、トランスジェンダーの人びとが、当人が自認する性別に対応するサイズや形状を示すことも報告されている。

これらのことから見えてくるのは、性自認が生物学的な性と異なるのは(脳の)「障害」ではなく(脳の)「多様性」と理解することにより、偏見や差別を減らし、包括的で支援的な環境を提供することが促進されうるということである。

性自認が生物学的な性と異なることを「障害」として病理化し、最終的には手術によってそれを「治す」というイメージは、すでに精神医学においては克服されている。

手術要件が違憲となったらどうなるか?

2人以上の医師によって「性同一性障害である」と診断され、18歳以上で、婚姻をしておらず、未成年の子がいなければ、法的な性別を性自認に合わせて変更できることになる可能性がある。

ただし直ちに変更できるわけではない。
一般には、精神的、身体的な治療(ホルモンなど)に入り、自認する性別で少しずつ生活する「リアル・ライフ・エクスペリエンス」を積むことになる。
また、家庭裁判所に性別の取扱いの変更を申し立てて審判を求める必要がる。

家庭裁判所では申立書や診断書などの記載内容により判断する。
もし必要があれば調査を行ったり事情を聴いたりすることもできる。

性自認による法的性転換が容易になった場合に考慮すべき問題

社会的受容と偏見
■トランスジェンダーなどの個人に対する偏見や差別
■受け入れがたいと感じる人々による反発
■過去の性別に関する情報が漏れることで、差別や偏見にさらされるリスクが高まること

法律・制度面での混乱
■結婚や養子縁組、年金や保険制度など、多くの分野で法的性別に関する規定による混乱
■最高裁で違憲判断が出されても、いつまでも国会での立法ができずに人権がないがしろにされること

個人の精神的健康
■自分の性自認について充分に考慮しないまま手続きを進め、精神的な不安定さや後悔が生じること

不正利用や医療面での懸念
■性自認による性転換が簡単になると、さまざまな不正な目的での性転換が起こること
■医師による性同一性障害の診断の運用基準が徹底されず、「トランスジェンダー」が増えること

社会生活上の対応
■トイレや更衣室など性別により区分されている場所での対応
■男女別のクラブや部活動、学校の設備などでの、性別に関連するルールや施設の運用に関すること
■胸部の手術はしているが下半身はそのままの状態など、身体的特徴が明確ではない場合の対処
■トランスジェンダー男性が、女性としての生殖能力によって出産するなど社会に混乱が生じること
■スポーツ競技における性別の取り扱いや、競技者の安全と公平性に関すること

これらの懸念事項は、性自認による法的性転換が容易になった場合に考慮すべき問題とされる。
対策として、教育や情報提供を通じて理解を深め、適切な法律・制度の整備や支援を行うことが重要とされる。

また、トランスジェンダーなどの個人の権利と尊厳を尊重し、その人たちが安心して生活できる環境を整えることが大切であり、このような取り組みによって、性自認に基づく法的性転換がより安全で公平な方法で実現できると考えられている。

参考にした資料

性同一性障害者特例法違憲訴訟の大法廷回付について(春山習、亜細亜大学法学部講師)
「手術要件は合憲」は覆るか 性別変更巡る審判、最高裁大法廷で判断へ(山形大学 池田弘乃准教授、時評・opinion、時事ドットコムニュース)
J N Zhou et al., A sex difference in the human brain and its relation to transsexuality. Nature. 1995 Nov 2;378(6552):68-70.
Alicia Garcia-Falgueras, Dick F Swaab, A sex difference in the hypothalamic uncinate nucleus: relationship to gender identity. Brain. 2008 Dec;131(Pt 12):3132-46.
「心は女」だけでは女湯に入れない LGBT法整備、立石弁護士に聞く(政界Web、時事ドットコムニュース)
性別の取扱いの変更(最高裁判所)

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投票結果

投票数:172
社会的受容と偏見(トランスジェンダーなどの個人に対する偏見や差別、反発など)9.9%
法律・制度面での混乱(結婚や養子縁組、年金や保険制度など)8.1%
個人の精神的健康(法的性転換後に精神的な不安定さや後悔が生じることなど)1.7%
不正利用や医療面での懸念(不正な目的での性転換や異なる基準での性転換など)27.9%
社会生活上の対応(性別により区分されている場所やスポーツ競技での対応)43.6%
私たちが多様性を認め合って受け入れる社会への道を歩んでいる証であり、何も心配なことはない4.1%

オピニオン

ゆりちゃん

2023/05/04 21:26

不正利用や医療面での懸念(不正な目的での性転換や異なる基準での性転換など)

法律は、性悪説に基づいて作るべき。 簡単に悪用できて、被害者が出るような穴だらけの法律は通してはいけません。

reon

2023/05/04 19:43

社会生活上の対応(性別により区分されている場所やスポーツ競技での対応)

新宿歌舞伎町タワーのトイレで実際に危ない状態がSNSで拡散されている。

ぽこぽこぱんだ

2023/05/04 21:10

社会生活上の対応(性別により区分されている場所やスポーツ競技での対応)

LGBTQの問題について、さまざまな立場の人が生きやすくなって欲しいと切に願っています。 しかしながら、私は女性ですがもし男性器のついた人がお風呂など自分も裸になる環境にいたら、怖いと思ってしまうのが正直なところです。それは純粋な防衛本能だと思います。女性として、万が一のことがある可能性があると恐怖を感じてしまいます。例えその人が全くそんなつもりがなかったとしても。そのような心配が1番大きかったので社会生活上の対応を選びました。

peanut

2023/05/04 21:34

不正利用や医療面での懸念(不正な目的での性転換や異なる基準での性転換など)

「法律は、性悪説に基づいて作るべき」というコメントに賛成します。 良からぬ思いを抱いた方々がこの制度を利用して何かやりそう。そうならないようにしっかり議論してほしい。

細井洋邦

2023/06/07 05:41 (編集済)

不正利用や医療面での懸念(不正な目的での性転換や異なる基準での性転換など)

追追記 性自認で苦しんでいる人のことを思うと、周りがその人の性自認がそうなんだと認めることは必要だと思う。でも、その先の自認する性と同等の権利を認めるかどうかは別の議論ですよね。そこは明確な線引きが必要だと思います。 線引きの先を懸念して、性自認自体も否定することの無いよう願っています。そして、他者の懸念を理解して、権利の主張だけでなく妥協点を探っていけたら異なる価値観が共存できないでしょうか? 以上 追記 花見こうさんのような当事者の言葉は、自分のような傍観者の考えとは比べ物にならない重みがあるように感じます。 https://jobrainbow.jp/magazine/transgid 関心をもって調べると、用語や定義一つとっても奥深いと感じます。 以上 危険視はしたくない。でも現実問題としての懸念はあるはずです。それは「徒ら」ではないのです。そこを直視することを避け解決させずに差別反対の綺麗事だけでは物事は進まない。或いは進めた時には大きな反作用が起きると思います。 いたずらに危険視する論調を避けようと誘導するなら、無責任に権利拡大の主張を推進させるような論調も避けましょうと忠告すべきではないでしょうか? 権利拡大に伴って国民にとって不利益な犯罪が増えるのであれば、誰が責任を取るのか?非対称な情報やそれに基づく議論で結論を出してほしくはないですね。 運営である編集部は中立であるべきだと思いますが、そう信じていいのか? また、意見を求めるにあたって「いたずらに」という表現は、意見に対しても参加者に対してもリスペクトを欠いているように感じます。それは言外に「お前たちはよく考えもせずに脊髄反射でありもしない懸念を騒ぎ立てるだろう。だから私がそれはよろしくない行為なのだよと注意しておいてあげよう」という気持ちが透けて感じます。 敢えて嫌な表現をしてますが、程度の差はあれども、そんな気持ちがなければあんな表現は出てこないんじゃないかと感じました。 オーサーの記載だったらポジションあるし…と思いますが、編集部は常に中立であって欲しいですね。目的は議論の場の提供であり特定意見の推進排除はして欲しくない。 さて本題 容易に性別を変更できるとなった場合、本当に性自認で悩み困っている人以外にも、自らの性的欲求を満たすため異性との距離を近づけることを目的に性転換を主張する懸念がないだろうか? それの判別をどうするのか? 性転換手術は一つの踏み絵として、性転換へのハードルを高くしてるがゆえに、本当にそれを必要としていない人を性転換に踏み切らせない防波堤の役目になっているようにも感じます。(それでも人の心の内面は分かりませんからね、性転換してでも女性に近づきたいという欲求を持った人がいないとも言えない) 手術によらず性転換を可能にするのであれば、同様に安易な、或いは本来の目的外の性転換を躊躇するような条件が必要ではないだろうか? 例えば運転免許では飲酒で事故を起こせば罰則が重くなるし薬物等を用いて運転すれば危険運転に問われて罪が重くなる。 性転換に関しても、自認する性を変更した後に性犯罪を犯した場合は罪が重くなるなど。 そういったのが嫌なら性別変更しなければいいのでは? 自由には責任がつきまとう。それは他人に対する責任もだと思います。 自分の願望だけを叶えて欲しいと言い始めれば社会は成り立たない。他者への配慮、理解も十分に考慮した上で物事は進めて欲しいと思います。 僕は女性じゃないけど、女性だけが入ることを許される空間に「自分は心は女です」っておっさんが入ってきたら、そりゃ嫌だと思いますもん。 性別を変更したからといってあらゆる権利を認めていいわけではないと思います。 LGBTQに関しての自分の考えは基本中立で、拒絶する気もなければ権利拡大に積極的でもありません。ただ、同性婚のところで記載していたように、認められるべき権利が阻害されているのであればその是正は必要だしそれが社会全体に対して資する判断だと思っています。 自分の大切な人が傷つけられた時に、余計な制度ができたせいだと考え、LGBTというカテゴリーへの差別に繋がらないような慎重な制度設計を望みます。

花見こう

2023/05/11 13:18

その他

GID当事者にとって、手術を求めることが、「トランスジェンダー」と自分たちを区別するアイデンティティだから。 手術は私たちの誇り。 手術によってこそ、私たちは自分の「からだ」を手に入れることができた。 手術要件は私たちが求めて実現した要件。 特例法制定に関わった世代の声です。

もーやん

2023/05/04 19:44

不正利用や医療面での懸念(不正な目的での性転換や異なる基準での性転換など)

本当に悩んでいる人が大多数ではあると思うが、かなり議論しないとさまざまな詐欺などが出てくるのは確実だと思う。

山本直美

2023/05/12 00:56

社会生活上の対応(性別により区分されている場所やスポーツ競技での対応)

性別で区分されている場所は温泉だけでは無い。トイレや更衣室といった場所も同じである。そういった場所は服を脱ぐという行為が伴うため、盗撮やわいせつ犯罪などが起こりやすい場所である。いくら性自認が女性であっても、男性器を持っている以上、女性を暴行の上妊娠させることが可能である。手術要件を撤廃することは服を脱ぐ場所で女性が男性器を持った人物とスペースを共有することとなり、女性の安全が侵害される可能性が高い。

たうんたうん🇯🇵

2023/05/28 03:10

不正利用や医療面での懸念(不正な目的での性転換や異なる基準での性転換など)

性同一性障害の診断を簡単に出す医師がいて、女装して女子トイレ等に侵入する変態犯罪者(男性)がいる現状では、性別変更の手術要件を無くすことで、不正利用による性犯罪が増加する可能性が高く、防犯上、絶対に認められない。

MinoriTY

2023/05/11 19:36

社会生活上の対応(性別により区分されている場所やスポーツ競技での対応)

当事者の主張する性自認が嘘か本当かなんて当人しかわからない。 トランス以外のゲイ、レズビアン、バイセクシャルについてももし平等に扱うならジムやプールで同性を性的対象として見てくるなら現行の異性に対する罰則と同じ罰を与えるべき。

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