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ありがとう、Anifusion! 2ヶ月使って分かったこと


2025.2.27 追記

Anifusion のアップデートに伴い、本記事の内容はかなり古くなっています。

現在は PSD 形式のエクスポートに対応したほか、多くの新機能も実装されています。

最新の情報は公式サイトをご確認ください。


はじめに

こんにちは、きまま / Easygoing です。

今回は、Anifusion を 2ヶ月 使ってみて分かったことを紹介します。

Anifusion ってなに?

Anifusion は誰でも簡単に漫画が描けるアプリです。

Anifusion について、以前に紹介記事を書きました。

この記事は、おかげさまでたくさんの方に読んでいただきました。

今回はこの記事の続きになります。

サブスクリプションを2ヶ月で終了した

まず報告ですが、今回 Anifusion を2ヶ月使用したところで、一度サブスクリプションを終了することにしました。

Anifusionを、主に note 記事のトップに載せるマンガの制作に使ってきましたが、マンガも一旦終わりにしたいと思います。

終了の理由は・・・

サブスクリプションを終了した一番の理由は、やはり値段です。

青いベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト
anima_pencil-XL

Anifusion は 月額20ユーロ(約 3,300円)、年間 約40,000円 の有料サービスです。

私の場合は、Anifusion をマンガの創作に使うのは週に 1~2 ページ程度で、利用枠のほとんどを使わない状態でした。

ライトユーザー向けのもう少し割安なプランが欲しいと思っていましたが、今のところ新しいプランについてのアナウンスは無いので、いったん終了することにしました。

サブスクリプションを終了すると?

まず、サブスクリプションを終了するとどうなったのかご説明します。

サブスクリプションを終了しても、今までと同じアカウントでワークスペースにログインすることができます。

赤いベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト

ストーリーと画像の生成はできなくなりますが、コマや吹き出しは編集できて、以前の作品も出力できるので 過去の作業が失われることはありません

サブスクリプションが終わった後でも、自分で画像をアップロードすれば引き続き Anifusion で創作することができます。

(これは将来的に利用できなくなる可能性もあります)

ストーリーと画像の生成が必要になれば、また1ヶ月課金すれば使えるので、気軽に再開できるのは良い点です。

白いベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト
illustrious_pencil-XL

料金以外のイマイチな点

Anifusion の、料金以外のイマイチな点について紹介します。

安定性に課題がある

Anifusion は新しいサービスのため、安定性に課題がありました。

Anifusion のアップデートは頻繁に行われていますが、不具合の修正と同じぐらいの速さで新機能が実装されている ので、今でも動作はやはり不安定です。

白いベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト2

ユーザー数も増えているため、最近は接続が遅くログインに 30秒~1分近くかかるようになっています。

ストーリーが作れなくなったことも

ユーザー数の増加で、別の問題が起きたことがあります。

Anifusion はストーリーの生成に OpenAI の API を利用していますが、Anifusion 全体の OpenAI のクレジットが枯渇してストーリーが作れなくなった ことがありました。

仕事の後や休日など、限られた時間で Anifusion を利用する場合、使いたいときに動作が安定しない のはやはり困ります。

安定性が劣る点は、まだ Anifusion のデメリットとして残っています。

バックアップファイルのエクスポートができない

Anifusion はブラウザ上でオンラインで動作して、データはクラウド上に保存します。

Anifusion を長編マンガで利用する場合、大切なデータは手元にも保管しておきたいところですが、今のところバックアップファイルのエクスポートには対応していません。

青いベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト2
illustrious_pencil-XL → blue_pencil-flux1

今までにクラウドでの保存に大きな問題が起きたことはありませんが、Anifusion を本格的に使いたいユーザーの希望に応えるには、バックアップファイルのエクスポート機能が必要だと思います。

小規模サービスのリスク

Anifusion は利用者数が増えていますが、まだ大手のサービスには及びません。

大手のソフトウェアでは代替のサービスも充実していて、例えば Adobe の Photoshop では PSD 形式 を開けるサービスが Photoshop の他にもたくさんありますが、Anifusion には代替サービスがありません。

灰色のベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト

もし Anifusion がサービスを終了すると、それまでに蓄積したデータやノウハウを失う可能性があるので、今の時点で Anifusion を創作活動の主力にするのはやはりリスクがあると思います。

今のところ Anifusion はライトユーザー向けのアプリですが、そうなるともう少し手頃なサブスクリプションのプランが欲しいところです。

Anifusion で得たものは?

Anifusion のイマイチな点について書いてきましたが、ここから Anifusion を利用して良かったことを紹介します。

青いベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト3

マンガが描けた!

Anifusion を使って一番良かった点は、全くの素人でもマンガが描けた ことです。

私は今までマンガ創作に触れたことはなく、何から始めれば良いか全く分かりませんでしたが、Anifusion は程よく自動化されていたのですぐに流れを掴むことができました。

  • コマ割り

  • ストーリー作り

  • 画像の生成

  • 吹き出し

私が Anifusion を使うときに参考にしたのは公式動画のみですが、操作が簡単だったので初めてでも躓くことはありませんでした。

赤いベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト2

マンガ創作の流れを理解できたのは、今後 Anifusion 以外のサービスを使う場合でも、大きなプラスになる と思います。

SDXL と Flux.1 を混ぜるというアイディア

私が Anifusion を使い始めたとき、Anifusion では Flux.1[shnell] で原画を描いたあとに SDXL モデルで仕上げる方法が推奨されていました。

(その後 Anifusion は Flux.1[dev] に対応したため、現在は全ての作業を Flux.1[dev] で行うのが一般的です)

赤いベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト3

私は以前からイラストを生成するときに複数のモデルを混ぜて使うことがありましたが、SDXL と Flux.1 のモデルをまたいで使う というアイディアは、Anifusion からもらいました。

Flux.1 の苦手な部分を SDXL で補う表現方法は、今の私のイラスト生成の大きなテーマになっています。

Flux.1[dev] を商用利用できる!

Anifusion は 生成AI のプラットフォームの Fal.ai を利用していますが、おそらく Fal.ai を通して開発元の Black Forest Lab にライセンス料を支払っているので、Flux.1[dev] を商用利用 することができます。

赤いベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト4
anima_pencil-XL → blue_pencil-flux1

Flux.1[dev] はクオリティーが高く、またライセンスがフリーの Flux.1[shnell] と比べて カスタムモデルや LoRA の開発も進んでいる ので、この点も Anifusion の大きなアドバンテージになります。

Anifusion は最先端を走っている

Anifusion は、数多くある漫画執筆アプリの中で最先端を進んでいます。

Anifusion が実装した機能の多くは、いずれほかの漫画執筆アプリも導入すると思いますが、新機能を実装するスピードは Anifusion が随一 です。

青いベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト4

Anifusion はサブスクリプションの価格の高さがネックですが、2ヶ月使ってみてその価値は十分にあったと思いますし、今後も革新的な機能が追加されれば、また使うと思います。

Anifusion の未来はこうなる!

Anifusion の公式 X から、今後実装される新機能を紹介します。

プリセット機能

近いうちに実装される機能で、特定のプリセットを選べばそのスタイルですぐに漫画を描き始めることができます。

初心者にとってさらに使いやすく なるほか、自分でプリセットを登録することもできるので、慣れた人も使い勝手がさらに向上します。

キャラクターの固定

AI を利用したマンガを制作の一番の悩みは、キャラクターの容姿の固定だと思います。

AI画像生成では、キャラクターを固定するときは LoRA を使うのが一般的です。

Flux.1 は LoRA の効果が今ひとつ安定しないという欠点があるのですが、これに対して Anifusion では 独自の工夫でキャラクターを固定しやすくする ことを発表しています。

動くコマ

Anifusion で生成した画像に 動画生成AI を組み合わせて 動くコマ を作るデモが公開されました。

この機能はまもなく実装されるとアナウンスされていて、実現すれば 漫画の表現を超えた新しい表現スタイル が生まれると思います!

Anifusion で最先端に触れてみよう!

生成AI の登場で、創作環境は大きく変わっています。

Anifusion は現状で一番進んだマンガ創作アプリで、Anifusion に触れると今の AI のマンガ創作支援の最先端 が分かります。

赤いベレー帽を被った漫画家の女の子がペンでマンガを描いているアニメイラスト

Anifusion は分かりやすく、技術的にも進んでいるので、初心者・経験者を問わず誰もが一度触れてみる価値があると思います。

皆さんも、ぜひ一度マンガ創作の最先端に触れてみてはいかがでしょうか?

最後までお読みいただきありがとうございます!


2024.10.30 追記

Anifusion の 製作者の Nucleus さんにこの記事を読んでいただきました!

今回挙げた要望のいくつかは、今後改善されるそうです!


English Article


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  • 3本

コメント

3
Logophile
Logophile

FramePlannerは使われたことがあるでしょうか?
Flux.1[dev] は商用利用が明確に禁止されていますので、良いマンガができても販売は不可です。ですのでAnifusionでdevをモデルに作品を作っても副業はできませんよね。でもきままさんの学びは素晴らしかったと思います。参考になりました。

Flux1のSchnell ベースのモデルでAI漫画を作ってキンドルで売ろうと考えているのですが、FramePlannerでも悪くないものが作れます。試しにやってみましたが、背景とキャラを別に作ってGIMPで引っ付けて一枚にするとなかなか良い出来になりました。二度手間でしょうか?

AnifusionにできてFramePlannerでできないことがあるようでしたら教えていただけると嬉しいです。

きまま / Easygoing
きまま / Easygoing

コメントありがとうございます!
まず Anifusion の商用利用についてですが、Anifusionで作成したすべての作品に対して完全な商業利用権が認められています。Anifusion は 生成AI のプラットフォームの Fal.ai を利用していますが、おそらく Fal.ai を通じて Black Forest Lab にライセンス料を支払っているのだと思います。
Flux.1[dev] を利用して商業マンガが描けるのは、Anifusion の大きな利点になります。

FlamePlanner について初めて知りましたが、こんな便利な機能があるのですね。個人的に stable-diffusion-webui-simple-manga-maker という webui の拡張機能も気になっていて、どちらもいつか試してみたいと思っています!

デモページ
https://new-sankaku.github.io/SP-MangaEditer/

きまま / Easygoing
きまま / Easygoing

>やねうら × ペーパーシアター さん
コメントありがとうございます!
AIが進歩するほど手描きの良さも再認識されてくると思うので、両方使えるのは素晴らしい強みだと思います。
こちらこそ、よろしくお願いします!

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ありがとう、Anifusion! 2ヶ月使って分かったこと|きまま / Easygoing
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