エルビンク (SP1級偵察巡洋艦)
性能諸元
・基本性能
| Tier | 10 | 種別 | ツリー艦艇 |
|---|---|---|---|
| 艦種 | 駆逐艦 | 派生元 | Felix Schultz |
| 国家 | ドイツ | 派生先 | - |
| 生存性 | 継戦能力 | (-) 30,900 | |
| 装甲 | 全体 | 0-1mm | |
| 艦首甲板 | 0-1mm | ||
| 甲板 | 0-1mm | ||
| 艦尾甲板 | 0-1mm | ||
| 砲郭 | 0-1mm | ||
| 底部 | 0-1mm | ||
| 対水雷防御 | ダメージ低減 | (-) 0% | |
| 機動性 | 機関出力 | 110,000馬力[hp] | |
| 最大速力 | 36.2ノット[kt] | ||
| 旋回半径 | 890m | ||
| 転舵所要時間 | (-) 6.3秒 | ||
| 隠蔽性 | 通常 | 火災 | 煙幕 | |
|---|---|---|---|---|
| 海面発見距離 | 8.2km | 10.2km | 3.6km | |
| 航空発見距離 | 3.0km | 8.1km | - |
| 射撃管制装置 | 船体 | モジュール | 主砲射程 | 最大散布界 |
|---|---|---|---|---|
| - | mod.1 | 13.3km | 62m |
| 主砲 | 船体 | 口径 | 基数×門数 | 最大ダメージ(火災) | 装填 | 180度旋回 | 弾種 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| - | 150mm/60 | 3基×2門 | HE弾 1700(8%) AP弾 4100 | 7.1秒 | 18.0秒 | HE AP |
| 魚雷 | 船体 | 口径 | 基数×門数(片舷) | 最大ダメージ(浸水) | 装填 | 射程 | 雷速 | 発見 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| - | 533mm G7 T1 Ausf.C | 2基×5門(10門) | 16,533(0%) | 90秒 | 13.5km | 50kt | 1.2km |
| 対空砲 | 船体 | 距離 | 口径 | 基数×門数 | 継続的秒間ダメージ (爆発ダメージ*1) | 命中精度 | 有効ゾーン 0.1km - |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| - | 短 | 30mm/45 | 10基×4門 | 304.5 | 95.0% | 3.0km | |
| 中 | 55mm/77 | 2基×2門 | 87.5 | 100% | 4.0km | ||
| 長 | 150mm/60 | 3基×2門 | 45.5 (2×1750) | 100% | 6.9km |
・アップグレード
| スロット1 | スロット2 | スロット3 | スロット4 | スロット5 | スロット6 |
| ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 1 | 主砲兵装改良1 | 主砲および魚雷発射管の機能停止発生率 -20% 主砲および魚雷発射管の抗堪性 +50% 主砲および魚雷発射管の修理時間 -20% | |
| 副兵装改良1 | 副砲の抗堪性 +100% 対空砲座の抗堪性 +100% | ||
| 弾薬庫改良1 | 自艦の弾薬庫誘爆率 -70% | ||
| 応急工作班改良1 | 応急工作班の有効時間 +40% | ||
| 2 | ダメージコントロールシステム改良1 | 浸水発生率 -3% 火災発生率 -5% | |
| 機関室防御 | 主機損傷確率 -20% 主機修理時間 -20% 操舵装置損傷確率 -20% 操舵装置修理時間 -20% | ||
| エンジンブースト改良1 | エンジンブーストの有効時間 +30% | ||
| 3 | 主砲改良2 | 主砲装填時間 主砲旋回速度 +15% | |
| 対空砲改良1 | 優先対空セクターの準備時間 -20% | ||
| 射撃システム改良1 | 主砲弾の最大散布界 -7% 魚雷発射管旋回速度 +20% 副砲最大射程 +5% 副砲弾の最大散布界 -5% | ||
| 魚雷発射管改良1 | 魚雷発射管の旋回速度 +20% 魚雷発射管に甚大な損傷を受ける可能性 -40% 艦載魚雷の雷速(他の補正を考慮しない値) +5% | ||
| 発煙装置改良1 | スモークの展張時間 +30% スモークの持続時間 -5% | ||
| 4 | ダメージコントロールシステム改良2 | 浸水復旧時間 -15% 消火時間 -15% | |
| 推力改良1 | 最大出力への到達時間 -50% 艦が移動を開始する際のエンジン出力を向上 | ||
| 操舵装置改良1 | 転舵所要時間 -20% | ||
| 爆雷改良1 | 爆雷数 +2 | ||
| 5 | 魚雷発見システム | 魚雷の強制捕捉範囲を 1.8km という固定値に向上 | |
| 隠蔽システム改良1 | 発見距離 -10% 空母中隊の発見距離 -10% 自艦を攻撃中の敵が射撃した砲弾の最大散布界 +5% | ||
| 操舵装置改良2 | 転舵所要時間 -40% 操舵装置修理時間 -80% | ||
| 艦艇消耗品改良1 | 艦艇の消耗品の動作時間 +10% | ||
| 6 | 主砲改良3 | 主砲装填時間 -12% 主砲旋回速度 -13% | |
| 魚雷発射管改良3 | 魚雷発射管装填時間 -15% 魚雷発射管の機能停止発生率 +50% | ||
| 射撃管制装置改良2 | 主砲最大射程 +16% | ||
| 副兵装改良2 | 副砲の装填時間 -20% 対空兵装による継続ダメージ +15% 対空兵装の砲弾の爆発半径内に対するダメージ +15% 消耗品「対空防御砲火」を使用中の対空兵装斉射による爆発数 +2 |
・消耗品
ゲーム内説明
1938 型をベースとして偵察巡洋艦(ドイツ語:Spähkreuzer)の計画案が開発されました。大型化され、より強力な兵装を搭載したため、戦間期のドイツの巡洋艦に匹敵するほどの艦級になりました。この偵察巡洋艦は、より強力な敵から逃げることができるとともに、より弱い敵に勝つことができると考えられていました。1941 年に3 隻の本級巡洋艦が発注されましたが、翌年に全艦の建造が中断されました。これを具現化したのがこのエルビンクです。
解説
ドイツのTier10軽巡洋艦駆逐艦。第2ツリーの終着点。
- 抗堪性
- HP
遂にHPが3万を超え、艦長スキルと旗で強化すれば36,150まで増加するが、後述の機動性を考慮すると生存性は高い方ではない。
軽巡どころか(Tierが違うとはいえ)重巡すら超えるHPを持つ駆逐艦とは此如何に*2 - 装甲
船体中央部は25mmの装甲が施されており、艦長スキルIFHEを持ったTier9~10の英駆やIFHEを持たない120~128mm砲の砲弾を防いでくれる。その為、駆逐同士の撃ち合いになった際にはお化け体力と相まって、この装甲が盾となり後述のDPMの低いHEだけで相手をしても案外打ち勝てたりする。ただし、艦首と艦尾の部分は他の駆逐艦と同じ19mmであるため過信は禁物。特に、25mmを貫通できずともレートが高いやつらは注意を払うべきである。この25mmであることに慢心していると本艦の天敵ともいえるさらにヤバい奴らが追いかけてきたりもするので、駆逐艦処理は雷駆同様味方に協力してもらうべきである。
- HP
- 主砲
- 貫通力
Felix Schultzから更に向上しており、10kmだとおおよそ220mmまで貫通することが可能であり独巡の203mm砲に迫る性能である*3。前級から引き続きAP弾の跳弾優遇を備えており、側面を取っているならばMM帯ほとんどの巡洋艦のVPを実用的な確率で撃ち抜ける。散布界が小さいので的確にVPを狙えるのも利点。 - 跳弾優遇とダメージ
AP弾は米重巡と同様の跳弾優遇*4を持つため防御姿勢の駆逐艦にもある程度刺すことができる。ただし、完全に防御姿勢を取る駆逐艦には弾かれやすいので、その場合は素直にHEへ切り換えよう。
一斉射によるダメージはそれなりに高く*5、苦手とされる対駆逐戦闘でも高威力のAP弾は重要なダメージソースである。主砲2基が後方に配置されたことにより、引き撃ちはしやすくなったが第一砲塔の射角は良好とは言えず、全門射撃時には被弾確率も高まるためタイミングには注意しよう。 - HE弾について
DPSは並みだがDPMは同格最下位のため基本的にはAP弾がメインとなる。跳弾の可能性が高い相手には威力が下がってでもHE弾に切り換えるなど、メリハリのある対応が必要。 - 装甲
相変わらず分厚い装甲で覆われた砲塔を備えており、敵駆逐艦と至近距離で撃ち合っても機能停止することはほぼないだろう。
- 貫通力
- 魚雷
相変わらずの鈍足魚雷だが、装填時間は据え置きで射程と本数が強化されているので扱いやすくなった。13.5kmの最大射程に届くまでの時間が装填時間と大体同じ90秒である。第一ツリーの魚雷よりダメージを上げたかわりに、雷速を落とした感じといえば伝わるだろうか。装填時間は短いため気軽に使いやすい。ただし、狙って当てようとすると遅い雷速が少々引っかかる。居てほしくないほうに魚雷を流すか、相手の動きを分断するために使うか、島影から辻斬り的な使い方をするかの3択になりがちだと思われる。
- 対空火力
本艦は6.9kmの長い長距離対空兵装と消耗品「対空防御砲火」を備えているのだが、爆発数がたったの2しかないためやや貧弱。しかし、近距離対空砲は(壊れていなければ)なかなかのスペックなので多少は敵空母の艦載機に出血を強いることはできる。
- 機動性
多くの駆逐艦がもっているエンジンブーストを欠いている、というのは昔の話。0.12.5でエンブが搭載されたため加減速がやりやすくなった。更に13.1で実装された固有アップグレードはエンブの速度上昇量を+12%加算し、仏駆の搭載するそれと同等の+20%まで引き上げることができる。通常エンブのみで39.1kt、エンブ+シエラ旗で41kt、固有エンブ+シエラ旗で45.6kt*6と昔が嘘のような速度を発揮できるようになった。
素の速度はDaringよりは速いが、最遅グループであるためエンブが切れている間は気をつけよう。何より890mもある旋回半径でなかなか曲がらない。参考までに前級Felix SchultzとHindenburgの旋回半径は800mであり、出雲が890mと言えばその悪化ぶりが伝わるだろうか。
敵駆逐艦の魚雷を咄嗟にかわす事が困難であったり、曲がりきれずに島との座礁が起こりやすいため位置取りには細心の注意を払おう。
- 隠蔽性
同格の中では悪い方に入る。
最良で6.5kmまで縮むが、本艦より隠蔽性が悪い艦は仏ソ艦のような大型艦くらいであり、序盤、特に遮蔽物がないエリアでの占領合戦には向いていない。何ならこの6.5kmという隠蔽は本艦の天敵春雲に負け、もう一人の天敵Forrest Shermanとは同値である。出会った際にはボコボコにされる可能性がある。対面に彼らがいる場合は無理して前に出過ぎす、かつ下がりすぎずを意識しよう。
- 総評
独駆第二ツリーの大口径砲駆の集大成と呼ぶに相応しい艦である。
強力なAP弾は大型艦に対して非常に効果的だが、それを生かすも殺すも本艦の位置取り次第。巡洋艦では不可能な位置取りから強烈な十字砲撃を加えるのが理想的と言える。跳弾優遇(撃角60°まで跳弾が起こらない)があるため、側面を取れずともAPが刺さる場面が多く、ある程度射撃の自由度はある。一方で本艦の性能は駆逐艦として求められる役割のほとんどが苦手であり、序盤の占領合戦には向いていない。ただ前線構築を放棄するのではなく先にSPOTされる可能性を常に意識し前線を展開するといいだろう。駆逐HEを無効化する装甲、高い抗堪性と対空性能に加え、牽制に便利な長射程の魚雷等、すべての兵装を駆使し、慎重に影響力を発揮し続けて勝利を目指す船だろう。
史実
1938年、前年から大西洋での通商破壊および偵察用として提案されていた大型駆逐艦案を基に、より大型の「偵察巡洋艦 (Spähkreuzer)」が計画された。
38年案の時点で5000t級の船体に15cm連装砲塔3基と5連装魚雷発射管2基を備えていたが、続く39年案と40年案ではさらに大型化し装甲や対空兵装、燃料搭載量などが強化されたほか、39年案のみ魚雷発射管を廃して水上機を搭載する設計だった。
41年には40年案が3隻(SP1~3)キール造船所に発注され、SP4~6も計画されていたものの、翌年には3隻とも建造中止となり唯一起工していたSP1も解体されてしまった。
WoWsでのElbingも40年案をベースとしているが、前級Felix Schultzと同様に主砲の両用化とそれに伴う高射砲の廃止、機銃類の更新など対空兵装がアップデートされている。一方で満載7000tを超えるとされる排水量は6500t程に軽量化されているようだ。
小ネタ
- 軽巡洋艦?駆逐艦?
軽巡洋艦とされることの多い本級ではあるが、史実のZ計画において偵察巡洋艦は軽巡洋艦とは(もちろん駆逐艦とも)別個に計上されている。
WoWsでは艦名は軽巡洋艦、艦種は駆逐艦といった状態だが、史実欄の通り駆逐艦から直接派生した設計であるため、駆逐艦に設定されているのも全くの無根拠というわけではない。
また余談だが、キール造船所への発注に際して既に建造中止されていた駆逐艦Z40~42の建造番号を引き継いだという話があり、英語圏の書籍などでは艦名も同様にZ40、Z41、Z42と命名された、と記載されている場合もあったりする。
- 艦名について
艦名の由来は、現ポーランドの郡都であるエルブロンク(Elbląg)のドイツ語呼称エルビンク(Elbing)からと思われる。
何となくロンメル将軍等で有名なエルヴィンと読めそうな綴りをしているが、末尾のgは濁らずに発音するものの黙字ではないし、bがヴになることもない。また人名のエルヴィンはドイツ語圏でErwin、英語圏でElvinでありいずれも綴りが異なる。- エルヴィン・ヨハネス・オイゲン・ロンメル(Erwin Johannes Eugen Rommel)
- 蛇足だが、Erwinを英語読みするとアーウィンになる。
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