偉ぶらず、弱者に寄り添ったフランシスコ教皇 日本には特別な思いも

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パリ=宋光祐

 21日に死去したフランシスコ教皇は、世界に14億人の信者を抱えるローマ・カトリック教会のトップでありながら、「清貧」を信条とし、冗談を愛する気さくさを最後まで失わなかった。世界の紛争や人権問題の現場に自らが足を運ぶ独自の「現場主義」を貫いた「パパ」が安らかな眠りについた。

 フランシスコ教皇は南米アルゼンチンの出身で、イタリア移民の両親のもとに生まれた。昔から教会で信者の話を聞くだけでは満足せず、積極的に外に出た。教皇に選ばれる前のブエノスアイレス大司教時代には、一人でバスに乗ってスラムを訪ねてはミサを開き、住民と食卓を囲んだ。

 偉ぶらずに常に貧しい人や弱…

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この記事を書いた人
宋光祐
パリ支局長
専門・関心分野
人権、多様性、格差、平和、外交
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    大川千寿
    (神奈川大学法学部教授)
    2025年4月21日20時53分 投稿
    【視点】

    教皇フランシスコが逝去しました。カトリック教会では、先週土曜の夜から今年の復活祭をお祝いし、「おめでとう」とお互いに挨拶を交わしたばかりですので、突然の訃報に悲しみと衝撃が広がっています。 教皇フランシスコは、貧しい人や被造物への愛を示し

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