添田小、新校舎で始業式 少子化で5校統合「寂しいけど、楽しい」
福岡県添田町の添田小学校で8日、始業式があった。児童減少を背景に、今年度から町内の小学校全5校が統合されて迎えた新学期。町産の木材を廊下や教室に使って新築された校舎で、桜の咲く中、新たな仲間との学校生活をスタートした。
町では、休校中だった1校を含む4校が3月末で閉校となり、添田小に統合された。始業式では中山博紀校長が「新しい歴史と伝統、校風をつくるのはあなたたちです」と児童らに語りかけた。
式の後、児童らはそれぞれの教室で互いに自己紹介をしたり、新しい校舎を「探検」したりして過ごした。教室と廊下の床や壁、机の天板には町産のヒノキやスギが使われており、「いいにおい」「きれい」と喜ぶ声もあがった。
閉校となった真木小学校から来た、6年1組の木下翔さん(11)は、3月の閉校時には寂しくてみんなで泣いてしまったという。9人だった同級生が一気に63人になる新生活には「ちょっと緊張していた」と明かしたが、「すぐ仲良くなれた。遊びとかを大勢で考えられるから楽しみ」と笑顔で話した。
添田町など田川郡7町村を含む筑豊地域は、人口減少率などを元に総務省が指定する「過疎地域」となっている自治体が多く、小中学校の統廃合が急速に進んでいる。
福岡県教育庁筑豊教育事務所によると、田川市郡を含む管内の11市町村では、令和となった2019年5月以降だけでも、児童・生徒数が2万3178人から1800人ほど減少。6市町村で統廃合が進み、小中学校の数は計96校から76校(義務教育学校となった5校含む)となった。大任町でも小学校2校と中学校1校を統合して26年4月に義務教育学校が開校する予定となっている。
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