何度も同じ数を掛ける計算を「累乗」といいます。便利な計算の表現ではあるのですが、答えの符号を間違えてしまいやすい問題でもあります。
今回は、累乗に関する問題に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
−2^8
※当メディアでは、「2の3乗」のような累乗を「2^3」と表します。
「八乗」ということは「八回同じ数を掛け算」します。
正しい答えを出すことができるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「−256」です。
また、途中の計算は次のように考えます。
−2^8
=−2×2×2×2×2×2×2×2
=−256
八回の掛け算を「(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)」と考えるのは正しくありません。
今回の問題は「−2^8」であり、八乗は「2」に付いているのであって、「マイナス符号」にはついていません。そのため、八回掛け算するのは、「2」だけということになります。
もし、「(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)」をする場合は、「(−2)^8」と、負の数にカッコが必要になります。
−2^8
=−2×2×2×2×2×2×2×2
=−256
<負の数にカッコが付いた場合の計算結果>
(−2)^8
=(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)
=+256
カッコの有無は些細な違いのように見えますが、数式の意味はまったく違うものになります。
累乗の計算をするときは、「何を」掛け算するのかを注意しなければいけません。
まとめ
答えの符号を間違えたとき、「プラスとマイナスの符号が違うだけだから、惜しかった」と考えるのは良くありません。
それぞれの数式の意味を考え、計算をするようにしましょう。
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※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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