海外拠点の詐欺グループリーダーとみられる男逮捕

 2022年9月、何者かと共謀し、大阪に住む高齢女性にうその電話をかけて、現金およそ30万円をだまし取ったとして、県警は、特殊詐欺グループのリーダーとみられる男を逮捕しました。

 電子計算機使用詐欺などの疑いで逮捕されたのは、住居・職業不詳の山口哲哉容疑者(46)です。

 県警によりますと、山口容疑者は、何者らと共謀の上、2022年9月15日ごろ、大阪市内に住む当時74歳の女性に「医療費に対する還付金があります」などとうその電話をかけ、現金およそ30万円をだまし取った疑いが持たれています。

 山口容疑者は、カンボジアを拠点とする特殊詐欺グループのリーダーとみられています。

 警察の調べに対し、山口容疑者は、「関係ない、全く知らない」と容疑を否認しています。

 東南アジアを拠点とする特殊詐欺グループをめぐっては、これまで30人以上が逮捕されています。

地下鉄7号線延伸 今年度中に鉄道事業者に事業要請へ

 大野知事とさいたま市の清水市長は、地下鉄7号線の延伸に向け鉄道事業者に対し、事業実施の要請を今年度中に目指すことで合意しました。

 県庁で行われた大野知事と清水市長の会談では、鉄道事業者に対し、今年度中に県とさいたま市の連盟で事業実施の要請を目指すことや、中間駅のまちづくりを両者が連携して進めていくことなどで合意しました。

 清水市長は「令和7年度内の事業実施要請を目指すとともに、県と市の連携を示すため、事業実施要請は県と市の連名で行いたいと伝え、大野知事からもご賛同いただいた」と述べました。

 また、大野知事も、「地下鉄7号線の延伸に関しては、まずは岩槻まで早期に実現をすることが極めて重要と考えている。県と市で事業要請を行いたいという提案もしっかりと受け止めて、共に取り組んでいくことを約束した」と応じました。

 さいたま市は、事業計画の素案の策定に向け、副市長や副知事らによる会合を3月、初めて開いていて、今後は2022年に策定したまちづくりの方針を見直すため、大学教授などによる有識者会議を立ち上げる方針です。

小4男児死亡ひき逃げ事件 母親が情報提供呼びかけ

 16年前、熊谷市で当時小学4年生の男の子がひき逃げされ死亡した事件の時効まで4年半に迫っています。

 亡くなった男の子の母親が、8日、地元のコミュニティFMの番組に生出演し事件の解決に向け情報提供を呼びかけました。

 2009年9月30日午後6時50分ごろ、熊谷市本石の市道で、当時小学4年生の小関孝徳くんが書道教室から自転車で帰宅している途中、車にひき逃げされ死亡しました。

 孝徳くんの母親の小関代里子さんは、地元のコミュニティFM「FMクマガヤ」の番組に生出演し、未解決のままとなっている事件への情報提供を呼びかけました。

 また、ことし2月、県警察学校で初めて講演し、「事件を迷宮入りさせず犯人を捕まえてほしい」と訴えたことや、死亡ひき逃げ事件の時効撤廃を求める思いを伝えました。

 午後4時すぎには、県警の交通捜査課や熊谷警察署交通課などの警察官とともに、事件現場近くでドライバーに声をかけながら、およそ400枚のチラシを配り情報提供を求めました。

 代里子さんは事件について気付いたことや思い出したことがあれば、代里子さんのブログやSNS、熊谷警察署まで連絡してほしいと協力を呼びかけています。

トランプ関税9日発動 県 特別相談窓口設置 

 アメリカのトランプ政権は、9日「相互関税」を発動し、日本には24パーセントの関税を課すとしています。

 世界経済の悪化が懸念される中、県は県内の商工会議所などに中小企業向けの特別相談窓口を設け、資金繰りの支援などに応じています。

 大野知事は8日の定例会見で、「影響を最小限に抑える必要がある」と述べ、4月3日に県内の各商工会議所や県商工会連合会などに特別相談窓口を開設したと発表し、中小企業の支援にあたる考えを示しました。

 窓口では、関税措置の影響で売り上げの減少が見込まれる中小企業に対し、県制度融資の「経営あんしん資金」を活用するなど資金繰りに万全を期すとしています。

 大野知事は、今回の関税措置で県内の中小企業にしわ寄せがくることは好ましくないとし、「これまで進めてきた価格転嫁の円滑化についても、国や他の自治体をリードできるよう、適切に対応したい」と述べました。

3月の景気動向指数 2か月連続改善

 3月の県内の景気動向指数は43.6で、前の月を0.3ポイント上回り2か月連続で改善したことが、帝国データバンク大宮支店の調査で分かりました。

 調査は、3月17日から31日にかけて県内企業1005社を対象にインターネットで行われ、回答率は40.2パーセントでした。

 それよりますと、3月の県内の景気動向指数は43.6で、前の月を0.3ポイント上回り、2か月連続で改善しました。

 規模別では「大企業」が44.7、「中小企業」が43.4、「小規模企業」が42.3でした。

 「大企業」は悪化しましたが、「中小企業」が改善したことから2か月連続で格差は縮小しています。

 また、先行きの見通しは「3か月後」が44.7、「6か月後」が45.4、「1年後」が46.8で先に行くほど上昇していますが、大きな改善を見込む企業は少なくなっています。

 帝国データバンク大宮支店は「トランプ政権の関税引き上げによるダメージを重く捉える企業は非常に多く、慎重姿勢の背景といえる」と指摘しています。

さいたま市内の公立小学校で入学式

 さいたま市内にある公立小学校104校で8日、入学式が行われました。

 新1年生はサクラの花びらが舞う中、初めての学校生活をスタートさせました。

 さいたま市立浦和別所小学校には、新1年生176人が入学しました。

 持木信治校長は「元気よくあいさつや返事をしましょう」「きちんと自分からお話をしましょう」と、2つの約束をお願いすると新一年生は元気よく返事をしました。

 式の後、児童たちはそれぞれのクラスに分かれ、担任の先生から正しい姿勢で椅子に座ることなどを教わると、何度も確認しながら練習していました。

企画展「古代エジプトの棺と埋葬」

 古代エジプトの埋葬を通して当時の人たちの死生観を伝える企画展が、本庄市の本庄早稲田の杜ミュージアムで開かれています。

 会場には、考古学者の吉村作治さんを中心に結成された早稲田大学エジプト調査隊が発掘した棺など、45種類95点が展示されています。

 古代エジプト人は死後、「個性」と「生命力」の2つの魂が肉体を離れて存在し続けると考えていて、魂が体に戻ってくるために棺が作られました。

 企画展では、その死生観を発掘された棺や遺体と共に墓に納められた副葬品などを通して伝えています。

 また、ミイラに巻かれていた布など10点以上の資料が初めて公開されました。

 企画展「古代エジプトの棺と埋葬」は、5月25日まで本庄早稲田の杜ミュージアムで開かれています。