全国の大学で学費の値上げが続く中、武蔵野美術大(東京都小平市)が本年度から留学生だけに負担させる「修学環境整備費」を巡り、学内外の有志が使途の詳細や再考を求める公開質問状を大学執行部に提出した。日本語教育の充実など留学生をケアするための費用で、留学生は年間36万3000円の負担増となる。昨年12月に現役学生への説明会が開かれたが、外部には非公開であることや、事後説明になったことに不信感がある。(西田直晃)
◆「外国人をマイルドに排除するやり方だ」
「急な話だし、説明会に入れたのは学生証を示した現役生だけ。入学希望者や関心の高い学外者は締め出された。外国人をマイルドに排除するやり方だ」
中国出身の女子留学生は「こちら特報部」の取材に語気を強めた。年間の学費は学科によって異なるが、整備費が加われば、留学生の学費は計200万円近くに達してしまう。4月上旬、7項目の質問状を日本人学生とともに提出した。
質問状では、導入の背景と詳細な使途、将来的な見直しの可能性などを長沢忠徳理事長、樺山祐和学長に問うた。学生が集めた230筆の署名のほか、芸術家や他大学の関係者も賛同文を寄せ、回答期限を今月24日に設定した。
◆20年前から10倍になった留学生「導入考えるきっかけに」
冒頭の女子学生は「留学生は面接できるアルバイトも限られ、学業との並行で疲れ果て、体調を崩して休んでしまう人もいる。学費が上がれば、生活状況はさらに過酷になる」と窮状を訴える。このほか美術大特有の事情として、主に絵画・彫刻の分野では「授業に必要な個人制作の費用は自己責任。現状ですら二重負担が創作活動そのものを制限している」と語る。
現在、武蔵美には全学生の15%程度に達する700人以上の留学生が在籍し、その多くを中国や韓国出身者が占める。留学生...
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