「それで、貴方はどうするの?」
火を分けた後少しするとピンク頭が問いかけてきた
ふむ、中々難しい問題である
私的にはここら辺を探索し尽くし……コホン、旅をしてみたいものであるが
「じゃあウチに来なよー、楽しいことできるよー?」
「ホシノ先輩、それって彼を入学させるってことですか!?」
…ニュウガク?
それはもしかして学びの場所に突っ込まれるということだろう
もうそれは出来る限り遠慮して頂きたいところである
この年にもなって勉強したくないし何より年齢が釣り合わない
遠慮しておこう
「そう……じゃ、じゃあ魔法を教えて欲しいなー……なんて」
別に良いぞ
「そう、そうだよね無理だよ……えぇ!?」
私が魔術を学ぶことを普通に許可するとピンク頭は驚いた
もしかして無理だと思ったのか?ロードランじゃ断ってもまたお願いすれば学べるという親切なところだぞ
攻撃さえしなければいいのだからな!
ただ私の得意なのは魔術だ、奇跡とかは少し期待しないでくれ
「それって、人を回復させるものがあったりしますー?」
あるぞ
「やった〜♪」
どうも彼女達は私から奇跡だの魔術だの教わりたいそうだ
別に私はどうでも良い、なんなら久しぶりに頭を使える機会だ
こちとら頭が鈍るとそのまま人を襲うだけの亡者ルートだからな
流石に会ってすぐの者たちを襲いたく無いのである
〇
不思議な人だと思った
最初見た時には不審者だと思った
遠くから双眼鏡で覗いてきた変態だと思った
……しかし、ただの大人じゃなかった
戦って分かる、圧倒的な戦闘センス
私はキヴォトスではかなり上位の強さがある者だと思っている
だからこそ剣と盾しか持っていない彼を舐めていた……舐めてしまっていた
蓋を開けてみれば銃床で殴ろうとした攻撃を受け流され、腹に剣を腹に突き刺された
あれは一日二日程度で得られる技術じゃない
何日も、何日も……遠くなるような積み重ねで作り上げられる技だ
そして彼は外の世界から旅人として来ている
あれほど高度な技術がある、ということはそれ相応の敵と相対したということ
もしかしたら御伽噺に出てくるドラゴンみたいな物と戦ったかもしれない
しかしそうであろうとなかろうと彼の旅路を邪魔するものは少なからず居ただろう
……ならば一体彼はどのくらい死体の山を築き上げたのだろうか
「……貴公、聞いているか?」
「…うへ!?ご、ごめんねぇ」
「いくら才能があると言っても、聞かない理由にはならん」
考えにフケっていると、声をかけられる
私はハッとして体勢を整えた
私達は今、教鞭を受けている
彼が勝手に焚いた、篝火の前で
暖かい光だ
そう思いながら彼女達に教鞭を取る
あの後魔法と奇跡を教える為に火の炉に戻った、骨片で
そんで記憶を変えてそこから態々半日かけて行くのもどうかと考えたのである
……そこで私は火の炉をよく探索していなかったの思い出し、探索することにしたのである
調べてみれば十何本程の螺旋剣があったのである、篝火の奴だ
これを彼女達の所に刺して火をつければ良い
転送の力は……まぁ、多分大丈夫だろう
で、その後あの大きな建物の広い庭みたいな所に行き私は螺旋剣をぶっ刺した
そこからパラパラと帰還の骨片を振りまいていると後ろからシバかれた
篝火を急にやるのもダメだし急に消えるなとの事
そんな文句を言ってくるとは……初めてだよ
まぁいいだろう、そう思い適当に流す
「昨日突然消えたのも魔法ですか?」
あれはそういうアイテムの力だ、魔法では無い
私は確かあの時そう説明したか……
そう思いながら篝火を囲い、彼女達に本物の魔法を教えてやる
まず、両手持ちが高そうな1人を見る
貴公は…グウィネヴィアに似てるな
回復系がいいだろう…うむ、奇跡を教えよう
「わーい♪なんだか夢見たいですぅ〜」
まずはこれだな
「?これは?」
両手持ちが有効そうな彼女に私は白のタリスマンを授ける
ソルロンドのタリスマンも良いと思ったが、女性だしこちらの方が良いと思った
そう思っただけである
そして、これだ
私は2つのスペルを彼女に授ける
「太陽の光の癒し」「太陽の光の恵み」
である、選んだのは彼女に包容力があるからである
というかなんというか彼女とグウィネヴィアは雰囲気が似ているような……*1
まぁ本人に会っていないので分からない、行方は弟に聞こう
とまぁ勢いよく進めたものの、実は信仰系の魔法には誓約が必要な場合がある
誓約は……まぁ、ただの2つ名のようなものである
言うて重要な意味は無い、私は1時間も経たずに何回も鞍替えしたことがあるのだから
で、誓約を誓わないと使用できない奇跡がまず先程出した2つだ
なので彼女には「王女の守り」として誓約を誓ってもらおう
かの幻影を守りし銀騎士と黄金の巨人達のように
貴公……グウィネヴィアに誓約を誓うのだ
「グウィ……?一体誰でしょうか?」
簡単に言えば神様の娘だ
「…そう、ですか……その、祈る感じですか?」
まぁ、そんな感じだ
私がそう言うと、彼女は立ち上がり手を合わせ祈り始める
中々様になっている…絵になるな、これは
そう思っていると彼女を中心に淡いオーラが発生しやがてそれが彼女に吸い込まれていく
これで誓約が完了である
貴公はロードランの者ではないから、それを大切にすることに。
決して……決して!1日も経たないうちに鞍替え等しないように!
「は、はい……」
私がかなり強めの口調で警告する
あの所業は好奇心の塊……というか原盤みたいな不死人だから出来ることである
普通は王女の守りからダークレイスだったりに行かない、普通は()
そうしていると彼女は先程手渡されたスペルを読み始める
多分今それに書いてある難文でも見ているのだろう
まぁ信仰がありゃ読める読める()
さて、それでは次は……
「……」
貴公、何をそう悩んでいるのだ?
「あ、……その昨日もらった「発火」のスペルなんだけど」
獣耳黒髪の少女がおずおずと言った
おやおや一体どうしたというのですかナナチ
どんな事でも答えられるぞ、何せ呪術は信仰も理力も要らない!
火を恐れればいいのであるのだからな!!!
私はフンスフンスと鼻を鳴らしながらその言葉を待ち──────
「その、記憶できないの」
思い切りずっこけた
…一体どういうこと?
私は思わず彼女に近寄り、肩を掴む
「え?」
貴公、頭の良さは
「……ふ、普通よ!」
「ん、この中で最下位なのによくほざける」
「んんん!!!」
……あー、記憶力ゼロってことか?
「言い方ァ!!」
なんということでしょう、明らかに向いてない人*2が1人いらしゃっいます
あれは私に救える人物なのでしょうか……
…いやまぁ、何とかできる手段はある
私は懐から指輪を取り出し、彼女に渡す
「……え///」
「初対面の人に指輪を渡すなんて、大胆ですね〜♤」
「もしかしてお兄さん絶倫?大胆〜」
……?記憶力を上げる指輪だが?
ガタッ
何故か頬を赤らめる黒髪獣耳と黒髪メガネ、あとその他
何やらキャーキャーな雰囲気になっているようである、なんで?
私は理解出来ずに今渡した指輪の説明をした
「暗月の祭司の指輪」
記憶スロットを1つ追加してくれる指輪である
影の太陽グウィンドリンの司祭に与えられる指輪
かの神はアノールロンドに残った神々の一人であり、そのせいで信者も少ない
私があった信者は火防女の女騎士と復讐霊として侵入してきた方々だろうか
もれなく巨人仮面残光木目コロコロだったが
「…あ、なんか知識が広がった気が……」
指輪を付けた獣耳黒髪はポツリと呟いた
君はそんな感覚なのか、私は脳に瞳を宿したような感覚だったよ
私はコホンと咳をしてあることに気づく
ところで貴公達、名前を教えてもらいたい
「あ、それもそうですね……」
黒髪メガネの少女はコホンと咳をして名乗りをあげる
それに連なるように彼女達は自身の名前を告げた
「私はアビドス高等学校一年生、奥空アヤネです」
「私は同じくアビドス高等学校、対策委員会の黒見セリカよ!」
「ん、私はアビドス高等学校ニ年生砂狼シロコだよ」
「私はアビドス高等学校二年生の十六夜ノノミで〜す♤」
「うへ、私は三年生の小鳥遊ホシノだよ、宜しくぅ」
私は…ふむ、旅の人とでも
中々、元気な子たちだ
あの世界で子供は骸骨…いや、あれは赤子か…じゃあ見た事ないな
瑞々しい肌で美しい容姿、ロードランの神々とも張り合えるものがある
……というかこの子達から神のような感覚を感じるが気のせいか?
まぁ、ホシノは確実にソレはあるだろう
何せ、彼女は「太陽の光の槍」を少し見ただけで、しかも