ダンジョンに強者面(ビビり)が来るのは間違いだ!


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作:パーカス
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始まりは突然


─────英雄。

 

それは、偉業を成し遂げた者に与えられる名。

それは、世界に影響を及ぼす成果を挙げた者に与えられる名。

それは、人々が魅力され、そして人類の希望として挙げられる名。

 

英雄とは、人によって作り上げられた空想のような戦士。

 

ああであって欲しい、こうであって欲しい、そうであって欲しいと人々が思い出来上がった夢のような戦士の事を指す。だがそれは、人のよって違う。

犯罪を犯し、大量虐殺してもそれは偉業として認められ、人を騙し人の道に逸れる様伺う策士にも英雄の名を付けられる。

 

そう、英雄には善悪がない。

 

悪であろうが、善であろうが関係ない。偉業を成し遂げさえすれば、誰でも英雄になれる。だがその道は決して楽な道ではないのは確かだ。世界から賞賛、批判どちらも受け入れ、自分が成してきたもの、成し得たものも手放さず、ひたすらに己の道を突き進む者こそが、資格がある。

まぁ、これも個人的な考えで他の人に聞いたら別の回答が出てくるだろう。

英雄。言葉では簡単に言い表せても、成ろうとするのは極めて困難だ。そんな夢みたいな存在に成ろうと意気込む者がいるのなら……。そんな馬鹿がもし存在しうるのなら……。

 

そいつはきっと、救いようのない馬鹿な─────英雄の器なんだろう。

 

 

 

そう、思う。

男は、自分が想像する英雄像に思いを馳せながら、目を開く。可笑しくもこんな事を考える日がくるとは、予想もしていなかった男は口角を上げ、高笑いしながら─────。

 

()()()()()

 

「ガッハッハッ!!」

「笑ってる場合じゃないですよッ!?」

 

男の突然の爆笑に、隣で一緒に走っていた少年は叫ぶ。

彼らは今、ダンジョン内にて、ミノタウロスに追いかけられていた。

 

 

 

これはとある冒険の物語。

英雄を目指す者と、英雄に憧れた者が織り成す奇想天外であり、気炎万丈過ぎるそんな喜劇のようなお話。

 

 

 

 

 

 

 

~ダンジョンに強者面(ビビり)が来るのは間違いだ!~

 

 

 

 

 

 

 

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これは、ミノタウロスに追いかけられる前の日。

 

とある男はゲームをしていた。

 

「よし……あとちょっと……」

 

男の名は、黒中 悠斗(くろな ゆうと)

年齢は25歳。職業は配送業者。彼は、休みの日にゲームをしていた。

 

「……ッ!よっし!勝てたぁー!」

 

悠斗は握る拳を作り、小さくガッツポーズをする。

彼が今やっていたゲームは『モンスターハンター:ワイルズ』。

最近発売したモンハンの最新作だ。

 

「てか、ゾ・シア強すぎ……途中からミラボやってるのかと思った」

 

悠斗は狩猟したモンスターについて考察しつつ、達成感に浸る。

 

「これ絶対ミラ系出てくるっしょ。こんなバチバチに演出出しちゃって」

 

ふぅー、とため息は吐きながら、ふと時計を見る。

時計の針は、12時を刺していた。

 

「えっ!?もう0時!?ヤバ、早く寝ないとッ!」

 

悠斗はパソコンの電源を落とし、寝間着に着替える。そして、ベットに寄りかかり、スマホを弄る。

早く寝ないと、と言ったそばからこれである。人間はスマホを触らずにはいられないのだ。

 

「……お、これ」

 

SNSを見ていた悠斗の目に、1つのツイートを見つける。

 

「ダンまち、最新巻出るんだ」

 

彼はそう呟きながら、考え込む。

 

「ん〜、最近アニメ観れず溜まってるからな〜。観ようと思っても今はモンハン熱が収まらんし……」

 

悠斗は、まぁ本ならあっても困る事ないし買うか、と予約しスマホの電源を落とす。就寝する為、部屋の明かりを消し布団に潜る。

 

「おやすみ旧世界、おはよう新世界〜」

 

そんなよく分からない言葉を吐きながら、悠斗は就寝した。

彼が寝た後の部屋は、時計の針の音だけが響き渡る。

カチッカチッと、部屋の中を木霊し、彼の寝息すらも打ち消す。時計の針が1時刺す時、その針の音は今まで1番木霊した。

 

 

 

 

─────カチッ。

 

 

 

 

朝の日差しに当てられ、悠斗は呻き声をあげる。

 

「ん……眩しッ……」

 

カーテン開けっぱだっけ?と疑問を浮かべながら、手を枕元に置いてあった()()のスマホを探す。手を伸ばしても、どこ探しても見つからなかった。

 

その代わりに、硬い地面に触れた。

 

「ん?」

 

明らかにベットにはそんな感触など何処にもある訳がなく、違和感を覚え意識が戻ってくる。

 

「……なんだぁ?」

 

(ん?あれ、俺こんなイケおじな声だっけ?)

 

起き上がり、第一声を上げた時、明らかに自分の声とは全く違う声が出た。声もそうだが、悠斗はボヤけた目を擦り視界がはっきりと戻ると、今いる現状に固まる。

 

「……どこだ、ここ?」

 

そこは明らかに家ではなく、城壁の上だった。見渡す限り絶景とは言えば絶景だが、明らかに本来なら有り得ない現状に彼は苦笑いを浮かべ、絶望した。

 

 

「……本当に新世界になっちまった」

 

 

この日、黒中悠斗はなんの前触れもなく、異世界に飛ばされたのであった。

 

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現状を理解し難く、悠斗は城壁の上でどうするか悩んでいた。

 

「紛れもねぇ、ここはダンまちの世界……。そしてここがオラリオだって事はわかった」

 

分かったのは、いいんだ。問題は─────。

 

「……俺は誰なんだ?」

 

こうゆう展開って普通神様とかがやってきて、貴方は死にました、とか言ってくるやつだろ!?神様どころか俺死んだ記憶ないよ!?どうなってんだよぉぉ!!

 

彼は内心、クソ焦っていた。

最初に言っておこう。

 

彼は、ビビりである。

 

彼は何事にも怒られず、喧嘩売らず、余計なお世話をしないをモットーに生きてきた。余計な事をすれば、痛い目に合うこと彼は知っているので、避けてきた。

何故なら彼は、ビビりだから。

故にこの現状に、彼は納得し切れず、脳内で爆発が起きる程暴走していた。現状を説明するものもおらず、ここに至った経緯も分からず、ましてや朝目が覚めたら自分の知るアニメの世界に飛ばされていた、ともなると誰でも説明が欲しいものだ。

現状取り乱しながらも、表の感情に変化なく、尚且つ自分の体では無い事に焦点を当てる。

 

明らかに俺の体じゃないよな?しかも声のトーンもすっごいイケおじだし(ここ大事!)近くに鏡ないから容姿はわかんねぇけど。

 

辺りを見渡しても、何も無い。城壁の上にいる、それだけしか見渡して得るものはなかった。彼は立ち上がり、とりあえず降りる事にした。

 

こんな所でうじうじしてても仕方ないしな……よしっ!

 

考えてても仕方ねぇ(考えてても仕方ない)……ならこの世界を楽しむだけだ!(ならこの世界を楽しもう!)

 

……声にはまだ違和感あるし、何か思った事とは別の言い回しにはなってるけど、とりあえず街を探索!あとはうろ覚えだけど、主人公にも会えたらいいな〜

 

そんな軽い気持ちで彼はオラリオの街へと降り立った。

 

 

 

 

 

先の未来、世界は激震に走るだろう。

未だかつて無いイレギュラーが、この世界……オラリオに降り立ったのだと。

 

 

 

─────彼は今日、冒険をする。




お久しぶりです!!
パーカスです!
ダンまち5期を見て描きたくなり、やってみました。
正直やるかどうか迷いましたが、頭で物語が出来てしまいやるしかねぇ!!と書いた見切り発車になります……
ただ前もってお伝えするのですが、結構原作知識があやふやな状態で始めてますので、途中いきなり「おい、話変わっとるがな!」となるかもしれませんが、その場合オリ展開に逃げさせていただきますことを、お願い申し上げたく思います。


今回は短めですが、次回から頑張って長くします(吐血)
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