●彫刻発信、防災拠点
南砺市の観光施設「道の駅井波」は、設備の大改修を目指して1千万円を目標にしたクラウドファンディング(CF)を26日から始める。井波彫刻の発信、防災の拠点は開設30年以上を経過して設備の老朽化が進む。運営する第3セクター会社「井波木彫りの里」は存続に危機感を募らせ、再生に支援を求める。
改修を目指すのは消防設備や施設の屋根、壁、空調、駐車場などで、能登半島地震の影響とみられる照明の破損もある。
CFでは子供の遊び場づくりやドッグラン、休止された浴場の活用、地元ビール醸造所との連携による木のカップづくり体験といった構想を描く。
道の駅井波は「いなみ木彫りの里創遊館」の愛称で、1992(平成4)年に開業した。物産販売や飲食、観光情報提供、木彫刻の体験工房と見学工房などの複合施設で、井波彫刻総合会館が隣接する。
新型コロナの影響で売り上げが落ち込んだ後、独自商品やぐい飲み作りの体験企画が奏効し、23年度からはコロナ前に回復した。しかし、原価償却費の負担が大きく、赤字経営が続くため、CFを決断した。期間は6月22日までで、目標の1千万円が達成できない場合は全額返還する方式を採用する。
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