県立病院派遣の複数の麻酔科医不調訴え 業務改善求める報告書

高知県宿毛市にある県立幡多けんみん病院に、昨年度、高知大学から派遣された複数の麻酔科医が心身の不調を訴え、その後、県が設置した第三者委員会が病院に対し、業務改善計画の策定などを求める報告書をまとめました。
高知大学は、今年度からこの病院に派遣する麻酔科医を減らしていて、病院で実施できる手術が減るおそれもあると懸念されています。

県や高知大学によりますと、去年、高知大学から県立幡多けんみん病院に派遣された複数の麻酔科医が心身の不調を訴え、大学から病院に対し、麻酔科医の勤務の処遇改善を求める要望書が提出されたということです。

これを受けて、県は大学教授やコンサルタントなどからなる第三者委員会を設置し、病院や麻酔科医などにヒアリングを行って先月、報告書をまとめました。

それによりますと、麻酔科医が過酷な勤務状況に置かれているのに、病院側が時間外労働などの勤務実態の把握やメンタルヘルスへの対応が不十分であることや、医師の自己犠牲や医療の安全をなおざりにしていることへの危機感が不足しているなどと指摘しています。

そのうえで、県と病院に対し、麻酔科医の業務改善計画を策定し、医師を派遣した高知大学へ謝罪と丁寧な説明を行うよう求めています。

一方、高知大学は県立幡多けんみん病院への麻酔科医の派遣人数を、昨年度の3人から今年度は2人に減らしています。

県によりますと、県立幡多けんみん病院では年間およそ1500件の手術で麻酔科医が必要だということで、非常勤の麻酔科医の勤務日を増やすなどして対応していますが、大学から派遣される医師が減ったことで、実施できる手術が減るおそれもあると懸念されています。

県の県立病院課は「報告書では厳しいご意見をいただいたと真摯に受け止めており、見直すべきところは見直していきたい」としています。

県は、ことし6月ごろまでに業務改善計画を策定したうえで、高知大学に対し、昨年度と同じ人数を派遣してもらうよう求めていくことにしています。

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