NHKが埼玉県川口市に集住するトルコの少数民族クルド人を巡る番組の再放送を延期している問題について、NHKの山名啓雄専務理事は17日の参院総務委員会で、制作目的を「『クルド人』を含むSNS投稿をタイムラインに沿って解析し、投稿が増加した時期の中心的な投稿内容の真偽を検証し、背景に迫ること」と説明した。政治団体「NHKから国民を守る党」の浜田聡参院議員の質問に答弁した。
番組はEテレで5日に放送された「フェイクとリアル~川口 クルド人 真相~」。内容に関して公平性を疑問視する声が寄せられ、9日に予定された再放送は延期され、見逃し配信は非公開とされた。NHK幹部は16日の会見で番組内容を修正し再放送する方針を明らかにした。
浜田氏は同委で「クルド人を被害者としてのみ報道し、地元住民にクルド人が不安を与える側面を報じていない」と述べた。また、SNSに寄せられた声を引用し、「番組はトルコの現地調査を行っていない。法制度の欠陥が語られていない。当事者や支援者団体の証言を無批判に引用している」と指摘した。
山名氏は「寄せられた意見を踏まえ、論争となっている問題は多角的に問題点を明らかにするように取り組んでいきたい」と語った。
浜田氏は山名氏に対し、「期待したい」と述べた上で、「番組責任者はクルド人問題に不勉強だと思う。猛省を促したい」と苦言を呈した。