ハウデン・リーウ級巡洋戦艦 ハウデン・リーウ (オランダ巡洋戦艦1047計画案)
性能諸元
性能諸元の数値は、アップグレード・基本特性・艦長スキル・ブースター・迷彩などの補正がかかっていない素の状態の数値を入力してください。
部位ごとの装甲厚や散布界など、ゲーム内には載っていない情報は将来ゲーム内で見れるようになる可能性があるので暫定で0や0-1などとする
・基本性能
| Tier | レジェンダリー | 種別 | プレミアム艦艇 |
|---|---|---|---|
| 艦種 | 巡洋艦 | 派生元 | - |
| 国家 | オランダ | 派生先 | - |
| 生存性 | 継戦能力 | 51,900 | |
| 装甲 | 全体 16-360mm ・艦首・船尾 25-40mm ・上部構造 16-150mm ・砲郭 40-225mm ・主砲 30-250mm ・重要区画 40-200mm | ||
| 対水雷防御 | ダメージ低減 | 19% | |
| 機動性 | 機関出力 | 156,000馬力[hp] | |
| 最大速力 | 33.5ノット[kt] | ||
| 旋回半径 | 790m | ||
| 転舵所要時間 | 12.7秒 | ||
| 隠蔽性 | 通常 | 主砲発砲時 | 火災発生時 | 煙幕内からの主砲発砲時 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 海面発見距離 | 12.4km | 16.0km | 14.4km | 8.9km | |
| 航空発見距離 | 7.4km | 13.1km | 10.4km | - |
| 射撃管制装置 | 艦体 | モジュール | 主砲射程 | 最大散布界 |
|---|---|---|---|---|
| - | mod.1 | 16.0km | 0m |
| 主砲 | 艦体 | 口径 | 基数×門数 | 最大ダメージ(火災) | 装填 | 180度旋回 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| - | 283 mm/54 28cm Drh.L. C 28 | 3基×3門 | HE弾 3,900(20.0%) AP弾 7,600 | 15.0秒 | 25.0秒 |
| 副砲 | 艦体 | 口径 | 基数×門数 | 最大ダメージ(火災) | 装填 | 射程 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| - | 120 mm/50 Bofors M1942 | 6基×2門 | HE弾 1,700(7%) | 3.0秒 | 5.0km |
| 空爆 | 機体 | 小隊数 | 出撃機数(HP) | 搭載量 | 射程 | 最大ダメージ(火災) | 装甲貫通力 | 再出撃 | 弾種 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Fokker T.V. | 2 | 12(2,200) | 6 | 13.0km | HE弾 6,500(39%) | 37mm | 95秒 | HE |
| 対空砲 | 艦体 | 口径 | 基数×門数 | 秒間平均ダメージ | 射程 |
|---|---|---|---|---|---|
| - | 40 mm/70 SAK-40/L70-350 | 12基×1門 | 325 | 3.5km | |
| 120 mm/50 MODEL 1942 | 6基×2門 | 146 | 5.2km |
・アップグレード
| スロット0 | スロット1 | スロット2 | スロット3 | スロット4 |
| ○ | ○ | ○ | ○ |
| 1 | 主砲改良2 | +20%:主砲旋回速度 | |
| 照準システム改良1 | -7%:主砲弾の最大散布界 +20%:魚雷発射管旋回速度 +5%:副砲最大射程 -5%:副砲弾の最大散布界 | ||
| 副砲改良2 | +20%:副砲最大射程 -20%:副砲弾の最大散布界 | ||
| 対空砲改良2 | +20%:対空砲座の最大射程 | ||
| 2 | ダメージコントロールシステム改良2 | -15%:消火時間 -15%:浸水復旧時間 | |
| 操舵装置改良2 | -20%:転舵所要時間 | ||
| 推力改良2 | -50%:最大出力への到達時間 | ||
| 3 | 隠蔽システム改良1 | -10%:被発見距離:敵弾の散布界+5% | |
| 操舵装置改良3 | -40%:転舵所要時間 -80%:操舵装置修理時間 | ||
| 目標捕捉装置改良1 | +20%:最大視認距離 +20%:魚雷発見距離 +50%:敵艦強制発見距離 | ||
| 4 | 主砲改良3 | -12%:主砲装填時間 -13%:主砲旋回速度 | |
| 射撃管制装置改良2 | +5%:主砲最大射程 -3%:主砲の散布界 | ||
| 副砲改良3 | -20%:副砲装填時間 | ||
| 対空砲改良3 | +25%:平均対空ダメージ |
・消耗品
搭載可能 消耗品
| 十字キー左 | |||
|---|---|---|---|
| 応急工作班 | 無制限 | 消耗品の動作時間:5 秒 消耗品の準備時間:60 秒 | |
| 十字キー上 | |||
| 水中聴音 | 2 回 | 消耗品の動作時間:100 秒 消耗品の準備時間:180 秒 魚雷発見:-3.5 km 敵艦発見:-5.0 km | |
| 十字キー右 | |||
| 対空防御砲火 | 2 回 | 平均対空ダメージ:+200% 消耗品の動作時間:40 秒 消耗品の準備時間:150 秒 | |
| 十字キー下 | |||
| 修理班 | 3 回 | 消耗品の動作時間:28 秒 消耗品の準備時間:40 秒 回復:0.5% HP/秒 | |
詳細は消耗品を参照
ゲーム内説明
本艦は1940年代後半の造船における新機軸を組み込んだ1047計画の巡洋戦艦の設計案の一つです。初期設計は1939年と1940年に作成され、日本との交戦が予想されていたオランダ領東インドでの作戦のための戦闘向け艦艇の開発を目的としていました。主砲にはドイツ製の11.14インチ(283 mm)砲が搭載される予定でしたが、1940年5月のオランダ領へのドイツ軍の侵攻により、本計画は完成しませんでした。
設計年:1940
解説
- 概要
オランダレジェンダリー大型巡洋艦。巡洋戦艦
オランダ巡洋艦の終着点である。
2025年3月のキャンペーンでのイベント艦艇で入手するには23,500コイン必要。
- 抗堪性
装甲は前級のJohan de Wittとほぼ変わらないが、舷側の喫水線付近がレジェンダリー相応に30mmに増厚され、主砲塔の正面装甲も大幅に強化されている。
バイタル側面は225mmの装甲帯+25mmのタートルバックで守られておりその合計装甲厚は300mmを優に超え、また近距離では25mmタートルバックを強制貫通出来ない主砲のバイタル貫通を許さない。
艦首喫水線付近に優秀な40mm装甲帯が存在する一方、艦首艦尾装甲は甲板含めて一律25mmしかなく、中央甲板も側面と同様に30mmしかないためHE耐性には不安が残る。相変わらず災害の継続時間が戦艦と同じ大巡仕様であり、対策をしておかないと痛い目を見る*1。
HPは極めて平凡であり、災害耐性の低さを含めると打たれ強さの面では同格巡洋艦には遅れを取る。
消耗品の修理班は準備時間に優遇があるが、タンク役を買うには不足しがちである。
- 主砲
Scharnhorstの主砲だが、諸々の改善が図られ十分レジェンダリーでも通用するものとなっている。
装填時間と旋回速度が改善しており、砲弾のダメージも向上したため結果としてDPMはAzumaを上回るなかなかの火力。
また、AP弾の貫通力は米大巡?とほぼ同等であり、条件が揃えば戦艦のバイタルも貫通可能。また散布界も戦艦のそれからシュペー散布界に改善している。つまり大巡である。
ただし射程は16.0kmと非常に短く、未強化では遠距離戦で一方的に攻撃されてしまう。射程の不足を感じる場合はアップグレードで補おう。主砲は艦首に2基、艦尾に1基というこれまで通りの配置であり、敵に背を向けての引き撃ちは艦尾装甲の薄さと相まって苦手。
- 爆弾空襲
爆弾空襲を持ち本艦のメイン火力である。
前級から1中隊12機に増加し、一回の攻撃で合計72発の爆弾を投下する。航空機のHPも向上しているため敵の対空砲火に対しても火力を維持できる。
射程は1km伸びて13kmとなったため、前線の島影から敵側の島裏を十分射程に捉えられるようになっている。投下する爆弾は37mmの装甲まで貫通出来るため、マッチング帯全ての英仏戦艦に対して大ダメージを期待できる。逆にイタリア戦艦の全てと、一部の例外を除いた米ソ戦艦の甲板は貫通不能(カンザス、スラヴァが例外)。日本戦艦は天城、紀伊、肥前のみ貫通可能。ダメージ量に大きな差が出るので、相手の甲板装甲値を覚えて有効に使おう。
素の状態では小隊の準備に95秒を要するが、艦長スキルで強化すると89秒前後まで短縮することが出来る。
- 対空火力
各対空砲の性能は前級から僅かに火力が増加しているが、ここに来て近距離対空砲がなくなり全体で見れば弱体化してしまっている。特に高耐久の航空機に直上に張り付かれると撃墜に時間を要する。とはいえ高対空艦の一員であることに変わりはなく、中距離継続ダメージが高い上に消耗品に対空防御砲火を持つため並大抵の艦艇よりはも遥かに対空火力は高い。
長距離対空砲は爆風によるダメージがメインであり、継続ダメージ自体はそこまで高くない上に射程も長くは無いので、味方に防空を提供するのには向いない。自衛用だと割り切ろう。アプグレや艦長スキルで対空を限界まで強化すると、対空をバブル10個生成し1,000をも超える中距離継続ダメージで殴る超高対空艦になるが、生存性の強化や本ツリーの特徴である空襲の強化の方が優先されるため、対空強化は後回しになってしまいがちである。
- 機動性
最高速度は33.5ktと遅くはないが速くもない。速度旗を搭載すれば35knとそれなりに速くなる。
相変わらず旋回半径と転舵所要時間は同格巡洋艦の中でも良い部類であり、大巡の割に軽快に動くことが出来る。
- 隠蔽性
素の状態の海面被発見距離が12.4km、最良隠蔽で9.9kmと前級よりも僅かに悪化しているが、大巡にしては傑出して優秀であり、同格巡洋艦の中でも優秀な値。
特に本艦は兵装の射程の短さから前に出ることが多いため、隠蔽の差が生死を分けることも多い。空襲の射程が13kmに伸びたため隠蔽状態のまま敵艦を攻撃出来るようになった。特に隠蔽と機動力の悪い戦艦などに対しては隠蔽雷撃ならぬ隠蔽空襲と言う一方的な戦いも可能。
- 消耗品
前級から特に変化はない。
準備時間の優遇されたいわゆるガスコ修理班*2に加え、水中聴音や対空防御砲火など巡洋艦らしく消耗品は充実している。
何れも本艦の強みを引き出せる消耗品であるため使い所を見極めていきたいところだ。
- 総評
空襲という変わった攻撃手段を持った大型巡洋艦である。
船体の基本性能はそれなりに高いのだが、主砲火力が大巡としては物足りず空襲を前提としたバランスとなっている。主砲を強化して普通の巡洋艦として立ち回ることも出来るが、それでは他の巡洋艦の劣化となってしまう。かといって島影に隠れて空襲をしているだけではTier10相応の活躍はできない。
強化に関しては主砲、対空、空襲、隠蔽など強化したい性能が多く取捨選択が実に悩ましい。逆に言えばプレイスタイルに合わせて調整することが可能であり、自由度の高い艦艇であるとも言える。空襲を如何に活用するかという点はこれまで通りであり、空襲を上手く当てられるかを含めプレイヤーのセンスでこの艦の強みを引き出したい。
史実
オランダは16世紀にハプスブルク家の支配から独立すると、通商を国是とする海洋国家として発展していった。そして17世紀初頭には世界最大の船舶数を誇り、1602年に設立された東インド会社を拠点に東南アジアにも植民地を広げていた。だが、17世紀後半に入ると新興の海洋国家イギリスとの間に3次にわたる英蘭戦争が繰り広げられ、ズルズルと国力を消耗させていた。この戦争に参加したのが、軍艦の名前にもなるトロンプ・デ・ロイテルといった名将である。試合に海洋大国としての地位から転がり落ちたオランダだったが、東南アジアを中心とした植民地は残った。いや、海洋大国ではなくなったがゆえに、かえって植民地の価値は以前よりも遥かに大きくなった。そこで、日清戦争、米西戦争、日露戦争とアジアにきな臭い匂いが立ち込み始めた1905年、それまでジャワ支隊と名付けられていた植民地防衛艦隊を東インド艦隊と改名し、主力艦多数を配置し、本国艦隊よりも有力な艦隊として再編したのである。これ以降のオランダの基本的な海軍戦略は、本国では主力艦をおかず、機雷で敵を近づけずに戦い、アジアでは、敵艦隊から植民地を防衛するに足る艦隊を配備するというものだった。これに従い、第二次大戦が始まろうとしていた1930年代には、デ・ロイテルヤヴァといった新鋭巡洋艦が次々と東インド艦隊に配備されていった。ところが独伊と歩調をあわせる日本がアジアで勢力を伸ばすと、こうした艦では日本海軍の侵攻に耐えられないと考え、建造が計画されたのがこのオランダ巡洋戦艦試案である。
1047設計案とはオランダ海軍が増大する大日本帝国海軍へ対抗し、オランダ領東インドを防衛するために計画した巡洋戦艦の計画案である。
1931年の満州国建国を初めとして将来的に大日本帝国が世界四位の産油地帯であり、また天然ゴムの有数の産出地帯であるオランダ領東インドへ侵攻する懸念はますます高まっていた。
1938年末に海軍内で話し合われた議論の結果、オランダ海軍は艦隊保全主義に則り海軍増強が必要であることを国防大臣ファン・ダイクへ訴え、1939年2月18日に巡洋戦艦2、ないし3隻の費用見積もりと計画へ着手するように命じた。
しかしながらオランダ海軍は1913年の戦艦建造計画以降、大型艦の設計に関わったことがなく、資料となりそうなものはジェーン海軍年鑑などしかなかったため外国の技術支援を欲した。当初はフランスのダンケルク級戦艦が最適とされたが交渉が上手くいかず、ヒトラー政権下のドイツに協力を依頼することとなった。
1940年2月には3隻の巡洋戦艦の建造が承認され、これに合わせて4万トンの乾ドックの建設、東インドの海軍基地と造船所の拡張などが盛り込まれた。
ドイツ側がシャルンホルスト級の水線下の設計にオランダがアクセスすることを拒否したため、オランダはイタリアとも交渉して建造中のヴィットリオ・ヴェネト級戦艦の図面を見ることが出来、また複数の造船所の見学し、イタリア側の技術者との対話でシャルンホルスト級に関するさらなる情報を得ることが出来た。
最後の記録は1940年4月19日付けで、いまだに未完成のものだった。推進システムはいまだに本決定ではなく、水雷防御に関しても同様だった。オランダ侵攻によって建造計画は中止された。もし建造を開始したとしても就役は予定通りにいって1944年になったため、対日戦には到底間に合わなかった。
シャルンホルスト級と1047設計案は多くの差異があり、1047は装甲防御が劣っていた一方で、他の面では優れた点も多かった。
改良型の主砲は同口径ながらさらに五度仰角をあげることができ、水雷防御はマシで、甲板防御も優れていた。安定した4軸推進で問題の多いドイツ製高圧ボイラーも使用せず、副砲は120ミリ連装両用砲に統一されていたため対空性能も勝っていた。
またオランダ海軍はのちに英米で猛威を振るう三軸マウント式のタキメトリック対空射撃制御システムを備えたボフォース40ミリ対空砲と、魚雷艇や航空機用に大量のイスパノスイザ20ミリ機関砲を調達していたため、この巡洋戦艦にも搭載されただろう。
それだけに完成していれば、開戦後主力艦隊をアメリカ海軍の方へシフトしていた日本海軍にとっては非常に厄介な敵となっていたことは明白である。史実では南方には金剛型2隻と軽空母龍驤の他は巡洋艦しか向けられておらず、運良くイギリス海軍の「プリンス・オブ・ウェールズ」「レパルス」を基地航空隊が撃沈していたから一方的な戦闘になってしまったが、さらに本級3隻があれば金剛型2隻では大いに苦戦して、最終的には機動部隊の応援でもなければ南方を占領できなかった可能性が高い。また、もしセイロンや豪州方面への逃亡に成功していたら、対空砲火を強化して機動部隊の直援艦として重宝しただろうし、ガダルカナルの攻防戦でも日本海軍の巡洋艦キラーとして名を馳せたかもしれない。ただオランダの国力ではこういった大型艦を3隻も建造するのは不可能で、性能を含めて設計は幾度と変更され最終的には1940年ドイツに本国が占領されたことで起工もされず中止となってしまった。
以下は要目である。
基準排水量 27,950t
全長 237.1m
全幅 30m
喫水 7.80m
機関出力 180,000hp
速力 34kt
航続力 4,500海里/20kt
武装 283mm砲(L45)3連装3基
120mm両用砲連装6基
40mm対空機関砲連装7基
20mm対空機関砲単装8基
装甲 舷側250mm
甲板100mm
主砲250mm
小ネタ
"Gouden Leeuw"はオランダ語で「黄金の獅子」を意味する。
オランダツリー最大の艦ということで、デ・ウィット兄弟やデ・ロイテル提督が活躍したオランダ黄金期に建造され、長らくオランダ最大の軍艦であった82門戦列艦Gouden Leeuwにちなむものと思われる*3。
余談だが、1622年に台湾近海のラメイ島*4で座礁し、乗組員が島民に殺害されたオランダ船も"Gouden Leeuw"号だったと言われている。オランダ側の「ラメイ島虐殺」はこの件を含めた報復とされ、ある意味で前級以上に血なまぐさい艦名とも言える。
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