前書き

皆さんは淫夢は好きですか?

私達の日常に潜み、時には誰かにひとときの笑いを与えてくれ、時には誰かを鬱から救い出し、時には誰かの生きがいになるコンテンツ、淫夢。

しかし陰と陽、光と闇、太陽と月、源氏と平氏、きのことたけのこ、何事にも裏はある、淫夢によって、時には不快になる人が、時には誹謗中傷される人が、時には鬱になる人が出てきます。

傷つく人は野獣先輩をはじめとしたAV男優の方々やネット上で淫夢を巡った喧嘩をした人にとどまらず、現実でも一般人が淫夢のくっさいノリに付き合わされたり、淫夢を知らないのに淫夢厨扱いされたりして傷つく姿が日々確認されています。

今回は自分の中学生時代、淫夢で人を傷つけてしまったときの話をしようと思います。懺悔の意味も込めて。
昔のことなのでうろ覚えだったり実際より誇張された表現もあるとは思いますが最後まで読んでいただければ幸いです。

ほんへ

遡ること数年前、自分はスマホを買ってもらえておらず、PSvitaを使ってネットに触れていました、SNSを使う権限もなかったため、基本的にはYouTubeやニコニコで動画を観ていました。
そんな中で出会ったのが淫夢です。

個性的なキャラクター、癖になる音mad、声に出したくなる語録に惹かれて自分は淫夢の虜になりました。

中2の頃のある日、帰りのホームルームの前の休み時間に淫夢ごっこをしており、自分はTNOKの真似をしていて
「おいゴラァ!降りろ!免許持ってんのか!?」
と大きめの声で言ったところを担任の先生に見られており、
「おいゴラァってなんだよ?お前がおいゴラァだよ」
と意味不明な説教をされたのはいい思い出です。

そんな日々を過ごし、気づけば中学3年生、たしか夏頃だったはず、我が組に転入生が来ることになりました。
「(おいおい卒業まで半年ちょいだろ…?)」
と思いながらもホームルームは進み、転入生(以下A)が教室に入り最初に放った言葉は、

「◯◯中学校から来ました。Aです。撮り鉄やってます、よろしくお願いします。」

拍手する中ざわめきが聞こえる教室、卒業までの期間が短いとは言えメンタル強いとかいう次元じゃない、しかも引っ越し先は我が家から徒歩2分。うむ。

ともあれ自己紹介で撮り鉄だと自称する逸材、おもしろくないわけがないため早速Aに絡みに、普通に話してて楽しいタイプだったし、そいつより前に来た転入生が明らかにコミュ障拗らせてて一言も喋らないような奴だったため余計にAの明るさが際立ちました。

そしてAが淫夢厨かどうかを判断するために会話の中に淫夢語録を織り交ぜてみる。

「ん?今イキスギって言った?」

そんなわけで淫夢仲間が増え、日常という色が濃くなる。

朝のホームルーム前の「ぷはー☆今日もいい天気」から始まるクッキー☆再現から1日が始まり、休み時間はクッソ汚いホモビの話題、酷い有様である。

そんなある日、いつも通りAとクッキー☆のモノマネをしているところにある東方オタクのクラスメイトが物申してきました。

「お前達さ、中3にもなってわざわざ学校で野獣先輩とかの話するの恥ずかしいしやめてくんない?」

はい、怒られてしまいました。
今で言うと「淫夢ごっこは恥ずかしいんだよ!」ってやつです。

しかしながら我々は彼に立ち向かいました。

引き下がらなかった理由は主に3つ。
1つ目は我々が淫夢にかける想いが人一倍強かったこと。
2つ目は我々が別に淫夢を恥ずかしいと思っていなかったこと。
そして3つ目は、

指摘してきたクラスメイトの名字が『木村』だったことです。

淫夢を指摘してくる、それは裏を返せば淫夢を認知しているということ、
クソガキインマー2人と淫夢を知っている『木村』、何が起こったかは簡単に想像できると思います。

はい、淫夢ハラスメントの始まりです。
休み時間になるととりあえず木村に
「おいKMRァ、お前さっき着替えてるときチラチラ見てただろ」
と空手部・性の裏技ごっこに巻き込む流れができてしまいました。

軽くいじめみたいなもんだったけど先生にホモビ関連の話題がどうとか言いづらいのもあって中々対処が難しく木村目線すこぶるタチが悪かったと思います。。

とりあえず1日1回は絶対にやってたし体育の授業のときになると更に追加でやっていたのも酷かった。しかも毎回内容全く同じだし。

そして数日後、ついに木村がキチゲ解放してしまいました。


「おいお前らいい加減にしろよぉ❗️」

怒った木村によって一転攻勢がキマるかと思いきや、悲しいことに我々は淫夢厨でした。
怒り狂う木村に対して

「暴れんな…暴れんなよ…」
「すいません許してくださいなんでもしますから」

とまともに謝らず淫夢語録しか言うことができませんでした。

最終的に木村迫真のアンガーマネジメントによってこの話は終わりました。

後書き

時は進み現在、

クソガキ淫夢厨の自分は一般高卒社会人淫夢厨カードゲーマーと化しました。
Aくんとは連絡を取っていないので現在何をやっているか不明、多分高卒。

しかし運命とは奇妙なものでなぜかデュエマでの知り合いに木村と同じ高校に行っていた奴がいたので木村の情報だけはどんどん入ってきました。

彼は何をしていたのか、大学はどうしているのか聞いてみたところ衝撃の事実、

中学時代は可もなく不可もなくそれなりの生徒だった彼は大学受験をしくじって滑り止め大学に進学、しかも受験失敗と同時期に彼女に振られたらしい、そ、そんな。

そんな彼は今カジノもどき的なのにハマってるそうな。頑張えー。

彼がこのことを覚えているのか、彼が今の僕のことを認知する日が来るのか、それはまだわかりません。

皆さんも淫夢の取り扱い方や淫夢への対応の仕方に気をつけて良き淫夢ライフを。