“学生が消えた街”群馬・板倉町が困惑 東洋大キャンパス移転 跡地利用決まらず
グッド!モーニング
[2025/04/16 11:32]
群馬県で大学のキャンパスが移転した広大な跡地をどう利用するか決まらず、地元の住民から不安の声が上がっています。こうしたなか、町が秘策を打ち出しました。
■大学キャンパス「都心回帰」の動き広がる
群馬県の東の端に位置する、東武日光線の板倉東洋大前駅。近くには駅名の通り、東洋大学のキャンパスがあります。しかし、門は閉まっていてキャンパスに学生の姿はありません。
1997年、群馬県や板倉町などから合わせて45億円の支援を受け33ヘクタールに及ぶ広大な敷地に開設された東洋大学の板倉キャンパス。周辺では宅地が分譲されたほか、スーパーや公園といった生活基盤も整備され学園都市が築かれました。
「とってものどかで静かな所で、防犯も特に治安もいいですし、とても住みやすいと思います」
しかし、東洋大は去年4月、板倉キャンパスにあった2つの学部を埼玉県朝霞市と東京・北区の赤羽台に移転しました。
「(移転は)残念ですね。全然覇気っていうか、元気がないですよね。やっぱり若い人がいないと」
近年、少子化を背景に大学のキャンパスが郊外から再び都市部へ移転する「都心回帰」の動きが広がっています。
「(キャンパスが)駅からも近いし、駅も結構充実して、いろんな店があって使い勝手がいいなと思います」
一方で、板倉キャンパスの跡地をどう利用するかは、移転から1年経った今も決まっていません。
「アパートが例えば20部屋あるなかで、埋まってるところが5〜6部屋とか、あとは空いているような状況。今年大学生が1人も来ていないので、かなり不動産・賃貸業は大変」
■課税強化で跡地利用の議論加速を期待
跡地の利用について、これまで県と町は大学と協議を続けてきましたが、大学側から具体的な方針は明らかにされていません。先週、知事が苦言を呈しました。
「跡地利用について向こうから、いろいろな提案がないのかなって不思議ですよね。なんでこんなにスピードが遅いのか理解できない。あまり誠意のある対応がなかったことについては、非常に知事としては大変申し訳ないが、不愉快に思っている」
これまで町はキャンパス内の教育施設については固定資産税を非課税としてきましたが、教育機能が失われたと判断し、敷地と建物全体に課税する方針を明らかにしました。課税の強化で跡地利用の議論が加速することを期待しています。
東洋大学は次のようにコメントしています。
(「グッド!モーニング」2025年4月16日放送分より)
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