16年ぶりに小中学校再開 丸亀の離島・広島で 移住家族の子ら通う
香川県丸亀市の離島・広島(讃岐広島)にある市立広島小中学校が約16年ぶりに児童生徒を受け入れ、10日に再開校式と入学式があった。今春、島に移住してきた4人の子どもたちを島民らが祝福した。
広島では少子化により、小学校は2010年度、中学校は09年度から休校していた。休校後に中学校舎は市民センターとして活用されてきた。今回、センターの2階部分が小中学校の新校舎に改修された。
学校に通うのは、移住してきた2組の家族の子どもたち。小学2年の双子の兄弟(7)、中学1年の兄(12)と小学5年の妹(10)の4人だ。高井真治校長は式で、「家族や地域のみんなが見守ってくれる広島小中学校を大好きになってください」と呼びかけた。
式には、松永恭二市長のほか、手打ちうどん作りの研修施設を開設するなど広島との関わりを深めている丸亀製麺の親会社トリドールホールディングス(HD)(東京都渋谷区)の幹部や、島民らが出席した。
市教育委員会によると、校舎や体育館の改修費用などは約1億3千万円。そのうち4千万円は、トリドールHDの企業版ふるさと納税による市への寄付が充てられた。
式の後、小学5年の女子児童は「島は自然が豊かで周りの人が話しかけてくれる。楽しい小学校生活を送りたい」。広島校区の連合自治会長で、広島で生まれ育った横瀬實(みのる)さん(86)は「島の文化や環境を若い人の感覚で引き継いでほしい」と話した。
トリドールHDの木村成克(あきよし)CSV推進課長(46)は「全国的に子どもが減るなか、再開校は喜ばしい。島が活性化し、交流人口が増えてほしい」と期待を込めた。
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