訪日観光客が“爆買い”控え? トランプ関税の影響じわり インバウンド3年ぶり減少
大手百貨店の決算は過去最高益が相次いだ一方で、トランプ関税の影響もあり、訪日外国人の消費には陰りが見え始めています。買い物客を取材しました。 【画像】インバウンド需要に異変 百貨店の業績鈍る 円安解消も一因
■インバウンド3年ぶり減少
大丸松坂屋百貨店を運営するJ.フロントリテイリングと高島屋が14日に発表した、今年2月までの1年間の決算。 J.フロントリテイリング 小野圭一社長 「過去最高益となりました」 高島屋 村田善郎社長 「当期純利益は3年連続で過去最高益を更新」 J.フロントリテイリングの最終的な利益は414億円で38.5%増加。高島屋は395億円で25%増加し、いずれも過去最高益となりました。 一方で、来年2月までの1年間の最終利益の見通しは、J.フロントリテイリングが27.6%の減益を見込んでいるほか、高島屋は1.2%の増益にとどまるという予想になっています。 実際、大手百貨店3社の先月の売り上げを見ると、去年の同じ月と比べて大丸松坂屋が1.2%、高島屋が0.8%、三越伊勢丹が0.5%減少と変調をきたしています。 特に、インバウンドの免税売り上げは、前の年の同じ月と比べて過去3年近くプラスで推移していましたが、先月突然マイナスに転じています。 小野社長 「インバウンドのお客様が為替の円高にふれているものを敬遠して、買い控えをしているという状況が出てきています」 単価の安い化粧品は伸びている一方で、高級志向のブランドや宝飾品が伸び悩んでいます。 その裏には、トランプ大統領の影響もありました。 村田社長 「若干、円高にふれるという2月ぐらいからの傾向。加えて、ここにトランプ関税等の影響がありましたので、中国の団体顧客のみなさんが去年からもほとんど来ていない」
■外国人観光客はどう感じる?
銀座で買い物をしていた外国人観光客はこう話します。 オーストラリアから来た観光客 「伊勢丹で買い物をしたことがあります」 中国から来た観光客 「今、三越から出てきたところです。日用品と小さなアクセサリーや小物を買いました」 インバウンドの免税売り上げが減少したことについて、どのように感じるか聞いてみました。 中国から来た観光客 「中国と海外や日本との価格差が小さくなっているからだと思います。日本に来る主な目的は買い物が多かったですが、最近は観光がメインになりました」 ドイツから来た観光客 ナイフやフォークを購入 「景気が悪化していて、みなさん十分なお金がないのかもしれません」 (「グッド!モーニング」2025年4月15日放送分より)
テレビ朝日