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ハーバード大、トランプ政権の要求拒絶 補助金カットの警告に屈さず

ハーバード大学の構内に野営してパレスチナ自治区ガザ地区での戦争に抗議する学生ら=米東部マサチューセッツ州で2024年4月25日、AP 拡大
ハーバード大学の構内に野営してパレスチナ自治区ガザ地区での戦争に抗議する学生ら=米東部マサチューセッツ州で2024年4月25日、AP

 米ハーバード大のガーバー学長は14日、トランプ政権との補助金を巡る交渉で、学生や教員の「反ユダヤ主義的な活動」の取り締まり強化などを求めた政権側の要求を拒否すると明らかにした。トランプ大統領は、政権が推進する方針に従わない教育機関への補助金を打ち切る姿勢を示している。ハーバード大は政権と真正面からぶつかる初めてのケースとなった。

 AP通信によると、トランプ政権は14日、ハーバード大に対する22億ドル(約3156億円)以上の助成や契約の凍結を決めた。額は今後膨らむ可能性がある。

 ガーバー氏は声明で、政権の要求は「政府の法的権限を越える」と指摘し、「大学の独立性や憲法上の権利を放棄しない」と強調した。「反ユダヤ主義と闘う道徳的な義務を軽んじるものではない」とも記した。

 トランプ政権はハーバード大に提示した文書で、「米国の価値観や制度に敵対的」とみなした学生や外国人留学生を当局に報告する仕組み作りなどを要請。トランプ氏が敵視するDEI(多様性、公平性、包摂性)の取り組みの中止も求めていた。

 パレスチナ自治区ガザ地区での戦争を巡り、トランプ氏は「反ユダヤ主義」から学生を守らない大学への補助金打ち切りを明言し、ハーバード大を含む多数の大学に対策を講じなければ強制措置を取ると警告。2024年に全米に広がったガザ反戦デモの発信地となったコロンビア大学は、4億ドル相当の補助金や契約を凍結された後に政権の要求を受け入れ、パレスチナを含む中東研究のカリキュラム見直しや、抗議活動の取り締まり強化を約束した。【ニューヨーク八田浩輔】

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