ウィーンで開催中のWorld Hospital At Home Congressに参加している。世界的に在宅医療のメインストリームは急性期=在宅入院。感染症治療、がんの化学療法、輸血、病院前救急、強力な早期退院、在宅での治療継続‥
日本は慢性期・安定期に手厚い在宅医療、急性期はとりあえず入院、というのが一般的だが、日本以外の国では慢性期・安定期のケアはナースと薬剤師の仕事。在宅における医師の仕事はやはり治療、つまり急性期のケア。
特に脆弱な高齢者は急性増悪→入院リスクが高いが、同時に入院関連機能障害(入院によって身体機能・認知機能が低下する)リスクもある。
日本でもコロナ禍には在宅治療に積極的に取り組んだが、急性期を自宅で治療するという選択肢がもっと一般的になっていい。これは病院キャパシティの社会保障財源の温存、患者QOLの両面で有意義。
日本で急性期在宅医療が拡がらないのは、慢性期ケアを前提とした診療報酬、在宅治療よりも入院のほうが自己負担が少ないという制度バグ、そして「なんちゃって急性期」の余剰なベッド。
日本の公的医療に経済的余裕はない。費用対効果を意識した医療提供体制を意識する必要がある。