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放課後 奉仕部部室

結衣「や、やっはろ……!久しぶりゆきのん……」

八幡「ゆい……がはま」

雪乃「……久しぶりね。雪ノ下さん。もう来ないものかと思ってたわ」

結衣「あはは、ゆきのんとヒッキ―が付き合うって聞いて、ちょっとびっくりしちゃってさ……やっぱ三人しかいないから気まずいじゃない?だから来づらかったんだけどね……先週やっと気持ちの整理がついたんだ」

雪乃「そう、なら好きにしなさい。私は去るものは追わないし来るものは拒まないから」

八幡「……由比ヶ浜。ま、まあ久々に三人そろったんだし、茶でも飲もうぜ」

雪乃「そうね……あ、でも、ごめんなさい。由比ヶ浜さん、貴方もう来ないものだと思って、貴方の分のカップは処分してしまったの。また持ってくるから今日は紙コップになってしまうのだけれど……」

結衣「い、いや大丈夫だよ、気にしないでゆきのん」

八幡「……」

383 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 13:56:31.85 XrcuEhh/0 41/74

八幡(結局どこかぎすぎすしたまま今日の部活動は終了した)

八幡(途中、一度トイレに行くために退出した際に材木座がウロウロ原稿を持ってしているのを見つけたが、「不穏な気配がする……気を付けろ!」といってどこかへ行ってしまった)

雪乃「じゃあね、八幡。ふふ、毎日こうして一緒に過ごすのも楽しいけれど、来週のデートがなによりも待ち遠しいわ」

八幡「ああ、じゃあな。俺も楽しみにしてる」

雪乃「先週みたいな「アクシデント」が起こらないことを祈っているわ」

八幡「そ、そうだな……」

394 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 14:19:28.13 XrcuEhh/0 42/74

比企谷家

八幡「ただいま……」

小町「あ、おにいちゃんお帰り!もう晩ご飯出来てるよ。今日はなんと、にくじゃがでーす。小町的にポイント高ーい!」

八幡「そうか……」

小町「どうしたのお兄ちゃん?また学校で陰口、はいつも言われてるか。無視、もされてるだろうし。まさか殺害予告でもされたの!?」

八幡「いや、ちょっと疲れてるんだ。部活でいろいろあってさ。」

小町「そうなんだ。奉仕部って大変だねぇ。もし小町が総武高受かったら手伝ってあげるよ!」

八幡「そっか。ありがとな」(新入部員が入ればあの空気も改善されるのだろうか)

399 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 14:33:04.38 XrcuEhh/0 43/74

八幡小町「いただきます」パクパク

八幡「そうだ小町、雪ノ下との買い物どうだったんだ?」

小町「あーうん、ってお兄ちゃん何で知ってんの!?あっ!ヤバお兄ちゃんゴメン!」

八幡(やっぱりか)

八幡「別に怒ってねえけど。その、何の話したんだ?」

小町「うーん、いつもメールでするような話とそんな変わんないよ。お兄ちゃんが家でどうしてるとか、学校でどうしてるかとかそんな情報交換だよ」

八幡(前からこの二人がメールをしているのは知っていたが、情報交換ということばに底知れない恐怖を感じるんだが……)

小町「そうそう、雪乃さんにぬいぐるみ買って貰っちゃった!買い物に付き合ってくれたお礼だって」

八幡「なにこれ?怪獣?」

小町「キバゴ!ポケモンだよ!」

八幡「そんなポケモン聞いたことねえぞ。変なデザインだな。やっぱポケモンは金銀までだわ」

小町「お兄ちゃん懐古厨!小町的にポイント低ーい。大体お兄ちゃんRS世代でしょー」

八幡「はいはい悪かった。かわいいかわいい」

小町「むー」

八幡(雪乃は俺の嘘に気付いているのは間違いない……だが由比ヶ浜とのことまで掴んでいるのか……一体何を考えている……?)

404 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 14:52:15.29 XrcuEhh/0 44/74

土曜日JR内房線車内

八幡(約束通り休日はマザー牧場に行くことになった)

八幡(部内の空気は未だ改善していない……由比ヶ浜はどこか怯えてるし、雪乃はそんな由比ヶ浜に対して刺々しい)

雪乃「~♪」

八幡(今日は久しぶりに雪乃の機嫌がいい。鼻歌なんて歌ってやがる)

雪乃「ねえ比企谷くん今日はお弁当を作ってきたのよ。現地に着いたら一緒に食べましょうね」

八幡「いつも悪いな、ああそれでこのこの鞄妙に重いんだな」

雪乃「ふふ、普段のお昼以上に気合を入れて作ったら、少し大きくなってしまったの。それに、いろいろとお泊りグッズも入っているのよ」///

八幡「そうか……楽しみだよ」

八幡(雪乃は先週のことを問い詰めようとしない。我慢しているのか、知らないふりをしているのかは分からないが。楽しげに振る舞う雪乃にどこかうすら寒いものを感じてしまった)

雪乃「次が君津駅ね。降りましょう」

八幡「ああ」

417 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 15:08:10.45 XrcuEhh/0 45/74

マザー牧場

雪乃「まずはコテージに荷物を置いて、昼食にしましょう。色々見て周るには邪魔になるわ」

八幡「そうだな。流石に腕が痛くなってきた」

雪乃「ふふ、持ってくれてありがとう八幡。ひねくれているようでそういう優しいところ、私好きよ」

八幡「ありがとよ」

雪乃「地図によるとコテージは……、あっちね。もう少しよ。頑張ってちょうだい」

八幡「へいへい」

423 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 15:17:41.50 XrcuEhh/0 46/74

八幡(荷物をコテージに置いて、俺達は少し早目の昼食を取ることにした)

八幡(雪ノ下が作ってきた弁当は、所謂重箱であり、中身もデパートで買ったかのような豪華さだった)

八幡(いつも部室で食べる弁当より少し味が濃いような気がするが、気合が入りすぎてしまったといっていたしそんなものだろう。俺はこのくらいの味の方が好みだ)

八幡(そんなわけで昼飯を食い終えた俺達は、早速動物と触れ合うために牧場へ繰り出したのだが)

八幡「お!ウサギを抱っこしてみようだってさ。やってみないか?」(そういえば戸塚ともしばらく話してないなあ)

雪乃「本当ね。ふふ、可愛いわ。猫もいいけどウサギも悪くないわね」

八幡「癒されるよなあ、ウサギ」

雪乃「ふわふわしていてぬいぐるみみたいね。うふふ」

八幡(ぬいぐるみ……雪乃は何を考えてあのポケモンを小町に託したんだろう)

432 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 15:28:27.48 XrcuEhh/0 47/74

雪乃「ねえ八幡。せっかくだし馬に乗ってみない?」

八幡「馬?ガキの頃にポニーに乗ったくらいだな。そういやお前は乗馬とかするんだっけ」

雪乃「ええ。だから私が教えてあげるわ。……どうかしら」

八幡「いいんじゃないか。楽しそうだし」

八幡(馬なんて貧弱皇帝ですらオープニングで乗りこなすんだし、そんな難しいものじゃないだろ)

・・・・・・・・・・・・

八幡「うわ!高い!超高い!これヤバいって!」

雪乃「うふふ。大袈裟ね。混乱のあまり語彙が戸部君みたいになっているわよ」

八幡「いや、これマジでヤバいって、落ちたら死ぬって。初代鎌倉幕府将軍みたいになるって」

雪乃「そう、なら一緒に乗りましょうか。私が支えてあげるわ」ヒョイ

八幡「うわ!」(馬に上った雪乃は俺の背中に密着する形で手綱を握った。当然密着状態だ。やべえ超いいにおいがする)

雪乃「これで大丈夫よ。馬って利口な生き物なの。下手に刺激をしなければ安全よ」

八幡(雪乃が話すたびに息が首筋にかかる。おかしい。何でこんなに興奮してるんだ俺)

434 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 15:33:23.94 XrcuEhh/0 48/74

八幡「おっ牛の乳搾り体験だってさ。やってみないか?」

雪乃「牛……。ごめんなさい八幡。私牛はあまり好きじゃないの。何故だか見ているといらいらしてしまって」

八幡「……そうなのか」(それはどこを見てイライラしているんだ……明らかに特定の部分を見てるよな)

雪乃「そろそろ日が沈みかけてきたわね。肌寒いわ。……そうだ、最後にあれに乗りましょう」

八幡「あれ?」

雪乃「見てのお楽しみよ」ニコ

439 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 15:46:13.73 XrcuEhh/0 49/74

八幡「へえ観覧車か」

雪乃「ここは動物と触れ合うだけでなくこういったアトラクションもあるのよ」

八幡「そういやデスティニーには観覧車ないよな」(すぐ隣の葛西臨海公園にはあるが、あれは東京都江戸川区だ)

雪乃「そうね。初めての二人で乗る観覧車……楽しみだわ」

車内

雪乃「ねえ八幡、二人きりの今だから言うけど、乗馬をしたあたりから貴方の私へ向ける視線が妙にいやらしいのだけれど、一体どういうつもりなのかしら」ニコ

八幡「い、いや、そんなことないぞ。気のせいじゃないのか?」

雪乃「八幡、女子は男子が思っている以上に異性の視線に敏感なのよ?実際それで嫌な思いもしてきたし」

八幡「そうか……すまん嫌な思いをさせて」

雪乃「いいえ、そんな視線もあなたに向けられるのなら悪くないわ。不快なのはその他有象無象のソレよ」

八幡「じつは、馬上でくっ付いた時から、雪乃を見ていると妙に興奮しちまって……」

雪乃「うふふ。照れる八幡、可愛いわね。素直に白状したいい子にはご褒美をあげるわ……」カチャカチャ

八幡「雪乃!なにを……!」

雪乃「……口でしてあげるわ。下に戻るまでに果ててちょうだい」

446 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 15:58:15.34 XrcuEhh/0 50/74

八幡(溜まっていた性欲は、雪乃の口淫ですぐに処理された。いろいろ器用な女だがこんなこともこなすなんてな)

八幡(ちなみに由比ヶ浜はあの見た目で実はフェラが苦手だったりした)

八幡(その後、牧場内のレストランで夕食を済ませ、コテージに戻った。今雪乃は風呂に入っている)

八幡「今日はなんか疲れた……」ドサ

八幡「ん?雪乃の奴こんなところに携帯が置きっぱなしで……」

携帯「ピロリン!」

八幡「うわ!……なんだメールか」

八幡(メールを受信しましたと表示された画面をなんとなく触ると、表示が消え、待ち受け画面がモニター映し出された)

八幡「何……だよ……コレ……!」

八幡(そこに映っていたのは猫などではなかった。薄暗い室内、半裸で抱き合う男女の艶姿、ていうか俺と由比ヶ浜だった……!)

八幡(やっぱり先週のことは気付かれていたのか……!でもなんでこんな写真が……?あいつは父親の仕事の付添だって言ってたはず……なんだよこれ……何考えてるんだよお前!)

455 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 16:11:26.28 XrcuEhh/0 51/74

雪乃「八幡、おまたせ」

八幡「うわあああああああ!」

雪乃「どうしたの?そんな声出して。もう興奮しているのかしら」クス

八幡「雪乃、あの……俺、俺……!」

雪乃「分かっているわ……目をつぶっていてちょうだい」

八幡(心が恐怖に染まった俺は雪乃の言うことに従った)

雪乃「……♪」ガシャン

八幡「ガシャン?……あの、雪乃?なにこれ……?」

雪乃「手錠よ。フフいままで貴方が責めるばかりだったから、たまには責められるのもいいのではないかと思って用意してきたの。喜んでもらえてかしら?……今夜は寝かさないわよ……覚悟してちょうだい、八幡」ニコ

八幡(……狂ってる……!)

八幡(雪乃の宣言通り、夜が白み始めるころまで俺は散々精液を搾り取られた。ひたすら恐怖に耐え続けながら)

八幡(翌日、二人の最寄駅に着いた瞬間、俺は雪乃から逃げるように自宅へ走った)

第四話「手錠」終了

473 : 以下、名... - 2013/07/03(水) 16:50:49.13 XrcuEhh/0 52/74

八幡(もう無理だ……!雪乃が何を考えてるのか分からない何で黙ってるのか、何であんな写真を持っているのか、理解が追い付かない……もう嫌だ!!!)ダダダ

結衣「ヒッキ―!」

八幡「ゆい、がはま……」

結衣「えへへ、来ちゃった……ってちょ!ヒッキ―!?」アタフタ