とある原石の神造人形(エルキドゥ)   作:海鮮茶漬け

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実はこの話で『TSに理由あり』の理由が五割程度判明します。

アーキタイプアース来ましたね。この小説を書かなければ月姫も調べることは無かったでしょう(しかし、にわかである)
どうでもいい話だが海鮮茶漬けは一時期、オリ主を真祖や吸血鬼にしようと思っていた過去がある。

いやー、遠くに来たものです(しみじみ)


138.泥人形

 ───ガチャガチャガシャ……ガ…………シャ……………………。

 

 正体不明の人工物(アーティファクト)の動きが止まる。それは燃料が切れたからか。はたまた、稼働する意味がなくなったからか。

 

 ───違う。単純にその時が来てしまったというだけだ。

 

 檻は壊れていた。

 『精神』を塗り替えられ、元となった『肉体』は外部へ表出し、残った『魂』は神に弄ばれ不安定に変容している。

 ならば、中に隠されていた物が解き放たれるのは必然だった。

 

 自然界では生まれることの無い人工物が、花弁を開くかのようにその中身を晒け出していく。中に入っているのは希望か絶望か。

 あるいは、その両方か。

 

 隠された災厄が世界に()()現出する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それにしても、よくもまあ思い付くものよ』

 

 その女は杯を手にしながら艶やかな唇を動かす。淫靡さを隠しもしないどころか全面的に押し出して言葉を紡ぐその姿は、これ以上無いほどに『女』を意識させた。

 

『「人間」として確立させるために、異なる敷物(テクスチャ)の「泥」を混ぜ合わせるか。(まこと)の世界にある記録を自由気儘に再現出来る故の蛮行と言えよう』

 

 青白い光を時折身体から溢れさせる現象は彼女の力なのか?はたまた、それ以外の要因によるものなのか?彼女以外存在しないこの世界で答えるものなど誰もいない。

 

『それだけではなく、何かしらの手も加えているようだが、その副作用であの者が女の身体となるのは余も都合が良い。

 奴とは互いの利益のために婚姻を結んでやったが、余の要望とここまで一致するとはな』

 

 女はそこにいるだけで人の情欲を掻き立てる。手に掴む杯の中身を呑むその姿だけで理性を捨て去ってしまう者も居ることだろう。

 喉を潤した彼女は冷めた目で転生の神を思い出す。

 

『とはいえ、神が神の甘言に乗るようでは話にならん。その上、まるで御しているかのように思い込んでいるようでは先はない。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()あのような自らの権能に酔う愚鈍な神では、察することさえ出来はしまい。

 果たして、いつ自らが既に下り坂を転がっている事実に気が付くものか。クフフフフ』

 

 神を嘲笑う。それは、何処の神話に出てくることもない新生の神だからではなく、例え聖書の神だろうが彼女はその姿勢を変えずに貫くことだろう。

 まるで、神をも怖れぬその在り方こそが自身の証明であるかのように。彼女は冷笑を浮かべながら地上での一幕を眺める。

 

『ここも数ある分岐点の一つ。ここで終わるか、それとも次に駒を進めるか。それもまた、人が選ぶ破滅の道筋よ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………あ?」

 

 上条の口から出た言葉はそんな意味をなさないものだった。魔神に成り掛かっている天野俱佐利を止めさせ救い出す。そう言った流れだったはずだ。

 それなのにこれはなんだ?

 原理が分からない。一体何が起きた?

 

 上条の右手が魔神化をする何かを打ち消し、その反動で天野が崩れ落ちる。そうだ、ここまでは理解出来る。

 外部から突然接続を切断されれば、動いていたものは行動を停止するしかない。

 だから、天野俱佐利が地面へ横たわっている事自体は、特別不自然なことではない。それこそ、幻想殺し(イマジンブレイカー)が発動し、意識を失うように崩れ落ちる人間を上条当麻は何度も見てきたのだから。

 だからこそ、この状況は上条が皆の期待通りの成果を上げたことの証明だ。これで、天野俱佐利に取り巻く(しがらみ)は全て消え去った筈だ。

 

 ならば、()()はなんだ?

 

 上条はその物体の前にして目を見開くことしか出来ないでいる。

 

 それは、場に不釣り合いなものだった。

 これが歪な形をしていれば上条はそれを魔術の霊装だと認識したことだろう。しかし、それは余りにも完成された形をしていた。

 円形や球に近しい物ならば自然の中で生まれることもあるだろう。

 だが、これはあり得ない。

 複雑さが無いシンプルな形でありながらも、人工的に生み出されたものだと一目で多くの人間が認識するだろうその造形。

 それに加え、天野の頭部が夜空のように変質していたにもかかわらず、まるで()()に色が乗り移ったかのように、天野は元の姿へと戻っていた。

 

「(……いや、先輩の髪や顔が元に戻っているなら、そもそも()()のせいであんな頭部になっていた……?)」

 

 天野の髪が変質したのではなく、ただ単に下にあるものが浮き出ていた。きっとそれだけの話だったのだろう。

 頭部に収まる筈の無い()()は在り方も普通ではない。

 

「浮かんでいる……?……いや、というよりかは、まるで空間に固定されているような……?」

 

 上条はプロの魔術師ではないため詳細なことは分からないが、彼の直感が物理法則ではあり得ないその答えを導き出した。もしかすると、それから溢れ出る圧迫感がそう感じさせたのかもしれない。

 予想外の光景を見た上条は思わず五秒近く硬直してしまう。上条からすれば問題を解決したあとに、全く新しい別の問題を出されたものなのだ。この反応はプロの魔術師達でも同じ様なものだっただろう。

 しかし、訪れる事態は彼の都合など一切考慮しない。

 どろり……っ、と地面と一番近い角から『泥』が溢れ落ちる。

 

 次の行動は直ぐ様行われた。

 

 

 

 金属音が鳴り響くと上条の腰に鎖が巻き付き、強引に手繰り寄せられたのだ。

 

 

 

「───ぐぼうばあッッッッ!?!?!?」

 

 突然の衝撃に上条の肺の中にあった空気が口から吐き出され、そのまま瓦礫の上を転がり回る。二メートル近くゴロゴロと転がった上条は突然のことに目を白黒とさせ、腹を抑えながら周囲を見渡す。

 

「ガバッ!?ゲホッ!?…………な、何が起きた……?」

 

 どうして投げ飛ばされたのか、その真意を問い質したいと思うのは当然だ。しかし、そんなことより目を引く光景がそこにはあった。

 

 鞭のようにしなった鎖が天野倶佐利を、五メートル以上水平に吹き飛ばしたのだ。

 

 受け身も取れず転がった天野倶佐利は変わらず意識が無い。人間が五メートルも横に吹き飛ぶ力とは一体どれ程のものか。それこそ、打ち所が悪ければ最悪の場合もあり得る。

 

「───テメェ……ッ!!」

 

 上条はその事実に頭に血が上り、正体不明のその存在に掴み掛かるその寸前で動きを止めた。()()()()()()()()()()()()()()

 

「(ッ……さっきまでと全然プレッシャーが違う……!これがコイツの本気か!?)」

 

 その存在から発せられる雰囲気が尋常なものではないからだ。それこそ、『神の力』と対峙したときのようなプレッシャー。つまりは、上条の内から湧き上がった生物が持つ危険信号が上条の動きを止めたのだ。

 肉食獣が餌を前にしたときのような、人間が発することが不可能なその異質な圧が上条の足を縫い止めた。

 しかし、相手が上条当麻ならばそれで拳を止めるようなことはしない。その恐怖に打ち勝ち拳を振り抜く心の強さを彼は持っている。

 そんな彼が未だに右手を動かさないのは、不自然な点が見られたからだ。

 

 それこそ、先ほど天野倶佐利を拘束したときは、何処か余裕のようなものを感じさせた振る舞いも鳴りを潜め、油断無く全意識を主の下へ向けていた。

 まるで、これから魔神化以上の事態が起こることを危惧するように。

 

「警戒……しているのか……?」

 

 それは一体何に対して?天野倶佐利は吹き飛ばして充分に距離を取った。もし、彼女と敵対するつもりならば直ぐにでも追撃し、天野倶佐利を亡き者にすることも出来るはず。

 それをせずに、こうして観察している様はまるで全く違う物に意識を向けているかのようで……───

 

「!───まさか、()()かッ!?」

 

 呆然としていたためにその結論を導くのに時間が掛かってしまったが、明確に流れが変わったのはあれの出現からだ。上条の脳が無意識に虚構であると認識してしまうほどに異質なモノ。

 それは、吹き飛ばされた天野倶佐利の位置へ移動していた。

 その動きはまるで、幻想殺し(イマジンブレイカー)が上条当麻に備わっていることで真価を発揮するように、あの箱が天野倶佐利と共にあることが宿命付けられているようではないか。

 

 それは、オリ主の最奥に隠された最大のブラックボックス。表に出てきてしまっただけで世界を壊しかねない未知の物体。

 

 ───それは、分かりやすい単色ではなかった。

 ───まるで、満点の星空を一つに集約したような輝きと暗黒を併せ持ち、見るものが見れば()()()神聖さを抱くほどに、常軌を逸していた。

 ───理解不明のその物体を言葉にするならこれしかないだろう。

 

 

 

 『黒い立方体の箱』

 

 

 

 それが、戦況を再び混沌(カオス)へと引きずり込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その箱はひとりでに吹き飛ばされた天野の元へ辿り着くと、溢れ出した『泥』を倒れた天野へ浸すように(したた)り落とす。

 

「ち、ちょっと、まだ終わらないの!?今の完璧に解決する流れだったでしょうが!?」

 

 御坂が声を荒げる。事態が二転三転どころではなく次々と進むのはもちろん、その全てが超弩級の厄介事のオンパレードでは、いくら彼女であっても許容量(キャパシティ)を超えてしまうのは仕方ないことだろう。

 そして、この場で誰よりも事態を把握しているこの男も、残念ながら抱く感想は彼女と変わらない。

 

「……第三位の意見に同感だな。幾らなんでも今起きている現象に至るまでの数々が、全て黒幕が仕組んだとは思えない。

 どちらかと言えば天野自身が抱えていた危険物が、一斉に表へ解き放たれているように感じるぞ」

 

 土御門は治癒された身体の調子を確かめつつ、エルキドゥに尋ねる。

 

「あれはなんだ?箱も突然現れたようだがあの液体が何なのか、お前は知っているのか?」

 

「さあ、どうだろう。近しい『泥』は幾つか知っているけど、そのどれとも同じという訳でもなさそうだ。僕としてもあの箱がマスターの身体の中にあったなんて驚きだよ」

 

 身体を共有しているエルキドゥさえ気づけなかった文字通りのブラックボックス。だが、その理屈をエルキドゥは理解していた。

 

「(彼がここに僕を喚ぶまで僕を押さえ付けていたあの力。おそらく、『この世界にある科学に属する力』で認識を阻害されていたと見るべきかな。

 僕の意識がこの身体に宿るまで十年以上あったようだから、遮断するための囲いを構築するには充分。これも間違いなくあの神の企みと見るべきだろう)」

 

 科学サイドである学園都市で生み出されたAIM拡散力場は、最古の神造兵装であるエルキドゥと相性が致命的に悪い。エルキドゥの感知を誤作動させる要因としてこれ以上の物は無いだろう。

 

「……風斬氷華。『虚数学区の鍵』とも呼ばれる存在である彼女とマスターは、彼女が勘違いしてしまうほどに近しい存在だと彼女本人が言っていたね。

 なら、マスターの頭の中にも彼女と同じ様に、三角柱の物体があったとしてもおかしくはない」

 

 頭部にあったと思われるあの黒い箱をスッポリ覆うように、AIM拡散力場によって形成された仕切りがあったのだろう。

 オリ主の身体は転生の神によって元のエルキドゥから大きく変質し、それに加えて超能力というエルキドゥからしてみれば未知の力も宿っている。

 身体を共有しているとはいえ、エルキドゥがそれに気付くのは不可能だったに違いない。

 

「マスターを遠ざけたけどダメだったね。この距離だと無理に天の鎖を出そうとすれば、手加減を間違えたり途中で消える可能性がある。とはいえ、マスターとの経路(パス)が切れてない以上は無事だと思うけどね」

 

 そうして話す最中も『泥』は途切れることなく溢れ続ける。

 

「あの黒い箱から出る液体はどこまで涌き続けるんだ?無限に涌き出るなんざごめんだぞ」

 

 明らかに溢れ落ちる『泥』は発生源である箱の許容量よりも多い。まるで、現在見ているのは蛇口から零れる水で、水源は遥か遠くにあるかのように思える。

 御坂は学園都市がこのような事態に陥ったとき、どのような組織が動くかを正確に思い出す。

 

「……マズイわね。この異常事態を知った警備員(アンチスキル)はもちろん風紀委員(ジャッジメント)が来ても、この状況がどうにかなるとは思えない。

 それこそ、あの真下に居る天野さんに気付かずに、攻撃し出すかもしれないわよ」

 

 このまま、泥が広がり続ければ無関係の人間もこの騒動に気付くことだろう。超能力者(レベル5)二人でも手に終えないこの状況で、更なる足枷などどうしようもない。

 

「あれは上やんの右手でどうにかなるか?」

 

「先輩が御坂の姿になっていた時やステイルの魔女狩りの王(イノケンティウス)と同じ様に、絶え間無く異能が送られてくるんじゃ一時的に打ち消しても意味がないはずだ。

 あの液体を止めるにはそもそもの根源を直接叩くしかないと思うんだけど……あれってもしかしなくてもヤバイ?」

 

「僕が知っている『泥』で毒性が無いものはなかったけど、どうやら今回のあれは触れた者を変質させる作用は持ち合わせていないようだ。ここまで近付いてそれが分からない筈が無いからね」

 

「つまりは、安全ってことか?」

 

「…………」

 

 危険性は低いようだ。ならば、二次被害を防ぐために迅速に行動した方がいいだろう。

 それまで不自然なほど沈黙していた男が、拳を手の平に打ち付けながら口を開いた。

 

「……うしっ!よく分からんが取り敢えずカミジョーをあの箱まで連れてけばいいわけだな。そんじゃあ、一丁道を作ってやっからあの箱ぶん殴ってこいよカミジョーッ!」

 

 溢れて広がった泥の付近まで削板が近付くと、彼は腰を低くして構えを取る。彼の拳圧ならば泥を吹き飛ばすことなど造作もない。

 深く息を吐いた彼はその技名を口に出す。

 

 

「超すごい…………───ッッッッ!?!?!?」

 

 

 ゾバンッッ!!!!

 

 上条達の耳に聞こえたのはそんな空気を裂く音だった。

 上条は知っている。

 彼の生み出す現象は理解不能なばかりだったが、あの技によって何度も助けられたこともあり、繰り出す度に発生していた衝撃音はこんな音ではなかったと。

 つまり、これは削板の技によって生まれた音ではない。

 その証拠に彼の前髪が切り裂かれたかのように切断されていた。()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「削板ッッ!?!?!?」

 

「──ッ……掠っただけだ!」

 

 超反応で剣を避けた削板が上条達が居るところまで下がる。彼の額には新しい傷が出来ていた。彼はその傷を気にすることもせず鋭い視線を『泥』に向ける。

 

「やっぱり、とんでもなくヤベェなありゃあ」

 

 更に『泥』から『箱』に視線を向けて、削板はカミジョーに声をかける。 

 

「……カミジョー気を付けろ。あの『泥』も充分ヤベェがそれ以上にあの『箱』は、別の世界から来た文字通り『理解』のできねえモンだ。

 その右手もどういったモンかはよく分からんが、あれは今までのヤツと別物と言っていい。

 ───それこそ、あの箱から溢れた一端で()()だからな」

 

 削板の視線の先には想像を絶する光景が広がっていた。

 

 『泥』から浮き出るように人影が現れる。それも一人二人ではなく何十、何百、と武装した者達が続々と現れ続けていた。それは、意思の無い伽藍堂(がらんどう)の存在ではない。

 不意打ちだったとはいえ、警戒していた削板軍覇を傷付けることに成功している。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 そして、彼等は繰り返す。同じ言葉を念仏でも唱えるかのように何度も何度も。

 

 小さな声でブツブツと呟き続けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ」「セイハイ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 神々が泥から造り上げた『()()』は、箱を開けるための()としての役割が与えられた。その『女』は箱を開けるために創造され、その名もその箱の名称から名付けられることとなる。

 

 その箱には()()()()()()()()()が詰まっており、一度(ひとたび)開けてしまえば世界はその在り方を一変させてしまう。

 箱の中にはあらゆる災厄と絶望。そして、奥底に『希望(エルピス)』が詰め込まれていた。

 

 

 ───しかし、その本質はオリュンポスの神々が模倣し創造した星の安全機構に他ならない。

 

 

 目的は歴史の冗長化。箱の役目は星を長期維持させるためのサブシステム。

 星に掛かる負荷を分散させ、もしものときは換わりとして稼働させるための安全機構。それがあの箱の正体だ。

 

 キョウセイブンシサイセイソウチ───またの名を、

 

 

 

 『この世全ての贈り物(パンドーラー)

 

 

 




◆作者の戯れ言◆
その1
今回の『Fate』要素は『プリズマイリヤ』&『Fate/EXTELLA』です(おそらく、この二つのFateのシリーズを既読している読者は極少数)
読者の方の中には「ハイサーヴァントがFGOには何体か居るから、どうせ泥の共通点からエルキドゥとパンドラを組み合わせてんだろ」と、察していた方も居たかと思います。

言わないでくれてありがとうございますm(_ _)m

もし、コメント欄に書かれでもしたらモチベが下がり、失踪していたことでしょう。

その2
プリズマイリヤの原作者である、ひろやまひろし先生は『プリズマイリヤ』は「原作(Fate/stay night & FGO その他)にはフィードバックされない」、「原作との相違点にはツッこむな」と仰っておりますが、海鮮茶漬けは問答無用でじゃんじゃん取り入れます。

その3
中には「タグに書いてねーじゃん!」と、思われる方もいらっしゃるでしょうが、単純に文字制限を超えているので載せれないだけです(お手上げ)
この小説を書くにあたって履修した作品の多さでは、実を言うと『とある』よりも『Fate(型月)』作品の方が上です。関連作品多すぎなんだよなぁ(※『とある』が少ないわけではない)

世界観の主軸が『とある』世界のため、タグに載せる比率で『Fate』が少なくなるのはご容赦して貰えると助かりますm(_ _)m

◆補足◆
パンドラの名前は持っていた箱から名付けられたとありますが、これはおそらく『プリズマイリヤ』独自の解釈であり、神話で出てくる箱の名前は「ピュクシス」やら「ピトス」などと呼ばれているようです
※『プリズマイリヤ』の作中で「ピトス」の名前はパンドラとは別に出てきます(理解が出来ない人は単行本を買いなさい。『プリズマイリヤ3rei!!』9巻、11巻にて書かれています)
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