彼岸から(3)
宇宙の大法螺
元旦に車のバンパーを駐車場の側壁にぶつけた。5年のリースが終わり、減価償却を引いて中古扱いの車を買い取ったばかりのアクシデントに頭を抱えたが、「幸先よい」と空元気を装い部品を注文した。しかし、コスモス石油(仮名)まで修理に行く時間的余裕がない。趙雲至龍くんと卒業記念品を買い回った2月末にも、甘味処の駐車場でコンクリートブロックのストッパーに乗り上げ、部品を一つ転がしてしまった。そもそも我がNboxは、3ヶ月近い引っ越し作業の運搬車と化して荒れ放題であり、よくもまぁこんな軽トラ状態で、もう一度ハーバーライトしたもんだ。おまけに、タイヤはスタッドレスのまま。
4月9日(火)、これらすべての車輛問題を解決すべく、3ヶ月ぶりにコスモス石油へ。担当の寺内くん(仮名)が出てきてニコニコと対応開始。作業は2時間に及ぶと宣告され、いつものとおり、対面の高の原イオンへ。スタバに入るが、人が少ない。満席・行列が常態だったのに。席について飲食すると、味がおかしい。とくにコールドブリューが薄々で水っぽく、水出し特有の濃いコクを欠いている。これならコンビニ珈琲の方がマシだ。室内は広くなったが、オープンスペースとの境を遮る無粋なガラス窓のせいか窮屈な感じがする。オープンカフェに改修した方がよかろう。
ユニクロでシャツを3枚、イオンでソックスを3足買った。イオンで案内してくれたのはクロコダイルのマダムで、「ずいぶん久しぶりですね」と懐かしがられたが、こちらは記憶が定かでない。一つ明らかになったことがある。わたしのサイズはXLで収まるのよ。3Lではなくなった。引っ越し断捨離の賜物であります。リバウンドしないよう注意しないとね。
コスモスに戻ると、車は綺麗になっていた。車内清掃が高くついたが、これをやらないと作業車に乗ってるようだから、やってもらって大正解。どういう流れか忘れたけれども、「新車買うか、人生の最後はベンツだ!」と法螺を吹いたところ、寺内曰く、「コスモスは先生の新車購入を全面的にサポートいたします」。トランプさえ馬鹿なことしなきゃベンツを買うのも夢ではないかもしれないが、せめて年1回のブータン旅行分ぐらいは稼がないとね・・・
散りゆく黄昏の桜
黄昏の散歩にでかけた。ニュータウン下側の公園まで行き、アズマヤのテーブルにワインを並べる。赤(チリ)・白(フランス)1本ずつ。おつまみはチーズ。散りゆくソメイヨシノを愛で、ワインを舐める。年金、保険の手続きが終わり、車は修復・清掃され、書斎の片づけもゴールがみえてきている。鳥取ロスが完全におさまったわけではないが、メンタルは1週間前と比べれば格段と安定してきた。
帰宅すると、大学からの催促メールがまたあり、食欲を失った。4日以降3件目、この日だけで2本目の長文メールである。例の立ち退き立会にあたって循環型社会の理念に抗い、ティシュー、文具、本棚等を廃棄するよう命じた人物からである。冗長な文面に思惑が見え隠れする。また、弁償をちらつかせている。おかしなことになってはいけないので、彼女の上司に電話した。正確に事情を説明しておかないと、相手側の都合のよいよう報告されかねないので釘を刺しておいた。
鴻ノ池キャンパス
翌10日、部屋の片づけは最終局面を迎えた。本以外の小物の納め方も難しい。古い木製の引き出しが役にたった。いちばん往生したのはハードディスクである。想像の何倍もあった。あちこちの箱からエアーマットにくるまったディスクが出てくる。このデータ確認は少しあとになるだろう。ゴミの分別は家内に任せたが、「しんどい、しんどい」とこぼすので、これを労うため、鴻ノ池のスタバで昼食をご馳走することにした。池のまわりの屋内・屋外で飲食できる。その環境・景観が素晴らしい。そして、同じスタバとは思えぬほど前日のイオンとは味覚が異なる。飲み物、食べ物みな美味しい。さらに気づいたことがある。パソコンを開いて作業している人がかなりいる。Wi-Fiも使える。近くに奈良女子大学があるので、大学生も少なくない。まるで優雅な図書室のようだ。ここを「職場」として活用するのは決してわるくないだろう。大学の研究室より居心地がよいかもしれない。快適な書斎がまもなく完成するけれども、そこにだけいても飽きてくるだろうから、週に何回か「鴻ノ池キャンパス」を利用しようと考え始めた。
スタバに限らず、カフェには女性が多い。皆ちゃんとメイクして、それなりの着こなしをしている。男もジャージでというわけにはいかない。講義するときと同じぐらいの恰好はしないとね。
帰宅後、小物の最終整理を加速させ、結果として「鍵」も発見した。陳従周先生の掛軸を垂らせば竣工である。