イスラエル軍がガザの病院空爆 ハマス、人質使い揺さぶり

破壊されたバプテスト病院=13日、パレスチナ自治区ガザ市(アナトリア通信提供、ゲッティ=共同)

 【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市のバプテスト病院が13日、イスラエル軍の空爆を受けて機能停止に追い込まれた。パレスチナ通信が報じた。ガザ当局によると、これまで攻撃の標的になったガザの医療機関はバプテスト病院を含め30以上に及ぶ。一方、イスラム組織ハマスは12日、ガザで拘束する人質の動画を公開し、イスラエルを揺さぶった。

 空爆前、バプテスト病院には患者や医療関係者らが多数いたが、攻撃予告を受けて避難していたという。イスラエル軍報道官は病院内にハマス司令部があったと主張した。国際人道法は医療機関への攻撃を禁じている。

 ハマスは12日、ガザ停戦交渉を仲介するエジプトやカタールと協議するため、代表団がエジプトの首都カイロに向かったと発表。恒久停戦とイスラエル軍のガザ完全撤収を保証する提案には前向きに対応すると訴えた。

 ガザ停戦合意は1月に発効したが、イスラエル軍が3月18日に大規模攻撃を再開し、停戦は事実上崩壊した。イスラエルはガザへの支援物資搬入を停止し、ハマスに人質解放を迫っている。

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