「中国人専用風俗に“闇レンタカー”…」 中国人が違法ビジネスで荒稼ぎ 「同胞インバウンド」の裏側に迫る
「日本の警察は完全になめられている」
「日本の警察は完全になめられていますね」
そう話すのは、第3ターミナル併設の駐車場で営業用のEV車両を充電中だった、正規タクシー運転手の日本人男性だ。
「白タクの数は1年前と比べ2割くらい増えています。中には日本人やベトナム人もいますが7~8割くらいは中国人運転手だと思います。客を奪われているのも迷惑だけど、乗降スペースに長いこと群がっているのが邪魔なので、過去に何度も警察に通報している。でも警察はパトカーに乗ったまま警告するだけの『こけおどし』しかしない。どうやら彼らを本気で捕まえる気がまるでないようなんです。だからどんどんつけ上がっていて、ターミナルの外にある交番の目の前でも客を乗り降りさせている」
なぜ、中国人白タクはこれほどまでに傍若無人なのか。白タク運転手歴2年の在日中国人男性、王さん(仮名)が明かす。
「客を拾う時に捕まるリスクは、はっきりいってほぼゼロ。白タク行為として禁じられているのは『有償運送』なので、乗せて降ろすという『移動』が行われていない時点では基本的に摘発できない。客の方も日本に到着したばかりで移動手段を失いたくないから、仮に警察に何か聞かれたとしても『友人です』と口裏を合わせてくれる」
「警察の情報を共有」
無論、警察は白タク摘発を完全に諦めているわけではない。
「春節シーズンなど中国人観光客が増える時期には、白タクの一斉取り締まりが行われます。警察官が街中のホテルなどで空港に向かいそうな客を乗せた白タクを確認し、車のナンバーや運転手、客の人数構成を記録する。それらの情報は羽田や成田で張っている警察官とも共有され、情報と一致する車がやって来て、客を降ろしたところで警察が声をかけるというのがやり方です。ただわれわれも、警察がどこで取り締まりを行っているかなどといった情報を白タク仲間で共有して警戒している」(王さん)
さらに、客を運送した事実が確認されても「即逮捕」とはならないという。
「あくまで客との間で金銭の受け渡しがあったと確認されなければ摘発されることはない。中国の配車プラットフォームを介して集客した場合はそこで決済しているし、WeChat(中国人の約8割が利用しているとされるSNSアプリ)などで捕まえた客でもWeChatペイで決済する。現金のやり取りをしないので、その運送が有償だったという証拠を警察に現場で押さえられることは滅多にないんです」(同)
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