「中国人専用風俗に“闇レンタカー”…」 中国人が違法ビジネスで荒稼ぎ 「同胞インバウンド」の裏側に迫る

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「中国人専用風俗店」

「生」へのこだわりで訪日する者もいれば、「性」に執着する者もいる。国内にはそうした訪日客を相手にした、「中国人専用風俗店」が複数、存在する。

 中国人向けの風俗ポータルサイト「東京夜遊網」には、首都圏で営業する中国人専用風俗店が30軒以上紹介されている。多くは50分~1時間で1万8000~2万2000円といった料金で、明記こそされていないが、いわゆる「本番サービス」が基本だ。

 こうした店で働く女性は、コロナ前なら中国人やタイ人、ベトナム人がほとんどだった。だがここ数年で増えているのが、日本人女性だ。

 中国人をメインターゲットとする裏風俗店の中国人女性経営者が明かす。

「コロナ期間中に、外国人女性が観光ビザや短期ビザで出稼ぎに来られなくなったことがきっかけで、日本人女性を積極的に採用するようになった。そして、コロナが終息すると今度は円安が進行し、そもそも日本に出稼ぎに来たいという外国人女性が減った。結果、うちのような店でも日本の女の子の割合が増えた」

 日本の風俗スカウト業界に身を置く30代の男性もこう話す。

「日本の正規の風俗店はきっちりしたシフトがあって、遅刻や無断欠勤にはペナルティーがある。また接客にも愛想やプレイ中の演技などが求められる。それができない子たちは、リスクを承知で立ちんぼを選ぶ。それに比べ、中国系の裏風俗は働き方がゆるいし、サービスもベッドの上で裸で横になっていればいいだけ。雨風の中客待ちしなくていいので、立ちんぼから転向する日本人女性も多い」

梅毒の感染拡大は果たして偶然なのか……

 このような状況で心配されるのが性感染症の流入だ。2000年以降、年間1000人未満だった「感染症法に基づく梅毒の総報告数」は、訪日外国人客数が1000万人を突破した2013年から増え始め、2024年には1万4663件に達した。

 ちなみに中国では日本より一足先に梅毒感染者の急増が指摘されていた。国立感染症研究所によれば、中国国内の梅毒の年間報告数は、1995年の1万1336件から2016年には43万8199件へと、40倍に増大した。そこから連なるように発生した日本での感染拡大は、果たして単なる偶然なのか。

 こうした外国人観光客増大のリスクを引き受けるのはわれわれ日本国民だ。その上、経済効果をもたらすとされる彼らの活発な消費の多くは、「同胞インバウンド」として悪質な在日中国人に吸収され、日本に納税されているかどうかすら怪しい。

 観光立国を目指すのであれば、その恩恵が日本国内で健全に分配される仕組みを整備することが先決ではないか。

 この年度末・年度初めを狙い、桜を目当てにした中国人がまた大挙して押し寄せてくる――。

奥窪優木(おくくぼゆうき)
ライター。1980年生まれ。上智大学経済学部卒業。ニューヨーク市立大学を中退し、現地邦字紙記者に。中国在住を経て帰国し、日本の裏社会事情などを取材。昨年11月、『転売ヤー 闇の経済学』(新潮新書)を出版。他に『中国「猛毒食品」に殺される』などの著書がある。

週刊新潮 2025年4月3日号掲載

特別読物「違法ビジネスでやりたい放題 中国人が『同胞インバウンド』で荒稼ぎしている」より

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