ああもう。いちいちこういうのの訂正してたら本当に書きたいことを書く時間がなくなる。勘弁してくれ・・・
本当に勉強したい人は私の記事じゃなくこちらを読むべきですが、こんなん読んでられないと言う人のほうが多いと思うので、私の方で最低限知っておくべきことだけまとめておきます。
最初はわかってる人がネタとして楽しんでるなあって感じだったんだけれど。
途中からこういう嘘を真顔で言う人が出てきて、ちょっと笑えなくなってきた。
これとか完全に人を騙すつもりで書いてますよね。めちゃくちゃ解説者を装っているもん。
こういうツイートをする人は、指摘を受けた後訂正して謝罪をしない限り、ブロックして二度と参考にしないことをおすすめします。
これがわかっていない時点で、その人達は全員無知です。相手にする価値がありません。
しかしながら、こういう補助情報を与えない限りこの菅原という人物のツイートについてGrokのファクトチェックが全く役に立たないことも確認しています。
少なくとも金融関係ではまだ基礎知識がない人が生成AIに頼るのは非常に危険であるということを覚えておいてください。
「これ」さえ知っておけば、とりあえず嘘をついてるかどうか(その人を信用すべきかどうか)はすぐわかる
ぶっちゃけ上の2人の嘘を見抜くのに別に金融の知識はいりません。
クレディ・スイスショックのときにちゃんとニュースを見てたかどうかだけが問われます。
クレディ・スイスのときにAT1債ってのが話題になったの覚えてませんか?
この構造がパッと頭に浮かんだのであれば、「農林中金の件でバーゼル3とか言ってるのは嘘だ」ということがわかるはずです。
なぜなら、米国債はTier1だから売らなければいけない順番は最後だからです。(というより米国債はリスクウェイトが0なので売っても一切スコアが改善しません)
今後、こういうニュースが出てきたら「CET1比率」か「債券の種類」を検索するだけですぐ嘘つきはあぶり出せます。
更にいうと農林中金はCET1の比率が17%であり、都銀より遥かに健全です。(CET1比率は三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が24年3月末時点で13.5%、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)は12.9%、みずほフィナンシャルグループ(FG)が12.7%)
CLOの時のイメージがあるせいで「農林中金はいつもハイレバ博打をやってる」とかいうイメージを持ってる人が多いみたいですが、そこもちゃんとデータで確かめたほうがよろしいと思います
そういうわけで、今回の件はクレディ・スイスのときとは全く条件が違います。
それすら面倒臭い場合、とりあえず「ロイター」か「ブルームバーグ」「日経新聞」の3つのどれかで言及がない間は黙っておく、が賢明な対応だと思います
これさえ守っていれば、悪質なデマに引っかかることはないです。
逆に言うと、このあたりのリテラシーがない人が
あんまり安易にTwitterの情報だけをソースにすぐ他の人に拡散しようとするのは迷惑な行為だから慎みましょう。
とにかくわざわざ「バーゼル3」という、かなり詳しい知識が求められるネタに手を出さないほうが良いです。 わざわざ知ったかぶってこういうところに手を出して火傷をするのはMさんと同程度の知能と思われても仕方がありません。
とりあえず、きちじろうさんのツイートが言ってることが理解できないならこの件については黙っているのが吉です。
あと、バーゼル3規制に本当に関心がある人であれば、農林中金がーとか言ってるより先にこっちのニュースに反応したほうが良いと思う。
ベセント氏はまた、バーゼル委員会のエンドゲーム基準を批判し、これは米国の規制近代化の正しい出発点ではないとの見解を示した。
「我々は異なるアプローチを取る必要がある。米国の意思決定を国際機関に委託すべきではない」と述べ
米国は自国の利益に合わせた分析を行うべきであり、「バーゼル・エンドゲーム基準から選択的に借用できる」と付け加えた。
最低限のことを理解したい初心者の人向けの説明はこちら(バーゼル3の説明は省略)
※小説風にしていますが、元となっている説明は私が音声入力で喋って入力したものです。生成AI任せにしているわけではなく、ちゃんと正確性は確認しているので安心してお読みください。
夕刻の光が射し込む高校の経済学部の教室。他の生徒たちはとうに下校した放課後、窓際の席で一人、経済誌を熱心に読んでいる生徒がいた。吉田竜也。経済部のエースとして知られる三年生である。
「やはりそうか...」
竜也は満足げに頷きながら、雑誌の一節に蛍光ペンでマークを入れた。そんな彼の様子を、教室の入口から眺めていたのは経済学部顧問の佐藤教諭だった。
「吉田、まだいたのか。何をそんなに熱心に読んでいる?」
佐藤先生は穏やかな声色ながらも、どこか威厳を感じさせる立ち居振る舞いで教室に入ってきた。四十代半ばの彼は、実業界から転身してきた経歴を持ち、生徒たちからの信頼も厚かった。
「あ、佐藤先生!ちょうど良かったです」竜也は目を輝かせて立ち上がった。
「このレポート、読みました?今週の米国債の金利急上昇、中国の大量売却が原因だったんですよ。それに農林中金も外債をロスカットしているみたいで...」
佐藤先生は微笑みながらも、少し首を傾げた。
「なるほど、そういう見方もあるのか」
「はい!ここにも書いてあります。『中国が米国債を大量売却、市場に動揺広がる』って。先生、これって次の市場の動きを予測する上で重要なファクターですよね?」
竜也は自信に満ちた表情で語った。彼の目には、新たな知識を得た喜びと、それを自分なりに解釈し、形にできた満足感が浮かんでいた。
佐藤先生はゆっくりと椅子に腰を下ろすと、竜也に隣の席に座るよう促した。
「確かに、そういう見方をしている記事もあるね。でも吉田、少し考えてみよう。本当にそれだけで説明がつくだろうか?」
竜也の表情が少し曇った。「どういうことですか?」
「例えば、中国や農林中金が米国債を売却していたとしても、それだけで今回の急激な金利上昇が起きるとは考えにくいんだ」
「でも先生、記事にはこう書いてありますよ」竜也は反論するように雑誌を指さした。
「中国の売りが市場を崩壊させたって。これだけ大きな保有者が売ればそうなるのは当然じゃないですか?」
佐藤先生は否定せず、静かに頷いた。
「なるほど。確かにそういう視点は大事だ。
でも、通常の市場環境ではそうした売りもちゃんと吸収されるものなんだよ。
トレーダーたちの話では確かに普段の1.5倍から2倍の売りは出ているようだけど、それだけなら市場は対応できるはずなんだ」
「でも先生、これだけの規模の売りがあれば...」
「じゃあ質問だ」佐藤先生は静かに言葉を挟んだ。「農林中金の外債ロスカットの話、なぜこのタイミングで出てきたと思う?」
竜也は少し考え込んだ。「市場が悪化したから...ですか?」
「実は、農林中金は昨年6月の時点で、今年3月末までに米国債や欧州債を約10兆円ロスカットして残高を削減することを発表していたんだ。そして実際に9月末時点で3月末比で約10兆円くらい減少している」
www.nikkei.com
www.bloomberg.co.jp
竜也の目が少し見開かれた。
「つまり、彼らは既に昨年から計画的に削減していて、今になって突然売るというのは考えにくいということだよ」佐藤先生は静かに続けた。
「でも...じゃあ何が原因なんですか?記事に書いてあることが全部違うなんて...」竜也の声には困惑と、何かを失いつつある不安が混じっていた。
佐藤先生は彼の肩に優しく手を置いた。
「吉田、君は一生懸命情報を調べて原因を探ろうとしていた。その熱意は素晴らしい。
ただ、インターネットのツイートや記事をそのまま鵜呑みにしてはいけない。この話は補助線が必要なんだ。
今回の債券の急落の本当の問題は需給バランスではなく、市場の『流動性』なんだ。
米国債市場の信認が揺らいで、買い手が引っ込んでいる。つまり、流動性が枯渇している状態なんだよ」
「流動性...」竜也はその言葉を反芻した。
「そう、市場を理解する上で重要なキーワードだ。『流動性』という視点が欠けている分析は、本質を見誤る可能性があるんだ」
窓から差し込む夕陽が二人を照らす中、竜也の表情が少しずつ変わっていった。最初の戸惑いから、新たな理解へと移り変わる瞬間だった。
「なるほど...単純に『誰かが売ったから下がった』じゃなくて、その背景にある市場の構造的な問題なんですね」
佐藤先生は満足げに微笑んだ。
「その通りだ。経済を見る目は、一つの事象だけでなく、その背景や構造を見ることが大切なんだよ。批判的思考というやつだな」
竜也は雑誌を閉じ、深く息を吐いた。「先生、教えてくれてありがとうございます。僕、まだまだ勉強不足ですね」
「いや、こうして疑問を持ち、議論できることこそが学びだ。君の熱意はとても素晴らしい」
佐藤先生は立ち上がり、竜也の肩を軽く叩いた。その眼差しには、厳しさの中にも確かな信頼と期待が宿っていた。
「さあ、一緒に帰ろうか。明日の部活では、この件について皆で議論してみるのもいいかもしれないな」
教室を出る二人の後ろで、夕陽はゆっくりと沈みかけていた。
ついでにバーゼル3規制について最低限知っておくべきことと、きちじろうさんのツイートの説明。 こちらは興味がある人だけ読んで(今回騙された人はちゃんと読んでおいたほうがいいと思うよ)
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