服が好きなひともそうでないひともwitch watchを100倍楽しむためのモイちゃんfashion watch
ただひたすらとモイちゃんの服を見て解説していくエントリ
はじめに謝っておく。俺は完全なニワカだ。
今月から始まったアニメ版のwitch watchを見て、まずニコ役の川口莉奈にやられた。
マジでよすぎる。
ああニコかわいい。
川口莉奈の演技すごい。
そしてニコまじポンコツ。ポンコツかわいい。
種崎敦美は大御所になりすぎ素直に好きと言えなくなってきていたのでこれからは川口莉奈を推す。
俺はまほよめの智世のころからの種崎敦美ファンなんだ、とか言いたくないんだ。
言っちゃってるし、全然古参でもねーじゃねーか、という誹りは甘んじて受けよう。
彼女をニコ役にキャスティングした人と、川口さんご本人にアンティークフレンチリネンのワンピースを贈りたい。
え?贈り物が独特だって?
それには理由があるんだってばよ。
きっかけは1話のエンディング。
エンディングっつーか、あれ2話以降のオープニングなんだろうけど。
開始後9秒あたりで登場するモリヒト、Saint Jamesのボーダーバスク着てない?
あ、luminorかもしんないし、orcivalかもしんないけど。
あとでセントジェームズってわかるんだけどさ。
お前は何を言っているんだ、という洋服好き以外の方に説明しておくと、ひとくちにボーダーのカットソーと言ってもその中にはいくつか種類があり、モリヒトが着ているものはバスクシャツと呼ばれるものなのである。
首まわりが横方向に空いているものをボートネックといい、ボートネックにコットンでガサッと編まれた独特のラッセル生地、そしてボーダー柄という条件を備えたカットソーをバスクシャツという(無地のものもあるのでボーダーは必須というわけではないが)。
フランスとスペインの境界あたりバスク地方で主に船乗りや漁師が着ていたとされ、のちにフランス海軍の制服にもなった。
そして
・saint james セントジェームズ
・luminor ルミノア/ルミノール
・orcival オーシバル/オーチバル
の3つが、バスクシャツの3大メーカーであると日本ではよく説明される。
この3つ、どれも左上腕のあたりにブランド名が入った小さなタグが縫い付けられており、OP映像のモリヒトのバスクシャツの左袖にはこのタグが描かれているのである。
服好きはこれをみたら一瞬でこの3つのブランドが頭に思い浮かぶのだが、左上腕のタグまで書き込んでたアニメとか漫画って今まであった記憶がない。
そこで俺のセンサーが働いた。
この作者絶対服好きだろ。
こりゃ原作読むしかないのよ。
ってなるじゃん?
え?ならない?
普通にオープニング映像もめちゃめちゃいいしね。
負けインのOPもかなりよかったけどそれに匹敵する。
んで、1話見終わって。
秒で全巻買ったよね。
江口寿史とか窪之内栄策に通じるようなイラストレーションみのある線のきれいな絵柄もめっちゃ好き。余談だがツルモク独身寮は俺のバイブル。
で、読むじゃん。
ガチじゃん。
当然のように原作でもさ、モイちゃんさ、ボートネック着てるよね??
そんな細かいディテイルの書き込みする??
まあまあ落ち着け。
ここで服ガチ勢かどうかの判断は時期尚早というもの。
読み進めよう。
ガチじゃん。
モリヒトお前、saint jamesかluminorかorcival着てるじゃん。
orcivalは左裾に蜂みたいな紋章みたいなのついてる(後述)から、前2者のうちのどっちかだな。
のちのちsaint jamesだってわかるんだけどね(2回目)。
履いてるパンツもさ、なんかウォバッシュみたいに見えてくるのよ。
1900年代初頭にワークウエアとして使用された生地がウォバッシュ。
インディゴ一色に染められた生地にドットストライプ柄を抜染してつくる。戦前のレイルローダーのユニフォームとか要はワークパンツに使われてた生地なんだけど、1960年くらいで消えたといわれてる。
こいつは読み進めていくのが楽しみだぜ!!!
ガチじゃん。
確定じゃん。
作者の篠原健太さん、ガチだよこのひと。
この全身のコーディネート見たらすぐわかる。
俺でなきゃ見逃しちゃうね、とかいうレベルでなくすぐわかる。
絶対ユーロ古着好きだろ。
なぜそう言い切れるか。
このコマでモイちゃんが着ているのはおそらくフレンチワーク独特のインクブルーのモールスキンジャケットであり、履いているスニーカーはジャーマントレーナーというスニーカーなのだ。
このあたりは形態学の世界で、古着好きはほぼ見ただけでどういう服なのかがわかる。
バードウォッチャーが鳥を見て種類を同定するのと同じだ。
このジャケットはモールスキンジャケット特有のデザインをしており、モールスキンジャケットのほとんどがインクブルーと呼ばれる色合いなので、カラーではない原稿にも関わらず俺は色まで特定したのである。
そしてこの組み合わせ(というか特にモールスキンが)、どっぷりヨーロッパの古着が好きじゃないとありえない。
どういうことなのか、ここでまた解説しよう。
ビンテージのフレンチのモールスキンジャケットは普通の服好きが選ぶアイテムではない。
モールスキンジャケットは着ているだけで、だいぶこじらせているのがわかってしまう、本当に好きな人だけが選ぶアイテムなのだ。
服に興味を持ち始めたばかりの人間やすこしかじった程度の人間が「これいいよね」となるような服では絶対にないのである。
服好きを自称しているひとでもその存在を知らない人も多く、古着の世界にある程度足を踏み入れていないと触れることすらないものなのだ。
なぜそんなことが起こるかというと、世の古着屋の大半の商品はいわゆるアメカジの製品なのである。もちろんイギリスやフランスなどヨーロッパの古着も混じってはいるが、それらはユーロ古着として区別されて陳列されたりするくらい古着の中でもジャンルが異なるものなのである。だから古着が好きでもある程度掘っていかないとユーロ古着にたどりつかず、たどり着いた後もある程度掘り進めないとフレンチワーク、モールスキンには出会わないことが多い。
このあたりは通う古着屋にもかなり左右されるので個人差はあると思う。
そしてここで勘違いしないでほしいのだが、俺はモイちゃんをつまりは篠原先生を貶しているのでは決してない。
褒めている。
モグラの皮膚みたいな生地感だからモールスキン。
フレンチワークの代表。
インクブルーと称される紫がかったやや明るいブルーが特徴的。
有名なメーカーとしてはモンサンミシェル(LE MONT ST MICHEL)がある。
ブラックのモールスキンもなかなか味わい深い。
今後も唐突に解説が入るのでよろしく。
1950年代~1990年代、東ヨーロッパ(主にチェコ、スロバキア、ボスニア)には大規模な靴の製造工場が数多くあり、良質な軍用シューズを生産することで知られていました。ドイツ軍は兵士に配給するジャーマントレーナーを、ヨーロッパ各地の靴工場へ入札形式で製造の依頼をし、兵士は配給されたジャーマントレーナーをトレーニングシューズとして使用していました。ジャーマントレーナーは、スロバキア、ポーランド、ボスニア、ポルトガルなど、ヨーロッパ各地の靴工場で作られていたようですが、製造終了後すぐにすべての機材を廃棄していたので、直近のモデルしか残らず、過去に製造していたジャーマントレーナーの詳細は謎のままです。1994年、タナカユニバーサル社の創業者であり伝説のシューズデザイナーとしてすでに世界で活躍していた田中清司が、ジャーマントレーナーを製造し終えた靴工場で廃棄前の機材を発見し、それを基にジャーマントレーナーを作り始めました。
ジャーマントレーナーも、1足目に選ぶ靴では決してない。
服がだいぶ好きな、それも、それなりに酸いも甘いも通ってきた人間にしか選ばれない靴なのである。
ナイキもアディダスもコンバースも通らずいきなりジャーマントレーナーを買うやつがいたら、そいつはどこかの魔女に魔法をかけられているに違いない。
つまり、モールスキンジャケットにジャーマントレーナーという組み合わせは見る人が見れば、それだけでそれはもう拗らせたチョイス、コーディネイトというわけだ。
100歩譲ってジャーマントレーナーだけならそこまで拗らせてるとも言えない。
なぜならそこらへんのセレクトショップにはジャーマントレーナーのレプリカやそれを元ネタにしたスニーカーが普通に売られているからだ。
何も知らずかっこいいと思い、買うということが全然起こりうる。
ただしモールスキンジャケット、テメーはダメだ。
こいつに偶然遭遇するなんてことはあり得ない。
野生のモールスキンジャケットがとつぜん襲いかかってきた!というエンカウントは絶対に起こらないのである。
ジャーマンとモールスキンが組み合わさるとその破壊力は倍ではなく、相乗効果を生み出す。
オタクみが爆上がりするのである。
繰り返すが褒めている。
んで、俺は普通に物語を読み進めつつ、モイちゃんの格好にも注目しつつ、スクショを撮りためていったんだ。
普通に漫画としても面白すぎてついモイちゃんの格好を見忘れることも多々あった。
40代の漫画好きにもめちゃめちゃぶっ刺さると思う。
実在のアニメや界隈をネタにしまくるのは個人的に大好物。
銀魂の空知英秋のアシスタントをされていたんですね篠原先生。
で、6話なのよ。
早々にカミングアウトきた。
思った通り過ぎた。
篠原先生・・・・
あんた漫画で何やってんだよ!!!!
ビンテージフレンチワークの雄、Adolf Lafont(アドルフラフォン)。
少年誌でやるにはマニアックすぎる。
先のモールスキンジャケットの解説でも代表的なメーカーとして俺は敢えてモンサンミシェルしか挙げなかった。
だってまさかジャンプ連載作でアドルフ・ラフォンの名前を出してくるなんて思わないでしょ。
普通モンサンミシェルだよ。
さ、さあ、気を取り直して、さくさく、いくよ!!
でも多すぎてさくさくいかねンだわ。
ちなみに古着界隈では100年を過ぎたものをアンティーク、50-100年くらいのものをビンテージとざっくり定義することが多い。
次はグランパシャツかよ・・・・。
マジもんのガチじゃん・・・。
グランパは大きく分けると普通のカジュアルなやつとミリタリーものに分けられるけど、カジュアル物もミリタリーからの派生。
スウェーデン軍とかスイス軍のものが有名で、簡単に言えば丈の長いプルオーバーシャツになる。
プルオーバーというのはボタンが胸のあたりまでしかない、頭からかぶって着るシャツの種類の名称。
グランドファーザーシャツとかグランパシャツと呼ばれる。
近年のオーバーサイズ流行りとマッチして今着るのは全然ありだと思うが、実際に着るとモイちゃんのようにかっこよくならないのはなぜなんだぜ??
モイちゃんがかっこよく見える理由は最後らへんで説明するね。
モイちゃんのこれスウェーデン軍のかなあ。
似たようなのはあるしな。
どんどんいくのよ。
ヘインズか?
パックTなのか?
ここでも解説を加えると、無地の白Tというのは服好きの試金石、一種の篩となる。
白T専門店があるくらい、白Tは白Tでディープな世界なのだが、1周もしくは2-3周したのちにたどり着くと、なんかわかってる感を醸し出せるのがヘインズのパックTなのだ。
何の意匠もなくチープな工業製品であるパックT、こいつを無頓着を装い頭からかぶる。
そしてこう言ってやるのだ。
まだそんなブランドのTシャツなんか着てんの?俺はさ、あーもうこいつでいいや、って領域まで来ちゃってるんだよね、と。
ケイゴじゃん。
これはいわば、どうのつるぎでのゾーマ殺しなのである。
エクスカリバーで神を打ち破ってもそれはただの力業にしかならない。
こじらせた服好きはユニクロでギャルソンを倒すのだ。
ストライプの多分バンドカラーのロングシャツ。
バンドカラーってのは襟のないデザインのことね。
下はジーンズかな。
サンダルはわかんないのよ。
実はニコもかわいい、たぶんリネンのワンピース着てるんだよねいつも。
6話でフランスのおばあちゃんのおさがりっていってたし。
マルチストライプっぽい。
これも多分バンドカラーロングシャツ。
若干袖が長めの半袖のセントジェームズと言えばピリアック(商品名)かな。
モイちゃん、ちょいちょい着てるのよ。
半袖には一応ウエッソンとピリアックがあって生地の薄さが違うんだけど、さすがに生地の厚みまで読み取れねえ。
お・・・ロング丈で襟がラペルみたいになってる。
多分パジャマシャツじゃないかな。
裾のディテイルはグランパシャツなんだけどなあ。
古着界隈でパジャマシャツといえばNirvanaのカートですね。
ヘンリーネックですね。
胸元がボタンで開きになっている下着のことです。
ボタンのディテイルがわかんないけど、バランス的に2ツボタンで長めの開き、モイちゃんの好みからするとミリタリーっぽい。
ただユーロ系のヘンリーはもう少しボタンが小さくてカーキものが多いのでUSかもしれない。
捲ってるから袖口の仕様も見れないしな。
無地のセントジェームズですね。渋い。俺も大好き。
ウエッソンかピリアック。
ピリアックの生地は薄いので正確にはバスクシャツとは言わないのだろうが、とても着やすいので正直ウェッソンより俺はピリアックのほうが好き。
特に半袖は。
でもモイちゃん原理主義者っぽいからウェッソンかもしれない。
はいここで50話です。
ねえマジで篠原先生ジャンプで何やってんだよ
「セカンドウォッシュを行うと言ってるんだ!」じゃないのよ。
ジーンズ入門編としてなかなかよいのでみなさん課金して読んでください。
この50話、Tシャツはカンニコチャンネルの公式(?)Tシャツで草。
今後もちょいちょい着てくる。
ここでも一言解説。
ジーンズのオリジネイターは言わずと知れたリーバイスである。
ジーンズが誕生してから150年余り、リーバイスはこの150年間でさまざまなジーンズを生産してきた。その代表が501と呼ばれるジーンズである。
なかでも1890年頃から1960年ころまでに生産された501はビンテージと呼ばれすべてのジーンズメーカーのお手本となっている。
LVCというのは現在のリーバイスの中のLevi's Vitage Clothingというラインで、そもそもジーンズのオリジネイターであるリーバイスが自らのビンテージを復刻しているラインだ。
そして1947年というのは厳しい第二次世界大戦が終わり、物資の使用制限が解除され、それまで様々に試行錯誤されたジーンズのディテイルが現在の形になった、いわばジーンズが完成し最終形態となった年なのだ。
1947年モデルというのはそういう意味合いがあるのである。
どこが一言だ。
マイクロチェックっぽいグランパシャツ。
パンツのスクリーントーン(なのかデジタル処理なのか)がデニムと同じ感じなのでジーンズかな。
セントジェームズに・・・・ショートスカーフだと・・・?
小粋・・・小粋なのよ・・・・!!
こんな高校生いてたまるか。
ストライプ、バンドカラーのプルオーバーロングシャツ。
グランパシャツは本当にモイちゃんの定番ですね。
なんか俺も着たくなってきたのよ。
バンドカラーのロングシャツで右胸にワークっぽいフラップ付きのポケットがある。
あんまりこういう個体見たことないなあ。
長袖のセントジェームズ。
ウェッソンかモーレかな。
モーレはピリアックの長袖版です。
繰り返すがウェッソンより生地が薄い。
ラペルで胸ポケしかないジャケットって俺これくらいしか知らない。
デニムの書き込みがえぐい。
好きな人じゃないと絶対かけないやつ。
でもデニムだけじゃない。
どの服もそうやって愛をもって描かれてる。
久しぶりのモールスキンジャケット。
覚えましたね?
アドルフ・ラフォンです。
中に着てるのは首の開きからバスクシャツ。
最初に勉強したようにセントジェームズかluminorかorcival。
胸元と肩口が無地なのでセントジェームズならナヴァルという商品名、ルミノアは製品に固有の名称がないのかなパネルボーダーシャツ、OrcivalならRachelという商品名です。
2枚目のほう、無地になってますが多分書き忘れです。
まず目に入るのが軍パン、いわゆるカーゴパンツですね。
いつか絶対来ると思ってたM-47。
1947年から1950年代にかけてフランスで生産されていた軍もののパンツで通称M-47。
縫製の良さなどからミリタリーの最高傑作ともいわれ、サンプリングするメーカーは数知れず。
微妙にテーパーしてるようにみえるのでM-47の後期モデルかな。
前期はもっと腿と裾の幅の差が少ない太めのズドンとしたシルエットが特徴。
M-47といえばAutomaticの宇多田ヒカルですね。
そしてsaint jamesのnavalかと思いきや!
左裾に小さな何かがついているのがわかるだろうか。
Orcivalです。
ということは79話のバスクはセントジェームズではなく多分Orcivalだな。
このトップスがちょっとわかんなかった。
スモック系のシャツだよね。
ぱっと見はフィッシャーマンスモックかなと思ったんだけど。
右裾にポケットもある。しかもフラップ付き。
わかる人いたら教えてください。
スニーカーはジャーマントレーナー。
セントジェームズ+デニム。
セントジェームズ+M-47。
モールスキンジャケット+インナーわかんない+デニム+ジャーマントレーナー。
これまであまりクルーネックのインナーが出てきてないので特定不可。
ちょっとモックネックにも見えるな。
セントジェームズ率高い。
久々のグランパシャツと思いきや丈があまり長くない。
バンドカラーに少し持ち出し(チンストラップ)がついてるようにも見える。
チロリアンシャツかな。
オーストリアとか山岳地方の民族的なシャツ。
刺繍が特徴だけど割とシンプルなのもある。
スニーカーはいつものジャーマントレーナー。
Orcivalですね。
左裾に注目。
はい来ました洋服回 106話
モイちゃん・・・
癖ェ・・・
ていうか篠原先生あんた何やってんだよ。
癖が、癖がダダ洩れすぎなのよ。
偶然にもインディゴリネンスモックにあてられて魂が抜けたモイちゃんみたいになった。
左裾が隠れているが、これまでの調査からオーシバルの可能性が極めて高い。
同じ色デザインで違うメーカー2枚持ちはお金のない高校生モイちゃんには厳しいはず。
スニーカーはジャーマントレーナー。
モイちゃんジャーマントレーナーで1点突破してるな。
そうそう、意外とモイちゃん持ってる服の数は多くなくて、そのあたりも高校生らしさ、というかリアル感まで計算して出してそうで篠原先生ヤバい。
ひさびさのスウェーデン軍ロングプルオーバー(推定)。
モールスキンジャケット+インナーはネックの開きからセントジェームズっぽい。
トートはビーントートだろうか。
これは見た瞬間わかるね。
フランス軍のスモックパーカーだ。
山岳部隊用として使われていた。
山岳地で戦闘を行う空挺部隊にも支給されてたらしい。
アルパインパーカとかアルパインスモックパーカともいう。
モイちゃんが着てるとかっこいんだけどなあ。
けっこう縦のラインが強くて俺は着てもあんまり様にならなかった。
これ50話のリーバイス1947年モデルだろ多分。
スニーカーはモイちゃんの大事なジャーマントレーナー。
上はいつものセントジェームズ。
ちゃんと左腕にタグが付いてる。
それから、おー、ベイカーパンツみたいなの履いてる。
これは初出だな。
ベイカーパンツは1940年ころにつくられ始めたといわれている。
パン職人が履いていたパンツが語源らしい。
バックポケットのフラップとパッチポケットの前ポケが特徴。
前のビューがあったら確実に判別できたんだけど。
両胸にフラップ付きのポケット、深めのスリットがはいったグランパシャツ。これは特徴があるからM-35だってすぐわかる。
これは古着じゃなくてナイジェルの。
Vネックの長袖+デニム。
Vネックはここが初出のはず。
さすがにわからん。
デニムとジャーマンはいつもの。
柄物のニットが出てきた。
ヘリンボーン柄っぽいな。
ぱっと思い浮かんだのがラルフの古着なんだよな。
モールスキンジャケット+ハイネックのインナー。
パンツはわかんない。
お、スエットだ。
Vガゼットがある。
後ろがわからないのと、さすがにこれが古着か今のかはわからん。
またハイネック気味の何かを着てる。
なんとなく裾はリブっぽくね?
147話でモールスキンジャケットの中に着てたやつっぽくね?
何の変哲もないパーカ。
フーディって言うな。
ヘリンボーン編みなのか柄なのか、のニット。
もういいね。セントジェームズなのよ。
モールスキンジャケット+セントジェームズ+ジャーマントレーナー。
セントジェームズ+デニム
133話でも着てたグランパシャツ、M-35。
え?チャンピオンのスエット?
急に?
しかもネックとリブがカラーのやつ。
90年代が懐かしいのよ!!
ストライプのプルオーバーシャツ。
モイちゃんかぶりのシャツしか着ないんだな。
ちょっとネックが広いモックネックかな。
ボートネックにしては少し狭い?
グランパシャツ+ちょっと丈短めパンツ+ジャーマントレーナー。
もう明日にでも俺グランパシャツ買ってこようかな。
ずっと見てたら欲しくなってきた。
安定の組み合わせ。
セントジェームズ+デニム。
167話の表紙にはインディゴ染めみたいなストライプのバンドカラーグランパシャツにM-47+ジャーマントレーナーという素敵なモイちゃんが描かれているのですがネタバレを含む構図だったので割愛しました。
はいここでセントジェームスであることが確定するわけですね。
グランパグランパ。
セントジェームス。
セントジェームズなのかジェームスなのかははっきり言って日本の表記も発音も一定していない。
英語の発音のルールではmのあと、つまり有声音のあとのsなのでズが正しい。
スになるのはsの前が無声音の時だけ(例:speaks スピークス)。
だけどsaint jamesは公式サイトの表記すらジェームスになっている。
だからどっちでもいいと思う。
そもそもフランス語読みだったらサンジャムだろうしね。
海外の人もけっこうまちまちに発音しているらしい、というのはどこかで目にした。
グランパシャツ+デニム+ジャーマントレーナー。
お待ちかね洋服回 171話
133話で出てきたシャツ、やっぱりM35で正解。
114話のパーカーもアルパインスモックでしたね。
さすが俺。
グランパシャツ+ベルギー軍のパンツ+ジャーマントレーナー。
この171話の中でモイちゃんが履いてるパンツがベルギー軍のものだ、というシーンがある。
1960年代のイギリス軍のパンツが元祖と言われている。
P1960とかフィールドパンツ、フィールドコンバットパンツなどと呼ばれることもある。
左右非対称のポケットが特徴。
裾にアジャスターがないので、同じ軍パンではあるものの先のM-47とはこの点で鑑別ができる。
このシャツ初出。
171話はガチの洋服回なので、このシャツについてはぜひ課金して読んでください。
ここでやっとわかった。
ずっともやもやしていた既視感。
こち亀なのよ。
両さんが中川たちに丁寧に界隈の知識を教えてあげるが如く、モイちゃんもカンシたちに知識をシェアする。
読者も置いてけぼりになることなくその分野のディープな一端を垣間見ることができる優しい世界。
秋本先生リスペクトだね。
セントジェームス+M-47。
M-35。
セントジェームス。
やっぱりベイカーパンツだったのよ。
上は半袖のセントジェームス。
袖がリブになってる黒の長袖カットソー。
前にちょっと同じの着てた回あったな。
パンツはリーバイス1947モデル。
モールスキンジャケット+黒のインナー
黒のカットソー+デニム+ジャーマン。
まとめ
モイちゃんたちは高校生なので、学生服の回も多い。
学生服やジャージなど、学校で着ているものを除いて、拾えるほぼすべての私服を取り上げた。
ざっくりまとめると、
【トップス】
バスクシャツ、グランパシャツ、モールスキンジャケット、アルパインスモック、M-35
【パンツ】
デニム(リーバイス1947年モデル)、M-47、ベイカーパンツ
【スニーカー】
ジャーマントレーナー
がモイちゃんの基本ラインのようだ。
そして、モイちゃんの格好についてかなり大事な点に最後に言及したい。
それは着こなしだ。
当アカウントは恥ずかしげもなくコーディネイトの自撮りを晒しているアカウントだ。
だから俺が思うモイちゃんの着こなしのうまさについて述べたい。
ひとつめは袖。
モイちゃんはかなりの確率で袖を前腕の途中くらいまで捲っている。
あれがかなりバランスを良くしている。
特に着丈の長いグランパなどは袖を捲ることで野暮ったさがなくなる。
そしてふたつめはパンツの丈である。
くるぶし丈くらいであまりもたつかせないパンツが多く、長くてもワンクッション程度、ジャーマントレーナーはいつもその姿をしっかり見せている。
だらしなさというのがないのだ。
袖を捲るとなぜ野暮ったくなくなるのかについて明確な理由を説明するのは難しい。
これは数値化できるようなものではなくあくまで印象だから、根拠となるようなものをデータで示せない。
しかしそれらは言語化をあきらめていい理由にはならない。
挑戦を終えたとき、ひとの青春は終わりを迎えるのだ。
ファッションの世界では昔から首、手首、足首の3首を見せるとよい、ということがまことしやかに伝えられているが、これはおそらくその通りでその理由としては緊張と緩和なのだろうと個人的には考えている。
モイちゃんがニコの着るワンピースの揺れ、ドレープ=生地のひだにフェティシズムを感じていたように、ある種の曲線や不安定感は人を惹きつける。しかしそれだけでは不十分で、その不安定さのなかに手首や足首といったような不動の骨格=直線的な安定感を提示することでメリハリを与えているのではないか。
特にモイちゃんの着るグランパシャツはおなか周りに大きく空気をはらんだようなシルエットなのでドレープが顕著に出る。
手首を出すことでこの曲線と直線、ひいては不安定/安定、緊張と緩和の対比が鮮やかになり、洗練された印象を与えるのではないかと思う。
基本的にはパンツの裾の丈・形も同様で、パンツの生地と靴の間にいちど足首というアクセントを与えることで緊張と緩和を生み出しているのだと俺は俺の中で一応の決着をつけている。
このエントリはWitch Watchを題材にしており、これを読んでいいただいている方のほとんどはそれほど服に強い興味はないだろうと思う。
したがって俺のほかのエントリ(完全に服がメイン、自撮りあり)を読んでもらえるとは思っていないが、見てもらえるとありがたい。
大半が無料で読めるので課金なんてしなくていい。
俺の普段のコーディネイトも完全にこの理論で組み立てている。
上に着るものにボリュームを取り、パンツは細めで必ず靴の全景を見えるように裾の処理をしている。
長袖のシャツは俺もほぼ前腕あたりまで袖をまくる。
肘を見せてはいけない。強い直線は一か所にひとつでいい。
あの雰囲気はさすがに高校生に出せるものではないが、篠原先生ご自身がかなり着こなしも上手いのではないかと俺は睨んでいる。
ま、とにかく50話、106話、171話はガチの洋服回なので課金して読んでほしい。
これからもモイちゃんの私服は追っていくので、随時更新するか新たなエントリーを立ち上げたり、カンシ、ケイゴ、ニコのそれぞれを取り上げてもいいかもしれない。
でもなあ女子の古着、ビンテージは全然詳しくないんだよな。
ここまで見てきてわかっていただけたと思うが篠原健太先生はけっこうガチめのユーロ古着好きかつめちゃくちゃ絵がうまい漫画家だということがよく分かったと思う。
俺もそれなりに服が好きなのもあるが、パッと見てモイちゃんが着ている服がなんなのかがほぼすぐ分かるくらいに現物に忠実に描かれている。
それを成しえるのは愛しかない。
俺にはわかる。
Witch Watchで描かれる服には愛が込められている。
ひとつひとつのアイテムを描くことは愛がなくてもできる。
しかし、それらの組み合わせを間違えてしまうと決してユーロビンテージという「世界観」を出すことはできない。
世界観まで他者と共有できるのはその世界を愛しているものだけなのだ。
俺は本当の漫画好きからすると多分とても中途半端だし、服のガチオタと言えるほどではない。
しかしこの2つの世界を繋げる人間は多分そんなに多くない。
いや、いるとは思うがそこに橋をかけようと文章なりを起こそうとする人間となるとかなり少ないだろう。
中途半端ながらも2つの世界を愛する者としてこれは俺が篠原先生の愛の深さをきちんと伝えなければという謎の使命感に駆られてしまった。
相当な分量になって読みづらいところもあったと思う。
ここまで俺を衝き動かしたのは、服の描き込みがすごいから、ではない。
やはりその作品そのものがとてつもなく面白いからだ。
これを伝えるための手段として服を使っただけに過ぎない。
好きな分野だから、というのもあるかもしれないが篠原先生はおそらく細部/ディテイルを大事にする作家なのだと思う。
だから、というのはこじつけかもしれないが、物語の進め方にも不自然なところはないし、キャラ設定やキャラ同士の相関関係にも破綻がない。
売れている作品にあったってこじつけのようにしか思えない展開や整合性の取れないストーリーをもつものが少なくない。
だがWitch Watchにおいては作品全体に通底する細やかさが見える。
それはきっと細部をおろそかにしないという基本姿勢の表れではないかと思うのだ。
オチをつけるのもうまいし、ニワカの俺がいうのもおこがましいが、これまで読んできた漫画家のなかで確実にトップ10に入る。
アニメの方はというと、ここまで洋服の詳しいディテイルは書き込まれていない。だからアニメでは純粋に動き回りしゃべるニコたちを楽しみ、原作の方で服を含めて楽しんでほしい。
偉そうに言ってごめんなのよ。
今回はネタバレを極力避け、服のことしか取り上げなかったが、ストーリー、絵、ギャグ性、エンタメ性すべてが超高レベルで面白いから、なるべくたくさんのひとに読んでほしい。
ほんとマジで面白いからさ。