常識は人間を苦しめるためにある。
東京在住の女性N様から「失恋をしたから話を聞いて欲しい」とご連絡をいただいた。私の正しい使い方である。この「私の正しい使い方である」という言葉に反応して、時折「私は坂爪さんの正しい使い方ができているでしょうか」と不安げに聞く人がいるが、言わずもがな、これはギャグである。なにをやっても正しい使い方になるのだから、野暮な質問はやめたまえ。正しいか正しくないかを気にするよりも、楽しいか楽しくないかを気にしよう。楽しければ、それは、正しいのだ。
N様から「聞いてもいいですか?」と聞かれた。私は「聞いてもいいですか?」という質問が苦手だ。お前は既に聞いているじゃないか。それなのに「聞いてもいいですか?」ってなんだ。生きている人が「生きてもいいですか?」と聞くようなものだ。ストレートに行こうぜ。回り道は嫌い。N様は失恋の悲哀を愚痴った。あまりにも延々と愚痴るため、私は「愚痴りたくて俺を呼んだのですか?」と聞いた。すると、N様は「違います」と言って黙った。その後も、N様は黙り続けた。
黙秘権を行使するN様に「もしも話すことがないのなら、私もそろそろおいとましますが大丈夫ですか?」と聞いた。N様は「話したいことはいろいろあったのに、御本人を目の前にしたら話したいことがなくなった」と言った。それでは私は帰りますねと言って、席を立った。席を立ちながら「止めるならこれがラストチャンスだぞ」と思ったが、N様はうつむいたまま、本当はもっと何かを話したかった的な表情を浮かべながら、何も言わずに黙っていた。私は優しくない人間なので、俺からは絶対に察してやらないからなと思った。
服役経験のある女性から、刑務所の話を聞いたことがある。様々な犯罪を起こした人々がいたが、自分の子供を殺して捕まった女性は、おとなしそうな人たちが多かったと聞いた。無害そうに見える人ほど、内面はぐちゃぐちゃなケースが多い。怒り方を知らないから、身体に呪詛を溜め込む。何をやってもうまく行かず、うまく行かないことを家庭や社会やトラウマのせいにして、最悪の形で発露する。常識は人間を苦しめるためにある。私なら、被害者になるより、加害者になりたい。弱っている人間に寄り添うよりも「這い上がれ。あなたにはそれができます」と言いたい。私たちは生まれた時点で大きく勝ち越している。不幸な人間はいない。だから、アホな人間と心中するのではなく、好きな人間と生きてみろと言いたい。
病気は死にたい人の味方だし、生きたい人の味方でもある。死にたい人の念願を叶えてくれるし、生きたい人の反省を促してくれる。死にたいのならば、死ねばいい。生きたいのならば、生きればいい。何をしてもいいし、何もしなくてもいい。自由の使い方にセンスが出る。私は、命が生きる方向に自由を使う人が好きだ。死にたい人の否定はしない。死にたいのならば、死ねばいい。生きたいのならば、生きればいい。私は生きたいと思う。生きたいと思う人に、自分の時間を使いたいと思う。助けて欲しいなら、助けて欲しいと言った方がいい。自分のプライドを優先して、自分から助けてと言わないで、助けてもらうことを待ってばかりいるのなら、それは、死にたい人と同じだ。求めよ。常識は人間を苦しめるためにある。
坂爪さん
本日もありがとうございました。
坂爪さんとお会いすると、
自分にとても惚れたくなります。
己を、美しくて超面白い奴と認識している人は、めちゃくちゃかっこいいと私は思うのです。憧れです。
そして自分も本当は自分のことを、かっこいいと思っちゃっているのです。面白い奴だなと思っちゃっているのです。けれども、なぜか、その認識をコソコソと心の奥底でしか感じられないようにしているものの正体が、「罪悪感」ってやつな気がします。
「罪悪感循環型社会」的なものが、やっぱりあるのかもしれませんね。罪悪感を「支払ったり」、「受け取ったり」して、エネルギー循環していく世界の感覚、すごくよく分かるんです。
全く居心地はよくないので、今すぐ抜け出したいですが、それと同時に「罪悪感」ってちょっと味わいもあるなぁと思って。
話は逸れるのですが、私はオペラやバレエの作品の中で、「自己犠牲」による「悲劇」のロマンチックさが大好物なのです。
でもよく考えてみたら、「自己犠牲」ってある意味「罪悪感」からきているなと気づき、ってことは、「罪悪感」ってちょっとロマンがあるんだな、なんて思ってきました。
また「罪悪感」って「甘えたい」欲求でもあるのかなって思います。私は「分かってよ!」「理解してよ!」の甘えたい欲求を「罪悪感」の裏に隠れる「悲しみの捏造」によって、チラ見せしているような……
「罪悪感」は今まで、自分に全く必要のない感情で取り除くべき!と思っていましたが、もしかしたら考察しがいのある面白い代物なのかもしれない、と坂爪さんに大共感です。
とにかく私は自分に惚れたくて、甘えん坊になりたい、つくづくしつこくて、変な人間なのだなということに今日気づくことができました。
またお会いしましょう!
39!!サンキュー!!!
おおまかな予定
4月13日(日)静岡県熱海市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
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