高知空港に緊急着陸の米軍機 2週間過ぎるも離陸せず市民団体抗議
高知の玄関口である高知龍馬空港(高知県南国市)に、米軍岩国基地(山口県)所属のF35ステルス戦闘機が駐機したまま居座り続けているのに対し、地元の市民団体が11日に抗議行動を行った。 【写真】高知龍馬空港に居座る米軍のF35ステルス戦闘機 防衛省中国四国防衛局によると、米軍パイロット1人が搭乗したF35ステルス戦闘機は3月25日午後2時ごろ、飛行中に異常を示すランプが点灯したため、危険を回避する予防着陸として同空港に緊急着陸した。その際、米軍側は必要な整備を行い、安全が確認できれば離陸すると説明していたという。駆け付けた米軍関係者らがエンジンを外すなど整備を続けているが、緊急着陸から2週間を過ぎても離陸する気配はない。 高知県内の市民団体は11日、長期にわたり駐機しているF35ステルス戦闘機に向けた緊急抗議行動で、早期に立ち去るよう訴えた。集まった約40人の住民たちは「高知龍馬空港の軍事利用は許さない。米軍は真実を県民に報告せよ」「なし崩し的に民間の空港が使われては困る」と怒りをあらわにしていた。 抗議活動に参加した南国市の杉本理(すじめ)市議は「空港の立地自治体である南国市に対して、市民が安心できるような、きちんとした情報提供をしない国の姿勢はいかがなものか。今後の見通しについても情報が入ってこない」と憤っていた。【行方一男】