世界的にも珍しいザトウクジラの繁殖海域である沖縄周辺で、衝突の危険性の高い高速ジェット船「ジェットフォイル」が走ることに、ホエールウオッチング協会や研究者から不安の声が上がっている。中南部、北部、座間味、渡嘉敷の4協会は9日、久米島オーシャンジェット(下地幹郎会長)へ安全対策に関する申し入れ書を提出。クジラの密集地での航行を避けることなどを求めた。(政経部・大川藍)

 要望したのは(1)繁殖時期の12月~翌年4月は運休する(2)どうしても運航する場合はクジラが密集する水深200メートル以下の海域を避ける(3)船速25ノット以下で、船体を海面につけた状態で航行する-など。国際的な科学者25人も、同日付でクジラへの影響を懸念する声明を提出した。

 「航路を見てがくぜんと...