壱岐沖医療用ヘリ事故 運輸安全委が佐賀の運航会社を再調査
長崎県の壱岐の沖合で、医療搬送用のヘリコプターが転覆した状態で見つかり患者など3人が死亡した事故で、国の運輸安全委員会は機体の整備状況などを調べるため、佐賀市にあるヘリコプターの運航会社に11日再び調査に入りました。
今月6日、長崎県の対馬空港から福岡市の病院に向かっていた医療搬送用のヘリコプターが壱岐沖の海上で転覆した状態で見つかった事故では、患者や医師など3人が死亡し、機長や整備士など3人が治療を受けています。
機体は10日、唐津港に陸揚げされ国の運輸安全委員会などが調べたあと、佐賀市にあるヘリの運航会社「エス・ジー・シー佐賀航空」に運び込まれました。
そして、11日午前9時ごろ、運輸安全委員会の航空事故調査官2人が運航や機体の整備状況などを調べるため、今月8日につづき再び運航会社に調査に入りました。
これまでの調査で、運輸安全委員会はメインローターの破損状況などから「右に傾きながら着水し、強い衝撃が加わった」との認識を示しています。
2基積まれているエンジンについては外観に異常がなかったとしていて、今後、記録装置のデータを解析するなどとしていて、事故の原因を調べることにしています。
調査のあと取材に応じた奥山克也航空事故調査官は「きのうできなかったエンジンの細部やローターが回るかなどを確認した。必要なデータや資料を持ち帰って調査を続ける」と述べました。