子供のように英雄を目指すのは間違っているだろうか?


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作:生乾きマナティ
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4話 襲撃


カイルスが初めてモンスターを殺したのは4歳の時だった。

 

ゲルマン達に無理を言って町周辺に出たモンスター駆除に同伴し

そこでゴブリンを一匹殺めた

 

ゴブリンを殺めた時カイルスは吐いた

周りは子供だからしょうがないと思ってくれたが

カイルスの心は平和な時代に生きてきて命を奪う覚悟を固めきれていなかったのだ

 

そして二週間ほど命を奪った感触に苦しんだが

カイルスは奪う覚悟を心に刻み込み再び立ち上がったのだった

 

♦♦♦

 

カイルスが武器を手に町の入り口まで駆けつけると、既にゲルマン達衛兵隊とモンスターたちは戦闘を始めていた。

 

モンスター達はゴブリンにコボルトと個々の脅威度は高くなく衛兵隊の皆が何とか町にモンスターが入らないように対処しているが、合計して30匹ほどの群れに数の差で押されていた。

 

カイルスはそんな戦況を把握すると近くでゲルマンともみ合っているコボルトの脇腹に剣を突き刺す。

剣先から肉を切り裂き魔石にまで到達した嫌な感覚を覚えつつも、コボルトは直ぐに塵となった。

 

「か、カイルス!?お前何で来た!」

 

思いがけぬ援軍にゲルマンは戸惑いを隠せない声を上げた。

 

「助けに来たに決まってるじゃないですか!俺も戦う!」

 

そう意気込むカイルスにゲルマンは怒鳴り散らす。

 

「バカ!いくらお前が恩恵持っててステータスが高くても、お前はまだガキだ!はぐれたモンスターを狩るのとは違うんだぞ!早くお前も避難しろ!」

 

「俺が鍛えてるのはいざって時に逃げるためじゃないんですよ!さっきだって俺が助けなきゃやばかったでしょ!」

 

「それは助かった!けどダメだ!ここは大人に任せて早くお前は避難しろ!」

 

そんな言い合いをする二人などお構いなしと、モンスターたちは襲い掛かってくる。

二人は言い合うのをやめて向かってくるモンスターに向き直る。

 

カイルスに二匹のゴブリンがその命を刈り取ろうと向かってくる

 

「キシャァァァ!!」

 

片方のゴブリンが飛び掛かってくるがそれを左手の盾で受け止める

「くっっ..!」

ゴブリンの重さに体制を崩しそうになるが何とかこらえ向かってくるもう片方のゴブリンを右手の剣で突き刺す。

 

愚策にもそのまま突っ込んできたゴブリンは剣先に胴体を貫かれ即死

盾に阻まれ攻撃できないもう片方のゴブリンにもそのまま剣を突き刺し塵にする。

 

ゲルマンもちょうどコボルトを倒しこちらに向き直る。

 

「カイルスお前...」

 

「まだ避難した方がいいですか?」

 

「...わかったわかった援護を頼んだぞ」

 

ゲルマンはため息を吐きながら渋々カイルスの参戦を認める。

 

♦♦♦

 

「これで最後...!」

 

倒れたコボルトにとどめを刺してカイルス達はようやく一息つく。

 

「まったくせっかくの祭りの日に襲撃をかけてくるとは、はた迷惑なモンスター共だな」

 

ゲルマンがそう吐き捨てながら灰の中に残る()()()()()を回収する。

 

(戦える...俺は戦えるぞ...!)

 

周りの衛兵隊が息を整える中カイルスは自身の実力を実感して興奮していた。

 

「おいカイルスお前に言いたいことが...」

 

そう言いかけたゲルマンが言葉を止める。

()()()()()ズシン...ズシン...と何か大きなものが歩みを進める気配をその場にいた全員が感じていた。

 

そしてその場にいた全員が一斉に同じ方向を向く

薄暗い森から()()()顔を出した

 

漆黒の鱗に覆われた巨躯

開かれた口からは鎧すら簡単に引き裂けそうな牙が覗き

その鮮血を思わせる真っ赤な瞳がこちらを見つめている

 

現れたのは漆黒の恐竜種モンスター ブラッドサウルスであった。




衛兵隊の皆はもちろんヒュプノスの眷属で全員Lv1です。実はステータスだけならカイルスが町で一番高いです、けどステータスが乗っていても子供は子供なので一対一で戦えばゲルマン達衛兵隊の方が若干強いです。
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