最高裁第3小法廷(石兼公博裁判長)は、ピーチ・アビエーション機内で新型コロナウイルス感染対策のマスク着用を拒否し、客室乗務員に大声を上げるなどして威力業務妨害や航空法違反などの罪に問われた元大学職員奥野淳也被告(38)の上告を棄却する決定をした。8日付。懲役2年、執行猶予4年とした一、二審判決が確定する。
被告側は無罪を主張したが、一審大阪地裁判決と二審大阪高裁判決はいずれも安全な運航を妨げたと有罪を認定した。上告審では処罰対象となる行為の決定を私人である機長に委任している航空法は憲法違反だと訴えたが、第3小法廷は、処罰対象が具体的に定められているとして退けた。