奈良市の帝塚山学園グラウンドで10日午後、複数の中学生が雷に打たれて倒れた。落雷による事故は過去にも相次いでおり、死亡したケースもある。ライブ会場やゴルフ場といった広い場所で複数人が被害に遭うことが多い。
平成24年8月18日午後、大阪市東住吉区の長居公園で2回落雷があり、10人が搬送されたが2人が死亡した。公園内の陸上競技場ではこの日、「EXILE」ら人気アーティストが出演する野外コンサートが予定され、当時は多くの人が集まっていた。
茨城県桜川村(当時)のゴルフ場では9年9月8日、プレー中の4人と女性キャディー1人が倒れているのが見つかった。5人は病院に運ばれたが雷に打たれており、3人が死亡した。
ゴルフのプレー中や登山中など山での落雷はよく知られるが、海で起きることも。昭和62年8月には高知県の海岸で、沖合にいたサーファーに雷が落ち、高校生ら6人が死亡、6人が負傷した。
学校のグラウンドで生徒らが雷に打たれた例もある。令和6年4月3日午後、宮崎市古城町の宮崎産業経営大に隣接するグラウンドに、雷が落ちた。大学と同じ学校法人が運営する私立鵬翔高(宮崎市)と、熊本県立鹿本高(山鹿市)がサッカーの練習試合のためにグラウンドを使っており、宮崎市消防局によると18人が病院に搬送され、意識不明となる生徒もいた。