老人ホーム窃盗で元介護士に無罪判決 松江地裁 「合理的な疑い残る」

松江市の老人ホームに入居していた男性の現金1万円を盗んだとして、窃盗罪に問われた同市の元介護士の男性被告(45)に松江地裁は10日、無罪判決を言い渡した。求刑は懲役2年だった。

芹澤俊明裁判官は判決理由で、置き忘れや紛失が原因でなくなった可能性があるなどと指摘。被告が1万円を盗み取ったとするには「合理的な疑いが残る」と判断した。

判決によると、被告は2023年12月から老人ホームで勤務。昨年8月7日、入居者の男性の部屋に掃除機を持つなどして、複数回出入りした。その後、男性が財布の中の1万円札がなくなったと、職員に申告した。

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