「あなたの柔らかい声を、控えめな笑顔を、飾り気のない優しさを、心を打つ言葉を思い出すたび、私は弱くなる。だから忘れなければならない。
　そう願うのに、どれだけ消し去ろうとしても、心の中のあなたはかえって大きくなっていく。
　『あの時、あなたへの想いは、眠るあなたのそばに一緒に置いてきたはずなのに。未練ごと断ち切ったはずなのに』
　弱い私は、あの日に死んだ。今ここにあるのは、一人で進む道を選んだ私だけ。そのはずなのに。
　『なぜあなたは、わたくしをそうまでして離しませんの……？』
　答えは返ってくるはずもない。
　『自分から捨てたくせに、身勝手にもほどがありますわね』
　そんな自分を滑稽に思う。
　『ああ、これはあなたを捨てて一人歩むわたくしへの十字架なのですわね……』
　それでも進まなければならない。
　そんな自分の運命を呪う。
　『いつの日か、昔のようにあなたと笑い合える日が来るのかしら』」
「昨日投稿した分はエキサイト翻訳みたいとか言われたから、今日は文体を変えてみましたわ！　今度こそ誤爆に気をつけて……」
「……あっ。間違えて愛音さんに送ってしまいましたわ……！」
「逃げますわ！　アデュー！」