DOS時代のGUI環境

一般的にDOSといったら黒画面に白い文字が羅列されるCUI(CLI)を指し、初めて触ったコンピュータがDOSだった人はその取っつきにくっさからコンピュータアレルギーを大量生産されたといわれています。
FreeDOS_wget_opengem
しかしDOS時代もCUI一辺倒というわけでは無く、Windowsへ完全移行される間にいくつかGUI環境がリリースされていました。
小生の知る限りではMS-DOS ver5以降に同梱された『DOS Shell』 、ジャストシステム製の一太郎4以降に同梱された『ジャストウィンドウ』です。この中でもジャストシステムの『ジャストウィンドウ』は一太郎5に同梱されたVer2で完成の域に達し、見た目も同時代のマイクロソフトの『Windows』に比べてリッチなモノだったと記憶にあります(ジャストウィンドウver2リリースの数ヶ月後にWindows95がリリースされ大ゴケしましたが)。

今回はDOS時代のWindow環境を懐かしむた為にFreeDOSにOpenGEMを導入しようと思います。 

FreeDOS推奨のWindow環境『OpenGEM』

GEM』とは日本ではあまり聞かないですが、欧米では結構メジャーだったようで『Graphical Environment Manager』直訳するとグラフィカル環境管理でしょうか。MS-DOSがDOSを席巻する前に比較的シェアがあったCP/M用のWindow環境としてリリースされていたようです。
FreeDOS_GEM_INSTALL06
OpenGEMはFreeDOS用に作られたWidnow環境でオリジナルのGEMによく似せて作られています。

まずはインストール!

では早速インストールしていきましょう。OpenGEMは下記URLで公開されています。
URL:http://sourceforge.net/projects/opengem/
FreeDOSには標準でwgetコマンドが使えるためwgetコマンドで直接ダウンロードします。
FreeDOS_wget_opengem
保存先はCドライブ直下にしておきましょう。他のサブディレクトリに保存すると何故かzipの展開に失敗します。
展開すると『INSTALL.BAT』が生成されます。
1
c:\ INSTALL.BAT
FreeDOS_GEM_INSTALL00
INSTALL.BATを起動するとインストールが開始されます。
FreeDOS_GEM_INSTALL01FreeDOS_GEM_INSTALL02
FreeDOS_GEM_INSTALL03FreeDOS_GEM_INSTALL04
いくつか選択肢を選択すると(全部『1』を選んどけばOKです)インストールは終わります。一瞬です。

うーんやっぱり使い道が無い。。。

それでは起動しましょう。インストールが終わるとCドライブ直下に『GEM.BAT』が生成されているのでそれを起動させることでGEMが立ち上がります。
FreeDOS_GEM_INSTALL06
うーん、シンプル。Widnows3.x系より以前の香りがします(触ったことは無いですが)。
ウィンドウタイトルの「*」でウィンドウを閉じる。「+-」で最大化、元のサイズに戻すことが出来ます。
FreeDOS_GEM_INSTALL13
OpenGEMに搭載されているアプリはとてもシンプルなモノで『テキストエディタ』、『電卓』、『時計(アラーム付き)』が確認できます。右上の『DESKTOP』をマウスオーバーさせるとプルダウンメニューが表示されます。
FreeDOS_GEM_INSTALL09FreeDOS_GEM_INSTALL10FreeDOS_GEM_INSTALL11
タイトルにも書いていますが、ホント何をしたら(どう使ったら)いいのかわからないOSです。単刀直入に言えば使い道がなさ過ぎます。OpenGEM上で動作するアプリケーションも無いようですし、DOSのファイル管理かコマンドのランチャーとしか使い道がないです。

やはりFreeDOSの使い道は8/16bit時代を懐かしむことぐらいしかなさそうです。