『マイナーOSに触れる』第7弾。第6弾のminix3もまだインストールそこそこに次へいってしまいます。やっぱり Hyper-VとモダンじゃないOSの相性は悪く、minix3もNICは認識されてインターネットへは接続できるのですが、速度が非常に遅い。昔のダイアルアップのモデムを思い起こす位。なのでminix3は現在パッケージにダウンロード中で空いた時間にAROSのディストリビューションの一つicaros desktopについて書こうと思います。※ちなみにicaros desktop去年の10月にメジャーバージョンアップしV2.0系となりました。
そもそもAmigaってなによ?
Amiga(またAmigaOS)は1985年にコモドールから発売されたパソコン(とそのOS)です。1985年と言えば前年にMac OS、この年に初代(無印)Windowsがリリースされています。コモドールは米国で後にアタリショックを引き起こしたアタリとバチバチにゲーム機市場で覇権を争っていた会社で、Amigaについてもビジネスと言うよりはゲーム&クリエイティブ方面を狙って発売されていたようです。
このAmigaOSっていうのが当時としては最先端を行っていてカラーGUI(Amiga Workbench)を搭載し、またプリエンプティブマルチタスク(ようは現代的なマルチタスク)を実現していました。このころのMac OSはまだモノクロ画面にシングルタスク、Windowsもカラーではあるが、疑似マルチタスクしか実現できておらず、AmigaOSの完成度が窺い知れる。
ただゲーム機としての側面もあるためGUIであるAmiga Workbenchを毎回起動していた訳ではないようです。
| Amiga Workbench1.3 色合いは同世代のWindows1.0と似た感じですがWindowsではこのようにウィンドウの重ね合わせるようなことはまだ出来ません。 |
Amiga Workbench2.0 すこし近代化され立体的なデザインとなっています。登場は1990年であることを考えるとこの先進的です。 |
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※出典:en.wikipedia
このAmiga、ヨーロッパではそこそこ売れたそうですが90年代に入ってご存じ任天堂のスーファミやセガのメガドライブがゲーム機市場暴れ回り、他のゲーム機が入る隙が無くなるくらいゲーム市場を食い尽くされ撃沈。クリエイティブな面でも性能を上げてきたPC勢やMacをキャッチアップする事が出来ず、独創性を行かせないまま撃沈していきました。 現在Amiga4.xが細々と生き残っているようですが、当初のAmigaからアーキテクチャも変更され死に体です。
あの時をもう一度?x86で蘇るAmiga、その名は『AROS』!!
Amigaは元々モトローラMC68K系CPUで動き、現在開発が続行されているAmiga4.xはPowerPC(!)上で開発されています。あの時をもう一度っていうノスタルジーな気持ちで開発しているのかは判りませんが、PowerPCへ移植される前のAmiga3.1のAPIをベースにオープンソースとして開発・公開されたのが『AROS』です。
CPUが違うのでバイナリ互換は無いがソースコード互換はあるようでAmigaOS時代のプログラムをAROS上でリコンパイルすれば動作できるようです。また今回紹介する『icaros desktop』にはMC68Kのエミュレータもあったのでもしかするとエミュレータ上でAmiga時代のプログラムをそのまま動かすことが可能かもしれません。
AROSの中でほぼ唯一動作するディストリビューション:icaros desktop
そのAROSのディストリビューションで最も(というか唯一)動作させやすいものが『icaros desktop』です。
GUI(AmigaではMUI:Magic User Interface)は近代風にアレンジされていてぱっと見ちょっと前のKDEに見えなくもありません。
GUI(AmigaではMUI:Magic User Interface)は近代風にアレンジされていてぱっと見ちょっと前のKDEに見えなくもありません。
| icaros desktop LiveDVD起動直後。こうやってアイコンやメニューをひたすら羅列する雰囲気は90年代後半のデスクトップを彷彿とさせます。 |
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使い勝手は・・・慣れていないせいもありますがイイとはいえません。まず上記画面を見れば判りますが左にショートカット、下段にもCDEのようなショートカットとプログラム一覧、コンテキストメニューもプログラム一覧、左のバーは用途不明(笑)。上段はAmiga Workbenchで共通してリソースの状況が表示されていて、混沌とした状況となっています。
| OWBというブラウザも付属されています。Hyper-V上でNICが認識されないので実際にどの程度ブラウジングできるかは試していませんが、WebkitベースのブラウザなのでFlashさえなければ再現力はあるはずです。 |
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icaros desktopには『OWB』というWebkitベースのブラウザも用意されています。Amiga時代はブラウザも存在しなかったのでAROSオリジナルのブラウザと言っていいでしょう。
なんだかんだ蘊蓄が長くなってしまいました。次回以降ダウンロードからインストール方法、あと簡単な使い方も説明できたら頑張ります。あっminix3のパッケージダウンロード完了した。
なんだかんだ蘊蓄が長くなってしまいました。次回以降ダウンロードからインストール方法、あと簡単な使い方も説明できたら頑張ります。あっminix3のパッケージダウンロード完了した。
コメント
コメント一覧 (1)
秋葉原電気街で働いていました。
window対抗馬忘れませんトロンOS良かったな楽しい思い出です。