相場の流れを波で掴んでエントリーする方法
『エリオット波動』という相場の分析方法があります。相場にはいくつかのパターンがあり一定のサイクルを繰り返しながら動いていくというものです。
エリオット波動の基本の形は、推進5波と修正3波で形成されます。相場が上昇トレンドの場合は、5つの波を作って上昇し、3つの波で下降していきます。逆に下降トレンドの場合は5つの波で下降して、3つの波で上昇します。
このように上昇トレンドの場合は1波で上がって、2波で下降して、3波で上昇して4波で下降して、5波で上昇してするというものです。ある程度伸びたらそのあと下降していくよというもの。
エリオット波動の見分け方にはいくつかルールがあります。
1 2波は1波の安値を下回らない
2 3波が一番小さな波にはならない
3 4波は1波の高値を下に抜けない
これは上昇トレンドの場合なので、下降トレンドの場合は逆にしてください。ちなみにエリオット波動は後付けの理論とも言われています。相場が出来上がったあとのチャートではきれいに確認することが出来るものもあるが、リアルタイムでは使いにくいと。
そういわれる理由が波の大きさなどをどんどん修正していくからです。最初はここが1波かなとか3波かなと判断しても、そのあとの値動きから1波がもっとでかかったり、あとはエクステンションといって、5波では終わらずに6・7波と続くこともあるからです。
次にエリオット波動はフラクタル構造での分析もしていきます。エリオット波動の中には小さなエリオット波動が出てくるというものです。
例えば赤いラインが日足・紫が1時間足・黄色が5分足といった感じです。日足の赤ラインの上昇1波の中には1時間足の紫が上昇5波でつくられています。として紫の上昇1波の中には5分足で上昇5波で形成されているというものです。
ちなみにこんな教科書的な相場は基本ありません。あくまでエリオット波動の中にエリオット波動があるよというのを分かりやすく解説するためだと思っていてください。こんなきれいな相場がポンポン出るなら苦労しません。
そしてエリオット波動の波の分析方法はトレーダーによってかなり違います。こんな強引なエリオットの分析する人もいるんだと感じるトレーダーも多くいます。
だからこそ自分自身の分析方法をでやっていくことが大事です。ちなみにクロユキのエリオットを使ったエントリー方法で大事にしていることは『分かりやすいきれいな形でしかやらない』ということです。
もちろんエリオットを分析のメインにおくトレーダーであれば、きれいな形以外も攻めていく必要があるかとは思いますが、個人的にはきれいな形のほうが優位性が高いと判断していますので、きれいに出た時だけエントリー根拠につかっています。
ここからは教科書通りの解説ではなく、個人的に大事なことや狙うべきポイントを解説していきます。教科書からは逸脱する部分もあります。
エリオット波動で狙うべきポイントは2つです。
3波と5波。この2つの波の出始めを狙っていきます。
まず上昇第1波を狙うのは難易度が高いです。なぜなら第1波はまだ下降トレンドの可能性がある部分がほとんどだからです。まだ上昇トレンドが始まったのか怪しいぞ。そんなタイミングで第1波はエントリーしないといけないのです。
であれば上昇1波になるかもしれないという波が出てからの調整2波を待って、3波を狙う方が優位性もあり、相場としても分かりやすいということで、まずは3波を取れるようになっていきましょう。
上昇トレンドでどんどん上がっていくかもしれないとトレーダー達が感じるのがこの第3波になります。
では具体的にどのように第3波と第5波を狙いにいくのか見ていきましょう。
まず第3波を狙いに行くには第1波を判断する必要があります。第1波の定義は上昇の起点から戻り高値を抜けた波になります。なので戻り高値を抜けない限りは第1波をカウントすることはありません。
では戻り高値を抜けてきました。そしたら次は調整で下がってくる第2波を待ちます。これは第1波の半値以上落ちてこないと第2波というカウントはしません。
一応途中ですが、これはあくまでクロユキの第3波を取りに行くルールなので、エリオットのカウントがこうならないと第1波・2波・3波としてカウントしてはダメというものではないことは注意しておいてください。
第2波が1波の半値以上下げてきたら、下位足に落としていきます。下位足では当然下降トレンドを出して下落しています。その下位足で下落が止まったと判断したら、上位足での第3波が出ると判断してロングエントリーをしていきます。
この下位足で下降トレンドが止まったという判断はトレンドラインブレイクでも戻り高値抜けやなにかオシレーターを使った分析でもなんでも構いません。
これが第3波を取りに行くトレードです。
次は5波です。こっちはもうシンプルです。
第1波の高値まで落ちてきて、下位足で下降が止まったらロングエントリーを狙っていきましょう。
ここで注意点が3波がしっかり1波分は伸びてから下がってきただけ狙っていきましょう。
以上の2点
第3波と第5波の狙い方はエリオット波動を使ったトレード手法の中でも分かりやすく優位性がある部分なので、きれいな波が出たら狙っていきましょう。
3波の起点部分から近いところで入れれば美味しい相場に出会えることも多いので、最初は難しいと思うかもしれませんが、トレンド転換したら第3波を狙う準備をしていきましょう。