県内唯一の女子校が共学化し山口中村学園高スタート【山口】
男子19人含む159人が入学
山口市の中村女子高(鶴永幸彦校長)が8日、山口中村学園高に改名し、一部学科を男女共学化した。同日、新校名での初めての入学式があり、第1期生となる男子19人を含む159人が新たな学園生活をスタートさせた。
同校は、1867年に創始者の中村ユスが裁縫塾として設立。県内で唯一の女子高だったが、今年度から看護、福祉、調理の3学科を先行的に男女共学とし、来年度からは完全に共学に移行する。
男子の内訳は看護2人、調理14人、福祉3人。全体の入学者数は女子も増え、昨年度から大きく増加したという。
入学式の前に行われた校名変更式には2、3年生190人が出席。鶴永校長が「中村女子の歴史と伝統を大切にしながら中村学園高の新しい歴史を紡ぐ主体として、きょうの日を大きな転換点と心に刻んでほしい」とあいさつし、合志栄一理事長と生徒会長の中谷月穂さんと共に校名板を除幕した。
式後、中谷さんは「慣れ親しんだ校名でなくなるのは寂しいが、男子生徒も入ってくるし、新しい歴史をつくりたい」と話した。
入学式では鶴永校長の式辞に続いて新入生代表の彌政(いよまさ)莉子さん(看護科)が「新たな仲間と勉学に専念し、将来の夢を実現する」などと宣誓の言葉を述べた。
調理科に入学した宮野中出身の末冨開夢君は「男子が少ないことへの不安より、調理科で学べる喜びの方が大きい。1期生として頑張りたい」と決意を新たにした。
男子の受け入れに当たり男子トイレと更衣室を新設した。完全共学化に向けてさらに増やす予定。