PEファンドの儲けの源泉

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PEファンドが投資を行う場合、大抵はLBOファイナンスを行う。これは投資先の株式を取得する際に、代金を自分たちのファンドからのお金だけでなく一部を銀行から借り入れて賄うものである。大抵は投資先の株式取得を目的とした特別目的会社、SPCを設立して行われるものだ

件のSPCは投資先の株式を購入した後、LBOという名の借金が残る。SPCは事業を営んでないため、借入金の返済ができない。そのため投資先とSPCを合併させて投資先に借金を付け替えることになる。LBOの返済原資は投資先で生じるキャッシュフローとなる

これがPEファンドの儲けの源泉でもある。すなわち、ある企業を100で買収し、そのうち50はファンドから、50はLBOで調達する。5年後その会社の株式を120で売却する

ファンドの儲けは120-100=20ではなく、120からファンドの資金50を差し引いた70となる。50のLBOは会社に残る。言い換えると、ファンドが必要とする買収資金100のうち50を投資先が負担しているという構図である

LBOがない場合では利益は20で、5年利回りは年率3.7%に過ぎないが、LBOを用いると利回りは19%にも跳ね上がる。これがLBOファイナンスのレバレッジ効果である

10投資して12を得るところ、わずか5の投資で12を得る。一般的に見るとえげつないと感じるだろう。まさに濡れ手に粟ではないか。PEファンドがボロい商売だと言われる所以である

阿漕な商売と思いつつ、投資先の経営に対する規律という意味で必要なものでもあるのではと路地裏は考える。成長資金としてPEファンドがLBOローンを行わず、すべてファンドの資金で投資先の新株を引受けたとしよう。お金は当然投資先に入る。そして潤う

ここで投資先の経営陣がサボって業績が悪化すると一番割を食うのは株主であるPEファンドである。経済学でよく言われるエージェンシー問題が生じる

そのため、LBOファイナンスにより株主のリスクを一部投資先に負担させることで投資先の経営に緊張感を持たせるということもありうるだろう。LBOファイナンスから生じる支払利息は収益最大化の規律となり、LBOローンの返済義務は、投資先にキャッシュフロー最大化の規律となりうる

理屈ではわかるのだが、一般的な感情としてはやはり投資先の事業遂行に全く役に立たない借金を投資先に背負わせるのだからPEファンドはけしからんとなるだろう

投資先の業績が好調で返済にも支障がなければいいが、業績が悪化し、資金繰りに支障が生じると件の感情は先鋭化する

ここでLBOファイナンスの是非は論じるつもりはない。しかし、PEファンドのビジネスは色々と考えさせられるものである

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今日は来年5月実施の米国証券アナリスト(CFA)試験LEVEL1の申し込みをした。今日までであれば、早期割引として受験料が300ドル安くなる

初回申込時には登録費用として350ドルがとられる。それを含めて1340ドルである。約20万円か、なかなか高い

来年5月の試験はまだ申し込みができるが、明日からは1640ドルになる。そして来年8月実施の試験申し込み開始はこれからだが、早期割引が来年1月中旬まで適用される

今日申し込まなければズルズルいってしまうと思い、思い切って申し込んだ。合格すれば会社から受験料が全額支給される、と言ってもやはり初期投資として20万円を払うのは心理的抵抗があった

合格発表はおそらく7月頭だろう。9カ月近くは資金が拘束されるのだ。そしてこの試験はLEVEL3まであり、それぞれLEVEL1と2を合格しないと次のレベルは受けられない。

また、一回試験を受けると6カ月の待期期間を経なければ受験できない。だからLEVEL3までは長い道のりになろう

この齢で新しいことを学ぶのは骨だ。しかし知識はアップデートしないとどんどん抜け落ちてしまう。だから学び続けることは大事だと思う

CFA試験を受けるのは金融業界に足を踏み入れたので、そのコミットを示したいというのもある。何か転職の役に立てようとは思ってもいない

未公開株投資がメインのPE業界において、この資格が役に立つとは思えないが、あとで勉強したかったと後悔しないよう、取り組みたいと思った今が事始めの時である

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4つの希望を叶えるPE転職

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路地裏はなぜPEファンドのミドルバックオフィスに転職したのか

その答えは、専門性(Speciality)、希少性(Scarcity)、成長性(Growth)、アップサイド(UpSide)の4つを実現するならばPEだと思ったからだ


事業会社のM&A推進部署や財務経理部門もオファーを頂いたが、気が進まなかった。希少性とアップサイドの観点では弱い。事業会社はたくさんあるし、業績連動賞与と言ってもそれほど夢のあるものではない

PEは会社が少ないことから希少性があり、市場環境としても追い風であり成長産業である。専門性は言わずもがな、そしてなんとPEファンドは全役職員が自社のファンドに出資できる権利を付与しているところもある

路地裏のPEファンドでもそのような権利を付与している。一般にPEファンドは年率20~30%程度の運用益と言われる。なかなか高い利回りではないか。一般の事業会社やコンサルにはない魅力だと思う

あと、路地裏の気性であるが、ゼネラリストよりは職人気質である。ワイワイと大人数のチームビルディングをして、部門横断的に成果を出すM&Aは登場人物が多い上に、大半は調整業務である。専門性の高い仕事である一方、ゼネラリストな仕事である

もちろんこれはPEファンドの投資チームにも当てはまる。また、PEは投資実行よりもその後のバリューアップが重要である。路地裏はそのような経験がない。だから土台投資チームには向いていないのである

では事業会社の経理部はどうだろう。これは機能が細分化しているため、キャリアの幅が広がりにくい。自分で決算をして、期中のオペレーションも行い、監査対応をして、決算の結果を説明資料としてまとめる。この一連の業務がやりたい、幅のある仕事だと言える

尤も、ファンドの募集や投資家の勧誘などファンドレイズもしたいのだが、それはIRチームの領域である。今のところやりたい業務の8割はできそうだ。残りの2割は今の仕事で実績と信用を作って任せられるようにしたい

 

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