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【選挙ウォッチャー】 堀江貴文の犬笛で平和な日常を壊された餃子屋さんの今。

 あの事件が起こるまで、尾道の名店「四一餃子」は、行列ができる人気店だった。コロナ禍で席数を大幅に減らしたが、夫婦2人で回せば、それでも採算は取れる。思わず映画にしたくなる絶景のロケーションを舞台に、自慢の餃子で、訪れた人たちを笑顔にする。何一つ不自由のない理想的な暮らしをしていたはずだった。
 ところがその生活は、現・政治家女子48党の参議院議員である齊藤健一郎と堀江貴文が訪れたことで、一瞬にして壊されてしまう。

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バンドマンから飲食業に転身し、念願の「四一餃子」をオープンさせた川端眞一さん

 事件が起こったのは、2020年9月22日。
 当時はまだワクチンもなく、致死率の高い武漢型のウイルスが主流だったため、多くの飲食店が自粛や時短営業を余儀なくされていた。
 もちろん、「四一餃子」でも感染対策を徹底していたが、当時、店主の川端眞一さんが感染対策に人一倍気を遣っていた理由は、人気店ゆえ、全国からたくさんの観光客が訪れることから、「うちからコロナが出た」と噂になったら、尾道に観光に来てくれる人が減って、尾道全体に迷惑をかけてしまうかもしれない。そう考えたからだ。
 川端眞一さんは福山市の出身だが、幼い頃、何度も父に尾道に連れてきてもらったといい、この尾道の景色こそ「自分の原風景」なのだという。ほとんど故郷と言ってもいいほど、尾道に対する愛は深い。

 一方、反社会的カルト集団「政治家女子48党」の参議院議員となった齊藤健一郎は、今も昔も「コロナはただの風邪」だと考えている。N国党の変異株「国民主権党」とまったく同じ思想だ。
 だから、店のルールがどうであれ、どんな想いで感染対策をしているのかを知ろうともせず、いきなりノーマスクで店に入った。マスクを着けてから入店するように促すと、堀江貴文は店主にカメラを向けた。
 堀江貴文の影響力は絶大だ。当時は飛行機でもマスクを着用しなければ強制的に空港で降ろされたが、堀江貴文はこれを「マスク原理主義」と呼んで批判した。言うまでもなく、マスクには感染を防ぐ効果が認められ、特にKF94マスクやN95マスクは、より効果が高い。「マスクをつける」は極めて科学的な感染対策となるが、いかんせん「政治家女子48党」の党員になるぐらいの知性の齊藤健一郎や堀江貴文には難しい話だ。だから、堀江貴文がFacebookに脚色を加えて犬笛を吹き、同じ周波数の信者から大量の嫌がらせが殺到した。

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「四一餃子」は、一人旅を楽しむ若い女性でも気軽に入れる空間を心がけているという

 堀江貴文も、立花孝志も、信者に向けて「犬笛」を吹く。本人は直接的に手を下さず、実行するのは信者たちだ。立花孝志と対立する大津綾香党首のもとには、大量のパンフレットや代引商品、果ては殺害予告まで届いているが、「四一餃子」には今でも架空の注文がたびたび入る。
 これでもまだ落ち着いた方で、堀江貴文が犬笛を吹いたばかりの頃は、嫌がらせも激しかったという。一緒に働いていた奥さんが盗撮されたり、わざとマスクをしないで入店する者、わざと咳をして帰る者、「堀江さんに失礼な態度を取って炎上している店でしょ?」と心無い言葉をかける者。創業当初から二人三脚で働いていた奥さんは、精神的にまいり、医者からは精神病院に入院することを勧められた。今は実家で療養し、お店のことをまったく考えなくてもいい環境になって回復してきたそうだが、もう二度とお店に立たせることはしないという。

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カウンターの片隅に、どこか誇らしげに置いてある「ミシュランガイド」

 「四一餃子」は今から14年前、開業資金100万円を握りしめ、家賃の安い、国道沿いの古い賃貸物件から、奥さんと二人で始めた。オープン当初は、レジに両替のお金さえ用意できないほど閑古鳥が鳴く状態。それから餃子の味を試行錯誤し、改良に改良を重ね続けた。
 転機が訪れたのは、福島第一原発事故だった。2011年の3月から4月にかけ、東日本の食材が出荷制限になるほど汚染されたことを受け、それまで使っていた安いキャベツを見直し、広島県産のキャベツにこだわるようになり、皮も自分で作るようになったことで、味がキマるようになった。
 それから「四一餃子」の味は評判になり、2018年には、あの「ミシュランガイド」で紹介されるまでになった。私生活では娘が生まれ、バンドマンから転身した餃子職人は、映画の舞台にもなる風光明媚な尾道で、順風満帆、絵に描いたような平和で笑顔溢れる日々を過ごしていた。あの事件が起こるまでは・・・。

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インタビューに答えながら、理不尽な環境に涙がこぼれた川端眞一さん

 創業以来、「ミシュランガイド」で紹介されるまでに繁盛する餃子屋さんを二人三脚で切り盛りしてきた奥さんは、今も療養中だ。それまでは寝ても覚めても餃子のことばっかり考え、いつも「餃子」でいっぱいだった川端眞一さんは頭の中は、今、毎日夕方6時頃になると「晩御飯の献立」で埋め尽くされる。
 自分の顔を見ると、お店のことを思い出してしまう。だから、今は奥さんと離れて暮らしているが、シングルファザー状態となった小学生の娘に、少しでも妻がいた時と変わらない生活を過ごしてもらいたい。一番大きく変わるのは晩御飯だからと、月曜と火曜は定休日、水曜と木曜はランチタイムだけの営業にして、娘との夕食は欠かさない。いまだ店と家族の両方を守るにはどうしたらいいかを模索中だ。
 福山にオープンした無人販売店も11月末で閉める。お店を一人で切り盛りするだけでも限界がある中で、福山の無人店舗までは手が回らず、奥さんに続き、自分まで病んでくるようになって、このまますべてを辞めようとまで思った。「でも、娘が『このお店を続けてほしい』って言うんです」。今でも廃業せずに続けられているのは、娘の言葉が「お守り」になっているからだ。

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一方、犬笛を吹いた側の堀江貴文は誕生日を祝うパーティーをしていた(引用元リンク

 あの事件直後、経営再建のためのクラウドファンディングには想像以上のお金が集まった。堀江貴文は犬笛を吹いておきながら「焼け太りだ」と批判したが、けっして経営が楽になったわけではない。川端眞一さんは「明細を出せと言われれば、いつでも公開できる」と言う。ミシュランにまで掲載された人気店は今、店名を検索した際にネガティブな関連キーワードが表示されるサジェスト汚染もあって、現実はブランドは著しく毀損され、家族もバラバラ。かつてのような行列はなくなってしまった。
 屋号を変えることも考えたというが、祖母の誕生日にも由来している「四一餃子」という愛着ある名前を、そう簡単には捨てられない。
 一方、犬笛を吹いた側の堀江貴文は、先日も盛大に誕生日パーティーを開き、「令和の虎」に出演している社長から高級シャンパンのセットをプレゼントされ、喜ぶ姿が立花孝志のYouTubeで公開されていた。また、このパーティーには、日本維新の会の政調会長の音喜多駿も出席している。

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下半身露出事件で話題になった音喜多駿のブログより(引用元リンク

 あの事件でマスクをつけていなかったのは、「政治家女子48党」の齊藤健一郎だ。そして、立花孝志率いる「政治家女子48党」は、NHKではなく、それまで普通に暮らしていた人たちの生活を破壊している。被害は「四一餃子」だけではない。今、その渦中にあるのは、大津綾香党首の父親の会社だ。
 その前は、齊藤健一郎に参議院議員のポストを譲るための噛ませ犬として利用されたガーシーこと東谷義和が、ジュエリーデザイナーの男性に関する名誉毀損をして、その男性は廃業に追い込まれてしまった。苦しみながらも経営を続けている「四一餃子」は、まだ頑張って耐えている方である。
 実は、僕が経営している会社も、立花孝志の犬笛によって、勝手に求人に登録されたり、フランチャイズの申し込みをされたりしている。会社の信用を毀損するような行為は、立花孝志が自ら下すのではなく、犬笛に反応するアホのN国信者たちが実行犯だ。大津綾香党首の父親の会社も、今、立花孝志らによって大きく信用を毀損されている。
 このように目についた気に入らない人たちを、自分たちの高い影響力を使って犬笛を吹き、力を見せつけることで「強者」を演じ、さらなる信者を獲得する。このシャンパンは「強者」の証。強者に憧れる、うだつの上がらない人々に見せつけることで信者を増やす。そして、新たな信者の獲得に一役買っているのが、参議院議員になった齊藤健一郎や音喜多駿である。堀江貴文を信じれば、自分も齊藤健一郎や音喜多駿のように「強者」の仲間入りができるかもしれないと思わせるのだ。

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自慢の餃子は、6個で350円というリーズナブルな価格設定となっている

 しかし、堀江貴文や立花孝志は、本当に「強い」のだろうか。
 たくさんのフォロワーを持ち、多くの信者を動かせることも「チカラ」なのかもしれない。気に入らない奴を見つけたら、ちょいとネットで犬笛を吹くだけで、お店も家族もメチャクチャにできる。これこそ彼らの持つ絶対的な「チカラ」である。こうした「チカラ」を見せつけることで、より多くの信者が集まり、お金も集まる。だが、この「チカラ」で、一体、誰を幸せにしているのだろうか。むしろ、この「チカラ」を使って生み出されているものは「理不尽な不幸」ではないだろうか。
 一方で、毎日餃子のことばかりを考え、その集大成として完成された6個350円の餃子にも「チカラ」はある。気に入らない奴を一瞬にしてメチャクチャにすることはできないが、食べた人を笑顔にはできる。原材料が高騰する中での6個350円(税込)なので、堀江貴文のような金持ちにはなれないかもしれない。それでも、そこには確かに「美味しい」という幸せがある。客は皆、笑顔になる。

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風味の効いた油でパリッと揚げるのが「四一餃子」のスタイル

 ミシュランガイドに掲載されるほどの味をもってしても経営が苦しくなってしまうのは、奥さんがいないからだ。創業時から二人三脚だった奥さんがいなくなると、回らなくなるのは店のオペレーションではない。店はパートさんにお願いできるが、家事や子育ては自分にしかできない。餃子の味を決める「焼き」の仕事も、タイマーを使わず、音で焼き上がりを見極める職人技だ。パートさんにお願いできるのは仕込みまで。どちらも自分にしかできないため、家族のために営業時間を短くすれば、当然、その分の売上は減ってしまう。
 味にこだわってきたからこそ、ミシュランガイドに紹介され、行列ができる人気店にまで成長した。今でも十分に妥協している。これ以上の妥協はなかなか考えられない。

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ゴハンと食べても美味しいが、お酒と合わせると、ポテンシャルの高さを思い知らされる

 もし、お酒が好きなら、「四一餃子」は最高だ。ビールと餃子。これはもちろんテッパンだが、実は、日本酒や赤ワインなども合う。ハイボールも最高だ。
 これがなくなるところだったのかと思うと、堀江貴文の犬笛にも腹が立ってくるし、参院選の比例区で4番目だったはずの齊藤健一郎が、2番目だった山本太郎、3番目だった黒川敦彦を飛び越え、有権者の投票を無視して議員になり、「国会より海外旅行を優先する」と豪語していることにも腹が立ってくる。
 なぜ日本が衰退しているのか。答えは簡単だ。NHK党に限らず、こういう奴らを政治家にすることで、堀江貴文のロケット事業には巨額の税金が投入されている。真面目に汗を流す人たちの生活を、強者は犬笛一つで潰すことも簡単だ。そして、形は違えど、これと同じことが、この国のアチコチで起こっている。


■ 「四一餃子」は、お取り寄せもできる

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川端眞一さんは、商店街のマダムたちにも愛される、とても穏やかな人である

 福山市の無人店舗はなくなってしまうが、ネット通販によるお取り寄せは可能だ。自分で焼く時のコツは、油を多めに敷くこと。ゴマ油だけだと重たくなるので、サラダ油などをブレンドしても良い。通販サイトは、下のリンクから。

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尾道を一人で散策する女性たちも多いが、「四一餃子」は女性一人でも入りやすい

 今、川端眞一さんの目標は、娘のためにピアノを買うことだという。川端眞一さんがバンドマンだったので、キーボードならある。でも、娘のためにピアノを買ってあげたい。堀江貴文がプレゼントされたシャンパンの20分の1ほどの金額かもしれないが、その小さな目標に向かって、理不尽な犬笛にも負けず、今日も丁寧に餃子を焼く。

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コメント

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チダイズム
チダイズム

アホはコメントするな。

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>>アホはコメントするな。

ここは冷静に「あなたは論点ずらしをしている。店の対応の是非(アルコールの提供)と堀江側の対応の是非は別問題であり、仮に店側に対策の落ち度があったとしてもそれは堀江側の対応を正当化させるものではない」と言うべきです。因みにディペートでは「お前だって論法」という詭弁になります。

問われているのは店側のコロナ対策が正しいかどうかではなく、堀江側の店への対応です。

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また一般人が政府の見解を信じるのは情報の格差と権威という側面から見ても自明であり、また当時はコロナによる混乱の真っ只中という点を加味すれば店主がマスクを必須とするのは当然の帰結であると言えます。

この批判者はレッテル貼りが気に食わないようですが、論点はレッテル貼りの是非ではないので藁人形論法です。

また「擁護してるから潰れそうになるのではないか?」という点についても、仮に擁護が店の評判に負の影響を与えていたとしても堀江側の対応が正当化される根拠にはならない。

FPもとこ
FPもとこ

マスクの効果有無より、このお店にとっての実際の被害は堀江氏のフォロワーや野次馬的な人間から受けたいわゆる【誹謗中傷】。それは現行の刑法でも取り締まれるはず。警察や司法の問題。

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