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杉田水脈議員が敗訴 中傷投稿「いいね」で賠償、初の確定

(更新)
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SNSで中傷投稿に「いいね」を押したことが不法行為に当たるかどうかが争われた訴訟で、最高裁第1小法廷(安浪亮介裁判長)は9日までに、不法行為が成立するとした二審・東京高裁判決を是認し、賠償を命じられた自民党の杉田水脈衆院議員側の上告を退ける決定をした。杉田議員の敗訴が確定した。決定は8日付。

裁判官5人全員一致の結論。同小法廷は詳しい理由は示さなかった。SNSで他人の投稿に対する「いいね」が不法行為に当たるとの判断が最高裁で確定したのは初めて。自身の影響力や相手との関係、経緯などによっては「いいね」を押す行為が侮辱に当たるとして賠償責任を負うリスクのあることが浮き彫りになったといえる。

二審判決などによると、杉田議員は2018年、旧ツイッター(現X)でジャーナリストの伊藤詩織さんの性的被害を受けたとの訴えに対し「売名行為」などと中傷する投稿25件に「いいね」を押した。伊藤さんは名誉を傷つけられたとして220万円の賠償を求めて提訴した。

22年10月の高裁判決は「いいね」を押す行為について「投稿に好意的・肯定的な感情を示したと一般的に理解される」と指摘。一方で、ボタンを押すか否かという二者択一の特徴もあり、実際の目的を判断するには「いいね」した人と投稿で取り上げられた人との関係や「いいね」するまでの経緯を考慮すべきだとした。

その上で杉田議員のケースを検討した。同議員がネット番組などで伊藤さんの批判を繰り返していた中で、伊藤さんを中傷する多数の投稿に「いいね」したことから「名誉感情を害する意図があった」と認定。国会議員の影響力も踏まえ「社会通念上許される限度を超える侮辱行為」と結論付け、請求を退けた一審・東京地裁判決を変更し、55万円の賠償を命じていた。

SNSを巡っては、名誉毀損やプライバシー侵害にあたる投稿のリツイート(リポスト)で賠償が命じられた例が複数ある。これに対し「いいね」は拡散力が弱く、今回の訴訟の一審判決が「非常に抽象的、多義的な表現行為にとどまる」と言及するなど、加害の意図がより認められにくい実態があった。

SNSの問題に詳しい中沢佑一弁護士は「今回は国会議員が多数回にわたって『いいね』した特殊な事例で、一般のユーザーで同じ判断が出る可能性は高くない」とみる。その上で「誹謗(ひぼう)中傷への社会全体の態度は厳格になっている。SNSでの振る舞いに責任が伴うということを改めて確認する機会とすべきだ」と話した。

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