「定年退職後は失業手当をもらって、しばらくゆっくり。再就職はその後で…」では損をするかも?59歳会社員のお悩みを解決【税理士がアドバイス】
60歳を過ぎてからも働くつもりだけど、退職後は少しだけ休んで、その後で再就職したいといった人もいるでしょう。本稿では金﨑定男氏とAIC税理士法人による著書『会社が教えてくれないサラリーマンの税金の基本』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋・再編集し、事例と共に詳しく解説します。 【早見表】年収別「会社員の手取り額」
59歳(女性)、年収600万円、夫(65歳)と二人暮らし 夫は年金収入200万円
Iさんは、あと数か月で60歳になるため、大学卒業以来継続して勤務している現在の会社を定年退職することになっています。幸い、現在の取引先であるB社から「当社に来ないか」との声掛けがありましたが、月給30万円、ボーナスなしの条件になり、現在の収入よりも大幅に下がります。 いったん定年退職後、半年ほど失業手当をもらいながら、今後の進路について少し考える時間を持ったうえで、条件のよい勤務先がなければB社に就職しようと考えています。 また、Iさんは、いくらぐらい失業手当を受け取ることができるかにつき疑問を持っています。 ※Iさんは2025年3月10日に60歳の誕生日を迎えるものとします。
Iさんへのアドバイス(1)失業手当
まず、Iさんが失業手当をいくらぐらいもらえるか確認してみましょう。失業手当は、離職時の年齢、給与、離職前の雇用保険への加入期間(被保険者期間)、退職理由などにより、もらえる日数や金額が変わってきます。 Iさんの場合には、離職直前の年収が600万円、勤続20年以上ですので、失業手当は月額約20万円受給できて、最大5か月間(150日間)もらえます。 Iさんが、最大限失業手当をもらえるとするとその金額は、20万円×5=約100万円となります。なお、失業手当には所得税・住民税はかかりません。
Iさんへのアドバイス(2)高年齢雇用継続給付
社会全体として定年の年齢が引き上がってきており、60歳を超えても働く人の割合は増加傾向にあります。一方、60歳を定年として定めている会社は、再雇用制度を導入し、いったん退職扱いとして、その後1年契約で勤務するといった形態をとっている場合、60歳以降で給与が大幅に下がることもあります。 このような方々を国としてサポートするための制度が高年齢雇用継続給付の制度です。この制度は大企業の方は結構活用されていますが、中小企業の場合には、会社の人事部ですら知らなかったということがあり、本来申請すれば受給できる給付金を受給していなかったといったケースも結構存在します。 条件にもよりますが、金額的に結構高額の給付額になることもあるため、60歳以降に給与が減額になった方々は、要チェックです。高年齢雇用継続給付には、(1)高年齢雇用継続基本給付金と(2)高年齢再就職給付金の2つの制度があります。 いずれの給付金を受給する場合にも、雇用保険の被保険者期間が継続して5年以上あることが必要です。以下、それぞれにつき見ていきます。
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