顕正会データベース

「冨士大石寺顕正会」の調査研究と最新動向を公開するデータベース

冨士大石寺顕正会とは

冨士大石寺顕正会

1 名称

・「顕正会」(読み方 けんしょうかい)

・宗教法人法に基づく届出名称は「顕正会」であるが、仏法上の立場を示すものとして「冨士大石寺顕正会」との名称を一般的に用いている。

【参考】https://kenshokai.or.jp/about.html

 

2 概要

顕正会は、日本の伝統仏教である冨士大石寺門流の在家団体である。

鎌倉時代日蓮大聖人を本仏と崇敬し、その仏法を信奉している。

・発足は昭和32年(1957年)8月12日、創設者は浅井甚兵衞氏。初代会長は浅井昭衞氏(甚兵衞氏の子)。現在の会長兼代表役員は浅井城衞氏(昭衞氏の子)。

・埼玉県さいたま市大宮区寿能町に本部を置き、全国に会館・事務所がある。

・機関紙「顕正新聞」を月3回(5日、15日、25日)発行。

・入会金及び年会費はない。

・公称会員数は2,590,513名(海外132ヶ国84,291名を含む)(令和6年11月末現在)。

【参考】「顕正新聞」令和7年1月5日号(第1671号)

 

3 沿革

昭和32年(1957年)8月3日、冨士大石寺門流である日蓮正宗の信徒団体として「妙信講」の名称で発足。発足当時の講員数は約380名。

・昭和40年代、日蓮正宗とその信徒団体であった創価学会が、日蓮大聖人の御遺命である「本門戒壇」の意義を変更し、昭和47年10月完成の「正本堂」を御遺命の戒壇と意義付け、従来目的としてきた「国立戒壇」の名称及び意義を放棄したことに対し、宗内で唯一異議を述べ、両者に訂正を求める。その結果、昭和49年(1974年)8月12日、日蓮正宗管長より解散処分の命令が下る。

・しかし妙信講はその後も活動を続け、昭和57年10月9日、「日蓮正宗顕正会」に改称し、平成9年7月16日、「冨士大石寺顕正会」に改称。

・令和5年(2023年)10月16日、初代会長の浅井昭衞氏(甚兵衞氏の子)が逝去し、同年11月28日、浅井城衞氏(昭衞氏の子)が新会長に就任。

【参考】https://kenshokai.or.jp/history.html

【参考】〔昭和〜平成〕創価学会・顕正会・正信会 異流義化の流れ(PDF 860KB)

 

4 教義

顕正会は、日蓮大聖人を末法下種の本仏と尊崇し、その教えである三大秘法(本門の本尊、本門の戒壇、本門の題目)を信行している。換言すると、顕正会の教義は冨士大石寺門流の伝統教義をそのまま実践するものである。

顕正会の教義における最大の特徴は、日蓮大聖人の御遺命である「本門戒壇」の意義を、日蓮正宗創価学会が昭和40年代に「正本堂」問題に併せて改変したことを非難し、従来用いてきた「国立戒壇」の名称及び意義(国家的建立)を主張し続けている点にある。

・「国立戒壇」の名称及び意義は、昭和40年代以前は日蓮正宗創価学会も「本門戒壇」と同義として公式に主張していたものであり、日蓮正宗管長の説法や創価学会会長の指導をはじめ多く機関紙・書籍等に記録されている。そのため、「国立戒壇」については、顕正会の独自教義と位置づけるのは誤りであり、教義変更以前における日蓮正宗創価学会との共通見解であったとの理解が正確である。

【参考】https://kenshokai.or.jp/sp/goyuimei.html

 

5 主な活動

顕正会の会員が行う信仰実践の中心は「勤行」(読み方 ごんぎょう)である。これは、法華経の「方便品」の一部(自我偈)と「寿量品」を読誦し、「南無妙法蓮華経」を概ね5分以上唱え(唱題)、「御観念文」と呼ばれる下種三宝への報恩等の文を観念・黙読する。これは朝と夕に行う。自宅や会館に安置された御本尊の前で行う勤行を「直拝勤行」といい、富士大石寺に安置された「本門戒壇の大御本尊」を遥拝して行う勤行を「遥拝勤行」という。

顕正会の会員が行う信仰実践の1つに「折伏」(読み方 しゃくぶく)がある。これは、他者に対して仏法の実践を勧めることをいう。他団体と比較して多くの会員が積極的に折伏を行っている点も、顕正会の特徴である。

・その他、顕正会の会員は、「日蓮大聖人の仏法」と題する「広告文」の無償配布、仏法の学習(「教学研鑽」と呼ばれる)、各種会合や座談会への参加などの活動を行っている。

【参考】https://seito-kenshokai.net/archives/484

【参考】https://seito-kenshokai.net/archives/503

 

6 主な行事

・総幹部会:毎月1回、代表幹部が参集し本部で開催される月例集会。「体験発表」「正義にめざめて」「活動報告」等の登壇発表の後、会長の指導(講演)が行われる。

班長会:毎月1回、総幹部会に続いて男子部・女子部・婦人部の各部で行われる月例集会。

・日曜勤行:毎週日曜日に全国の会館・事務所で行われる勤行会。勤行後、初代会長・浅井昭衞氏の指導(講演)を視聴する。

・元旦勤行:毎年元旦に全国の会館・事務所で行われる勤行会。数回にわたって行われ、各回の勤行後、初回の勤行会での会長の指導(講演)を視聴する。

・教学試験:毎年1月、全国の一般会場で行われる教学の試験(筆記方式)。登用・五級・四級・三級の種目があり、このうち概ね3種目の試験が実施される。

・日興上人御報恩勤行会:毎年2月7日、二祖日興上人の御入滅を偲び報恩のために本部で行われる勤行会。

・立宗御報恩勤行会:毎年4月28日、日蓮大聖人の立宗を偲び報恩のために本部で行われる勤行会。

・竜の口法難御報恩勤行会:毎年9月12日、日蓮大聖人の竜の口法難を偲び報恩のために本部で行われる勤行会。

・御大会式:毎年10月13日、日蓮大聖人の御入滅を偲び報恩のために本部で行われる勤行会。全国から総班長・支隊長以上の代表幹部が参列する。

・日目上人御報恩勤行会:毎年11月15日、三祖日目上人の御遷化を偲び報恩のために本部で行われる勤行会。

 

7 組織

顕正会の組織は、会長を頂点として、男子部・女子部・婦人部という三者に分かれている。新入信者が所属する組織は、基本的に紹介者(折伏した人)が所属する組織となる。ただし、男性が女子部・婦人部で入信した場合は男子部に、女性が男子部で入信した場合は女子部・婦人部に引き継がれることが多い。

・男子部・女子部・婦人部には、それぞれ総合部長(総男子部長、総合女子部長、総合婦人部長)が置かれ、その下に様々な役職の幹部が配置されている。

顕正会の本部には、理事室、儀礼室(会員の葬儀や婚礼等を行う部署)、顕正新聞社(機関紙「顕正新聞」等の編集・発行を行う部署)、渉外部、法務部、教学部等の部署が設置されている。

 

8 主な施設

・本部:本部会館、第一青年会館、第二青年会館、第三青年会館、顕正新聞社第一別館、顕正新聞社第二別館

・北海道・東北:札幌会館、黒石会館、八戸会館、盛岡会館、仙台会館、鷹巣会館、秋田会館、山形会館、郡山会館、会津会館

・関東:水戸会館、筑波会館、宇都宮会館、群馬会館、千葉会館、旭会館、南房会館、東京会館芙蓉会館、多摩会館、神奈川会館、相模会館、小田原会館、典礼

・甲信越・北陸:新潟会館、三条会館、長岡会館、佐渡会館、富山会館、金沢会館、福井会館、甲府会館、信州会館

・東海:垂井会館、静岡会館、浜松会館、名古屋会館、三重会館

・関西:京都会館、大阪会館、姫路会館

・中国・四国:岡山会館、広島会館、尾道会館、愛媛会館、高知会館、鳥取会館、山口会館

・九州・沖縄:福岡会館、長崎会館、熊本会館、大分会館、宮崎会館、鹿児島会館、沖縄会館

・海外:台北会館

【参考】https://kenshokai.or.jp/list.html

 

9 主な書籍

・「基礎教学書 日蓮大聖人の仏法」(浅井昭衞著)

・「南無日蓮大聖人」(浅井昭衞著)

・「日蓮大聖人に背く日本は必ず亡ぶ」(浅井昭衞著)

・「正本堂の誑惑を破し懺悔清算を求む」(浅井昭衞著)

・「立正安国論謹講」(浅井昭衞著)

・「『学会・宗門』抗争の根本原因」(浅井昭衞著)

・「なぜ学会員は功徳を失ったか」(浅井昭衞著)

【参考】https://www.amazon.co.jp/stores/%E6%B5%85%E4%BA%95%E3%80%80%E6%98%AD%E8%A1%9B/author/B01F5LK02G?sr=1-1&isDramIntegrated=true&shoppingPortalEnabled=true

【参考】

https://www.kinokuniya.co.jp/disp/CSfDispListPage_001.jsp?qsd=true&ptk=01&publisher-key=%E5%86%A8%E5%A3%AB%E5%A4%A7%E7%9F%B3%E5%AF%BA%E9%A1%95%E6%AD%A3%E4%BC%9A

 

10 公式サイト

冨士大石寺顕正会公式サイト:https://kenshokai.or.jp/index.html

顕正新聞社公式サイト:https://kenshoshimbun.com/