静岡・島田市の病院で、看護師に暴行を加えたとして現行犯逮捕された俳優の広末涼子容疑者（44）の身柄は、8日午後現在、浜松西警察署にある。取り調べに対し、広末容疑者は「椅子に座ってください」などの指示に応えず、暴れたり体を丸めるなどして会話をしない“駄々をこねる様子”だという。発端となった高速道路での追突事故の直後から大声を上げ、道路に飛び出しそうな状態だったという広末容疑者。搬送された病院でも看護師らに悪態をつき続けるなど、不審な様子があった。7日夜から8日現在までに何があったのか。その詳細が明らかになってきた。
犯行現場は救急センター待合室だった
広末涼子容疑者（44）は、島田市立総合医療センターの1階にある救急センターの待合室で犯行に及んだとみられている。
広末容疑者がなぜ、この病院にいたのかーー。
発端は7日の午後6時50分頃、静岡・掛川市の新東名高速上り線で起きた追突事故だった。
東京方面へ走っていた車を広末容疑者が運転し、マネジャーとみられる男性が同乗。全長4.5kmを超える粟ヶ岳トンネルに入る。
このトンネル内で、広末容疑者の車が大型トレーラーに追突する事故を起こした。
事故の約1時間後に現場を走行した車のドライブレコーダー映像には、救急車の後ろに広末容疑者が運転していたとみられる黒い車が映っている。
フロント部分が大きくつぶれ、ボンネットがひしゃげている。
そして、救急車の脇には2～3人の人の姿が確認できる。
この事故で、大型トレーラーの運転手にけがはなかったが、広末容疑者は足を打ち、同乗者の男性は胸や腕を打つけがをした。
事故後の現場を通った人は「3車線にまたいで破片が散乱している感じ。50メートルくらいは散乱してたかな。相当大きい事故だったのかなと思います」と振り返る。
けがをした広末容疑者と同乗していた男性は、それぞれ別の病院に搬送されることになった。
警察が事故現場に駆け付けた際、広末容疑者は大声を出して立ったり座ったり落ち着かない様子を見せていたという。
うろうろと、今にも本線上にはみ出しそうな不審な動きを見せたため、警察がアルコール検査を実施したが問題はなかった。一方で、薬物検査については今後慎重に進めていく方針だ。
過去インタビューで「運転して、このままドーンって行ったら…」
そして、搬送された広末容疑者が傷害事件を起こした病院での様子も徐々に分かってきた。
捜査関係者によると、治療を待っていた広末容疑者は看護師や警察官に悪態をつき、会話にならない状態が続いた末に、院内をうろうろと歩き回ったため、看護師が追いかけると、広末容疑者が看護師に足蹴りや腕をひっかくなどの暴行に及んだため、午前1時前にその場で逮捕された。
中学生の時にデビューし、一躍“ヒロスエブーム”を巻き起こした広末容疑者は、19歳の時には、自動車学校に通っていることを明かしていた。
広末涼子容疑者（2000年、当時19歳）：
車は正直全然興味がなかったんですけど、やっぱりこの年になってって言ったらあれですけど、自分で動けるようになりたいなというのがすごくあって、免許取ろう、今取ってるところ。
その後、2003年から結婚・出産を挟み、2年間の休業をした広末容疑者。
2024年12月に配信されたインタビューでは、当時の“ヒロスエブーム”の重圧などについて「（当時）運転して、このままドーンって行ったらちょっと病院で寝られるかなみたいな、よぎるくらい結構頑張るしかなくて。子育てしながら主婦として、連ドラとか洗濯物畳みながら見たらすごく感動したり、楽しかったり、いろんな発見があり、自分の将来を考える意味ではもう1回（仕事に）トライしてみようと思えた」と語っていた。
芸能関係者によると、先週から映画の撮影のために地方を訪れていたという広末容疑者。
捜査関係者によると、事故を起こす前に立ち寄った浜松SAでも利用者に対して自らの名前を名乗り声をかけるなど、不審な行動が目撃されていたことも新たに分かった。
そして今回の事件を巡り、当初、逮捕された人物について警察が「自称」俳優の広末涼子容疑者（44）と発表したことがSNSで話題になった。
捜査関係者によると、広末容疑者は事故を起こした車に免許証を残してきた状態で病院に搬送されたため、現行犯逮捕された際には身分を証明するものを持っておらず、当初「自称」として名前が発表されたという。
逮捕を受け、広末容疑者の事務所は「当面の間、全ての芸能活動を自粛する」と発表した。
警察による取り調べに対して広末容疑者は、着席の指示などに従わず暴れだしたほか、体を丸めて会話に応じなかったことが分かっている。警察によると、広末容疑者は「イレギュラーなことがなければ9日、検察庁に身柄を送る見通し」だという。
（「イット！」 4月8日放送）
